すれ違っていく私たち

私たちは簡単にすれ違う。

大事に思ってくれていても、その表し方のベクトルが少し違うだけで束縛に感じてしまったり、お互い会いたいと思っているのに、ちょっとした言葉の行き違いや、素直になれないことで、泣きたくなるほどの寂しさを感じたり。

あの人とは、あと1回2人で会えていたら、友達以上の関係になっていた。

あの日あのバーに私たちがいなければ。お互いに恋人がいなければ。あの時あの人の感情が理性を超えていたら。

指の間をすり抜けていった夏を惜しみ、微かな繋がりにすがり、偶然会えることを願う日々。

隣にいたあの人を見上げる首の角度さえ忘れられないけど。

すれ違ってしまったことを後悔しても、あの時には戻れない。

だから会いたい時には会いたいと言おう。駆け引きなんてしないで素直になろう。好きな人には好きだと言おう。

外的要因ですれ違ってしまうこともあるのだから、2人の間で言葉を尽くせば避けられるトラブルは避けていきたい。

素直で可愛い女に、今からでもなれるかな。