36○段々動けなくなる


次女の反抗期が始まる。

「お母さんは、お姉ちゃんだけが大切で、
うちの事なんかどうでもいいんやろ?
いらん子供なんやろ?」


が口癖になった。


子供が何人かいる人なら、解ると思うけど、


この子はいるけど、この子はいらない!


とかいう親は、居ないだろう。


親子の相性があるのは、認めるが、この子はいらない!とか

お腹を痛めて生んだ、愛おしい我が子に、
そんな事は思わないだろう。


迷いに迷って、次女の誕生日に、
もう一匹猫を飼うことに決めた。

麗(うるは)は子猫といっても、
生後半年になっていたし、

来たときにはもうでかかった(笑)

今は9キロあって、血尿を出すので、一般の食事が食べられず、病院食だ。


今度は仔猫にしようと決めた。

義母の友達の猫が、もうすぐ仔猫を産むというので予約してくれていた。

義母から電話があり、「猫を取りに行こう!」


と言うので、三人でキャリーケースを持って、義母を迎えに行った。


手のひらサイズの仔猫だった。


私は(こんなに小さい仔猫、育てること出きるの?)と不安になったが、


子供たちは、嬉しくて仕方ない様子。

うるはは男の子だけど、この子は、女の子なので、
海(うーみん)と名付けた。


始めて、うーみんを見せたら、
うるはは、「シャー!!」と怒った。


危ないので、うーみんは
キャリーケースに寝せる。


うーみんが夜泣きをすると、
うるはが何度も見に行く。


そして、あっという間に仲良しになった。


二匹の猫がいる生活に慣れた頃、
私は次女に、


「ご飯代がかかって、食べていけないから、どっちか1匹選んで!
もう一匹は保健所に連れていくから!」

と言う。

「そんな事、出来るわけないやろ?
どっちもうちの猫やし、どつちかなんて、選べるわけない!!

お母さん何て事をいうん?!!」

と次女は、ぶちギレて私に
怒鳴った。


私は静かに、「いーちゃんが
お母さんに言ってることと同じよ!」

と言うと、それから二度と

「どうせお母さんはお姉ちゃんが大切で、
うちはいらん子供」


というお決まりの台詞を言わなくなった。


それから直ぐ、義父が突然死した。


義父が大好きだった次女は、
荒れた。

私は4日寝ないで、義父の店を手伝っていたので、

気が回らなくて、親族のお茶を出さなかった事で、

夫の叔母からせめられて、
葬儀を追い出されてしまった。


花を、送ってくれた、弟と、友達達には、その事を言えなかった。


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