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なにもない わたしだけど 夢ならある

わたしには、とりわけ得意なものがない。
勉強も人の2倍やれば、人並みにできるくらい。
頑張らなくても生きていけるならと、楽を選んできた。

努力なんてものは無縁。日々過ぎていく毎日に、
ただ息しているだけの人生だった。

もちろん笑ったり泣いたり
怒ったり喜んだりはするのだけれど、
なにかに一生懸命になることはない。
なにかを頑張ることもない。ふりかえれば、白い道でしかない。

昨日と変わらない毎日を生きていくだけ。
いつか素敵なだれかが現れて、
なにもない人生に色をつけてくれないかと委ねていた。

仕事 スペース 行きたくない 検索
の日々から卒業

そんなわたしが。
こんな道にいたくない。白い道に色をつけたい。と強く思ったのは、
たまらなくキツかった職場で働いていた頃。

わたしはその頃、勤めていた職場に馴染めなかった。
だいぶ浮いていたと思う。
だけど微かなプライドがやめさせてくれない。
やりたいこともなく、やめたとしてもどこにも居場所がないと思っていた。

仕事があるだけ幸せで、
働くとはこういうモノだと言い聞かせる。

きっと明日には 来週には 来年には、
きっと馴染めるはずと縋りついていたのだ。

玄関を開ける直前に心を無にする、
モーニングルーティーン。

そうして無の感情を極めていたとき、
そんな感情を一瞬で一変させたスポーツを観る。
それが、FIVBワールドカップバレー2019だった。

一生懸命ってカッコいい

もともとバレーは好きだった、応援もしていた。
しかし2019男子大会は以前より、
さらにレベルアップされたものが形になっていた。
これほど夢中にさせるワールドカップバレーは、
初めて観たかもしれない。

自分が何者か忘れられるくらい、
バレーに心奪われ魅了されたのである。

メンバーのひとりひとりには日々の努力があり、
昨日今日で培った力ではない。

日本のために頑張る彼らに、
仲間のために頑張る彼らに、
そして自身のために頑張る彼らに、
無を極めたわたしの心は感動で動かされていた。

スポーツとはノンフィクションの物語。
全身全霊で必死に戦うプレーヤーを観ることで、
感動につながる。
感動は人を変える力を持っている。
この感動を伝えたい。
だれに なにを どう伝えていいかわからなかったが、
溢れ出す気持ちが抑えられなかった。

文章で伝えられるようになりたい。

感動を希望を勇気を、伝わる文章で書きたい。
ライターになって、日本に世界にわたしの文字で文章で発信できるようになりたい。

スポーツだけではなく、
文章で表現できる存在になりたい。

一生懸命にプレーをする選手を応援しながら、
わたしもなにかに一生懸命になりたいと思わせてくれたのだ。

ハードルは高くとも飛びたい

しかし、
とりわけ得意なことがないわたしには、
もちろん文才もない。

なにがどうなったら
ライターになれるのかわからない。
魅力的な文章の書き方なんてわからない。
どうしたらスポーツライターに
なれるのかもわからない。
勉強のやり方さえわからない。
わからないことばかりだけど
伝わる文章力やスポーツに関する知識を学びながら、
そしてときどき彷徨いながら、
今はいつかの夢を追いかけている。

たまらなくキツかった職場は、
ライター業に専念するため退職した。
毎日キツかったからこそ、
このままでいいのかと疑問を持ち、
夢を見つけることができた。
振り返ると本当にほんとうに、
すごくものすごくキツかったが、
必要な経験だったと思うことにしている。

どこへ行っても
思い通りにはならないことはわかっているが、
わたしが必要とする場所で苦戦していきたい。

今はwebライターになるために、
理解のある職場で両立しながら働いている。
給料は減ったが、感情は増えた。

あのときバレーを観てなかったら、
わたしは一生、来ないと思われる素敵なだれかを待つだけの人生だった。

わたしの言葉で、伝わる文章を描きたい

なにもなかったわたしに夢ができた。
なにもなかった毎日に、色をつけていく。

今はまだ夢かもしれない、
夢のままになるかもしれない。
それでも、わたしを動かす原動力になるなら夢をみていたい。

はじめることで景色が変わる。
どこからでも何度でもやり直せる。
明日はきっと今日より好きになる。

叶えたい夢を夢みて。
わたしはわたしの人生を応援している。

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