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アメリカの在宅勤務体制に思うこと

*別アカウントで運営していた過去の記事を移行したものです(2019年)

先週、大学院のクラスメイトや東海岸から遊びに来ている友人に会う機会が重なったのだけれど、通勤の話をしていて驚いた。どうも会った友人3人とも、正社員ながら在宅勤務をベースにしているという。

私の友人は似たような状況が偶然重なったのかもしれない。けれど、ベイエリア・サンフランシスコの肌感覚から、大体週2日ー2週間に1度オフィスへ出社するような頻度で出社する働き方をしている人はかなり多い。

もちろん、会社やチームによって規則や働き方はそれぞれだと思う。個人の働き方や好みも多分に影響すると思う。在宅勤務は効率が良いし、そもそもほとんどオンラインで完結するのだからどこで仕事しても同じである。

特にサンフランシスコは生活費が高いので、郊外や州外に住んで数週間に1度出社するような働き方も珍しくない。旅費や滞在費を加味してもその方が全体の生活環境が良いんだと思う。DMBAの授業体系(月1回4日間の集中講座であとはオンラインでグループワーク)みたい。

ただし私の場合はデザイナー職なので、同僚とコラボレーションしてアイデアを出したり、同じ紙を見ながら議論したりといった時間もとても大事。他の職種でもコラボレーションは大事なはずである。そして、やっぱり同じ空間にいる事がコラボレーションには最適だと思う。

週2−3日オフィス・在宅を混ぜているような感じが一番多い感覚なのは、きっと、チームで一緒に作業する時間と個人作業を分け最適化しやすい比率だからなのかなぁと。デザイナーだって、ずっとコラボレーションしている訳でないので、個人作業の集中する時間は在宅の方が捗ると思う。私のチームは週1(と何か理由がある場合)はチーム全体で在宅勤務をしていて、このくらいが私にはちょうど良い。

私はこの週2−3日くらいの在宅勤務頻度は大賛成。でも、出社が2週間に1度と言うくらいに減ると、本当にそれが最適なのか?と疑問が湧く。前提として、完全に遠隔勤務の体制で、出社したところで一緒に働く人がいない場合は別である。その場合はどうにかオンラインでのコミュニケーションを工夫するしかない。

私は出社する事で得られるネットワークや同僚とのコミュニケーション密度も大事な「職務経験」の一部だと思っていて、2週間に1度の出社頻度などではなかなか得られない事だと感じている。今のフルタイムの仕事の前に完全リモートで働いていた時、私はオフィスの廊下での何気ない立ち話が無性に恋しくなった。

オンラインがベースのコミュニケーションでは、基本的に用がある人に要件を話す事しかなく、偶然の出会いのような要素が欠けていると感じる。隣のチームが実は同じような課題に向かっていたというような場合も、オンラインベースではなかなか気付かないかもしれない。

逆に、在宅勤務が全く認められないような環境は、それはそれで効率的に働く環境が得られないと思う。ちょっとした用事や家族の病気など、場所の自由があれば仕事ができるような状況も多いと思う。ちなみに、この前行った美容院では、美容院にパソコンを持ち込んで「在宅勤務」をする人が増えているという話も聞いた。カットの間は流石に難しいと思うので、カラーやパーマの待ち時間を活用するのかな。

在宅勤務は効率良いし、利点も沢山あるけれど、ゆきすぎるとなんだかなーと思うこの頃です。従業員満足度と出社率の関係とか興味ある。






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