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夫がうつ病になった原因

第二子が産まれてもうすぐ1年が経とうとしていたころ。毎日悪戦苦闘しながらも、0歳・2歳の娘との生活にもやっと慣れてきて、大変ながらも幸せな毎日を送っていた私達家族。

そんな毎日が、ある夏の暑い日を境に、突然ガラっと変わってしまいました。

私の夫はうつ病で働けなくなりました。

付き合い初めて8年、結婚して5年、私の夫は基本的に前向きで、あまり落ち込んだりしない男でした。「小さいことは気にしないぜ!」という感じの明るいパパ。

「うつ病」とは一番程遠いと思っていた夫。

そんな彼が、半年の間に追い詰められ、うつ病になった話と、そのときの妻としての思いをここに記したいと思います。

もし同じ様な立場で苦しんでる方のの心により添えれば嬉しいです。

夫の職業は小学校の先生。子供と勉強を教えたり、子供と遊んだりするはもちろん好きで、多少大変なことがあっても、やりがいをもって仕事をしている様子でした。

教員になって7年。インフルエンザと私の出産の時以外、仕事を休んだことはありません。「仕事大好き!」とまではいかないまでも、無理のない範囲で、納得のいく教育を目指して日々努力していました。教育関係の本もよく読んでいました。

自分の子供が産まれてからは、「子育てにも関わりたい」という思いが強いようで、忙しいながらも7時前には帰ってくるようにやりくりをしていました。小学校の教員という職業で、7時前に帰るのはなかなか大変なことですが、そこを頑張ってくれているのは妻としては本当に嬉しいことでした。

「早く帰っているから仕事を疎かにしている」というわけでもなく、効率よく仕事ができるように自分なりの工夫をしていたようです。

真面目ながらも、「小さいことは気にしない!」といった基本前向きな性格で、自分を攻めて落ち込むことはありませんでした。

失敗しても、落ち込むというより、解決策を見出すことに動くタイプでした。


しかし、うつ病になった年は、ちょうど職場の異動がありました。

新しい市町村と新しい学校での勤務となりました。教員にとって異動は、今までと大きく環境が変わることになります。しかも、新型コロナウイルスが流行った最中の異動でした。

新しい環境に慣れようと、彼なりに頑張っていましたが、様々な問題が襲いました。

上司や保護者との人間関係、威圧的で古い慣習を引きずる風潮、コロナでみんなが疑心暗鬼になっている状態・・・

半年の間、いろいろな問題がたてつづけに彼を追い立てていきました。

それでも、なんとか改善しようと自分の方針を見直したり、勉強したり毎日頑張っていました。

しかし、そんな彼にとどめをさしたのは1本の電話。

夏休み、お盆で学校が休みになり、少し体と心を休めようとしていた矢先、彼の人間性を否定するような内容の電話がかかってきました。

それからしばらく、ご飯も食べられなくなり、元気だった表情も乏しくなり、トイレから出てこないことが増えていきました。

明らかに変わってしまったのが、すぐに分かりました。今までの夫とは別人でした。

「俺、うつ病かもしれない」そんなことをポツリと言ったときには、かなり進んだ状態で、すぐに病院にいくことにしました。

やはり「うつ病」でした。


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