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コロナ時代・新たなる始まり 第9話「企画実行」

『天’s SPACE』は神様から預かったスペースの様に感じていた。ここで企画を立てるのなら、素晴らしい未来に繋がる様な心持ち活動している作家さんのもを置いたり、アーティストの発表の場になれば良いな、と思っていた。

まず最初に浮かんだのが『祈りのアクセサリー展』というタイトルだった。この時点で何人かのアクセサリー作家の顔が浮かんだ。また、大分・別府に住む竹籠作家、野中たんぽぽさんの顔や、糸魚川の翡翠職人、山田修さんの顔も浮かんだ。浮かんだことは全てやろうと思った。

企画展の始まりは『『野中たんぽぽの世界 ~竹細工から一閑張りまで~』からだった。

たんぽぽさんは、かつてホピショップに娘さんと共に来られたことがご縁となり、ホピの大地まで一緒に行ったことがある。その後、大分・別府でホピカチーナ展とワタシの講演会を2度も企画してくださっているのだが…。たんぽぽさんのギャラリーに置いてあった、様々な竹細工の素晴らしさにいつも心惹かれ、いつか東京でたんぽぽさんの竹細工展を企画したいと思い続けてきた。

更に、せっかく大分からたんぽぽさんに出てきてもらうのなら、ワークショップも開催してもらえないか、頼んでみた。色々な案が出たが、ワタシの魂が最も共鳴したのが『竹と対話し 竹を編む』と題して竹籤で六目編みの敷物を作るワークショップだった。

完成したものの写真を見て驚いた。まさに六芒星なのだ。

ワタシはこの竹籤の六芒星にただならぬものを感じて色々調べてみた。すると驚愕の事実が!
それらについては、ワタシのブログに『六芒星と籠目紋』

と題して書いているので、興味ある方は読んでもらいたい。

たんぽぽさんの作品展の後、開催したのが『祈りのアクセサリー展』だった。ホピジュエリーの他、4人のアクセサリー作家さんたちに声をかけたのだか、それぞれ「祈り」が日常の中にある方ということを知ってのことだ。

コスチュームジュエリー作家の萩原雅己さんは、長年の友人のお姉様というご縁に加えて、天河神社繋がりのご縁で知り合っている。

アンティークビーズやシーグラスなどを組み合わせて、オリジナルのアクセサリーを作られているが、鮮やかで美しい色づかいが彼女の作品の特徴だろう。

大阪在住のワイヤーアートビーズ作家の小寺聖子さんとは、かつてホピに関する講演会が大阪に呼んで頂いた折、聖子さんが会場にお越しいただいたことがご縁で知り合った。『祈りのアクセサリー展』の当日朝、体調を崩されてしまい、残念ながら会場へお越しいただけなかったのだが、

祈りを込めて作られた聖子さんの美しいアクセサリー類は多くの人々を魅了した。

舞台衣装作家で和ジュエリー作家のKuu Ilonowaさんとは、人気振付師の香瑠鼓さんが『ハミングバード』に連れてきてくださったご縁で知り合った。

なんとKuuさんのアトリエと、『天's SPACE』は目と鼻の先。歩いて2分、走れば1分の距離にあるというほど驚きの近さ。共通の友人も多く、深い精神性と豊かな感性が魅力の人だ。

そして、沖縄・宮古島出身で宮古島など八重山諸島で古くから伝わる「ハヂチ」という手先の入れ墨をモチーフにしたアクセサリーを作られている岩隈尚子さんの作品も目を引いた。

岩隈さんとは、沖縄でホピ・カチーナ展を主催してくださった、書上沙羅さんのご紹介で知り合い、その時、初めてハヂチを知ったが、素晴らしい意味合いに加え、独自の文化を新たなカタチで紹介する岩隈さんの姿にも感動した。
沖縄在住なので、この時会場にはお越しいただけなかったが、多くの方に八重山諸島の文化の一つを紹介することができたと思う。

『祈りのアクセサリー展』の次に開催したのは、

2020年11月12日〜15日に開催した
『糸魚川 ヒスイ展』〜ヒトと翡翠の物語 山田修の世界〜と題した企画展だった。


糸魚川在住のヒスイ職人、山田修さんとは縄文繋がりのご縁で知り合った。ワタシ自身、縄文に興味を持って30年余り。具体的に日本全国の遺跡を巡るなど20年以上、縄文に意識を向け続け、調べ続けてきた中で、糸魚川の翡翠に特別なものがあるような気がして…。山田さんと知り合う前から糸魚川へ行っていた。
ただ、山田さんと出会ったことで、日本人にとってのヒスイの意味がより深く知れたように思う。

山田さんが作られる糸魚川ヒスイの勾玉は、佇まいが凛としている。

このピアスは、以前、糸魚川にある山田さんの工房へ行った際、山田さんへリクエストして作ってもらったもの。ワタシにとっては、これを身につけると気合いが入るというか、神様に見守ってもらえる様な感覚というか。とにかく心地よいのだ。

そんな山田さんが作るヒスイ作品を紹介したいと思い、
4日間ほど開催したが、信じられないほど多くの方がやって来てくださった。

この写真は、今年も再び開催した「糸魚川ヒスイ展』での山田さんとのツーショット。

そして、その翌週には『ファンタジーワークス』〜精霊たちのいるところ〜と題した企画展を開催した。

そもそもの始まりは、アートと音楽の表現者であり友人のRyncoさんが、コロナ禍の中、ドラゴンの絵を描いたマスクをFacebookにアップされていたので購入したことから。

届いたマスクは、まさにファンタジーの世界だった。

そしてマスクだけではなく、キャンパスにも描かれたRyncoさんのアートの世界がFacebookで次々とアップされていくのを見て、ワタシの心はときめいていた。
そしてRyncoさんの初の個展に伺い、

『赤い月夜の物語』というタイトルの絵を思い切って購入。彼女のファンタジーアートの世界を私たちのギャラリーでも是非、展開してもらいたいと思い始めていた。

同じ頃、コロナ禍の中、心ときめく世界観を連日アートとしてFacebookで発表するヒトが他にもいた。糸魚川のヒスイ職人・山田修さんの友人、みやれいこさんだ。

れいこさんが連日アップしていたイラストに、ワタシは心和ませてもらっていたが、彼女の絵も実にファンタジーだなぁと日々思うようになった。
そして…

「糸魚川ヒスイ展」の折、山田さんに会いにご本人がやって来てくださった♫

更に時を前後して「メルマガ読者なんです」と言ってお友達と共に『ハミングバード』にやって来られた、たけおともみさん。実は見てもらいたいものがあるのですが…と言って手渡された小さな冊子を開くと、不思議なそして奇妙な焼き物人形たちが、可愛らしく写っていた。

まさにそれもファンタジー。

ここまで、ファンタジーの世界がトン・トン・トンとやって来たので、ファンタジーをテーマにした企画展をやりなさい、とまるで神様が言っているかのように思えた。

会場の一部にはホピの精霊カチーナも飾ったことから、
ワタシは『ファンタジーワークス』〜精霊たちのいるところ〜というタイトルにした。

そしてその名前通り、連日ポップで愉快な日々となる幸せな数日間。最後に作家さんたちと記念写真♫

12月に入り、いよいよ残すは、あさい享子の個展となった。そして開催中、ワタシは大好きな表現者たち2人にもそれぞれ登場してもらうことにした。一人はシンガーの竹中あこさん。そしてもう一人は女優の柳田ありすさんだ。

『天’s SPACE』としての最後の仕事となったが、これらの時間は、まさに神様からの贈り物のようだった。

続く…。

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