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Social Good/SDGsをテーマにしたデザインスプリント

*別アカウントで運営していた過去の記事を移行したものです(2019年)

4半期に一度の会社のデザインイベントの話は、以前Noteにも書いたのですが、今回のイベントは"Tech for social good"がテーマだったので、私にとってはとても面白かった。お題は、自分たちの地域の課題を自社製品で解決する案を出すというもの。分野はSDGsから選出された3つの分野が指定されています。SDGsの取り組みの精神にも合致するんじゃないかと思います。


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今回も1日完結のデザイン・スプリントのフォーマットで、全世界のデザイン・スタジオからチームを組んでエントリーするというもの。米国の3時間帯+ヨーロッパ&アジアの4リージョンで予選があり、各リージョンで5−8チームがエントリー。勝ち残ったチームで決勝を行います。スプリント自体は1日完結で、オリエン、予選発表、決勝発表は別日に設けられ全てオンライン会議で進みます。今回私は、DMBAのバックグラウンドのおかげ?か米国西海岸グループの審査メンバーとして活動させてもらったので、前回の参加側とは少し違った形の参加でした。


この取り組み、なかなか良いなーと思った点をいくつか。


1日完結なので、都合がつけやすい
1日のイベントなので、強制参加では無いものの、ほとんどのデザイナー・マネージャーが参加します。通常のデザインチームの垣根を超えてチームを組むので、横のつながりができますし、別のマネージャーとの交流ができたり、コミュニケーションが活発になります。スプリント日以外はオンライン会議で録音もされるので、リアルタイムで参加できなくても大丈夫なように設計されています。


CSR活動が自分ごとになる
今回のデザイン・スプリントの優勝アイデアは、会社のCSR活動の一部となり実際に実装される予定です。その際、参加チームもパートタイムで関わるよう設計されているので、実際にアイデアがプロジェクトになっていくのを見届ける事ができます。普段の仕事では、なかなかCSRを意識する事は無いので、このような形で業務に組み込んでいかれるのは素敵な取り組みだと思います。


CSR部署にとっても、CSR部隊だけで活動するのではなく。デザイナー一緒に活動する事でそれまでに浮かばなかったアイデアが生まれたり、ブレストの幅が広がるんじゃないかと思います。


サービス設計を体験できる
デザイナーたちは、さすがにユーザーストーリーを作るのはとても上手いので、1日のデザイン・スプリントとは思えないような成果物が上がってきます。成果物は5分のビデオ。ですが、私の中で審査の要としたのは、オリエン課題に合っているとのか?という点、課題の設定、インパクト、そして自社製品も活用方法が納得できるかです。特にオリエン課題への合致は、当然のように思いますが、アイデアに興奮してつき進んでいくと忘れがちな所でもあります。数か月のプロジェクトであれば、反芻して戻ってくる事ができますが、1日だと特に時間に追われるので難しいのかも。


今回は、収益こそそのまで重視されていないとはいえ特に実際にロールアウトする前提なので、プロジェクトとして成り立たせるためのバランス感?みたいなものを考えるのも重要です。これは既存のプロダクトに関わる事が多いデザイナーが、普段使わない感覚なんじゃないかと思います。なぜその課題で、どうやって解決するのか?なぜその方法を選んだのか?などといった問いについて考えるのは、きっと日々のデザインプロセスでも役立つはずです。

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今回選ばれたアイデアが、これからどんなプロジェクトに進化するのか、楽しみです!

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