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錯誤と誤謬の科学

物理学は、事実に基づいて現象の構造や規則性を説明する経験科学である。事実はないのに事実であると認識することを「錯誤」という。事実はあるが論証の仕方を間違えて説明することを「誤謬」という。

例えば、「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ではススキを幽霊だと思ってしまった。事実がないのに事実であると思い込んだのであるから錯誤である。ホメオパシーや波動医学では、治癒という事実がないのにあると主張する。当然のことであるが実用性はない、これがニセ医学の特徴である。

現在では、天動説が間違いであり、地動説が正しいことは小学生でも知っていることである。しかし、天動説が間違いであることを受け入れることは容易ではない。人々の日常生活においては、太陽が地球を周回しているように見える経験的事実があるためである。その見かけの事実を説明したのが天動説であり、本当は正しくはなくても、日常生活や沿岸航海の航海術においてはほぼ満足できる実用性はあった。そのために、その理論が間違っていると言われても、ほとんどの人は受け入れることをしなかった。

誤謬科学である天動説では、惑星が軌道を逆行するように、事実をうまく説明できない変則事例というものがある。しかし、多くの場合は変則事例を論じることを棚上げするか、辻褄合わせのその場しのぎといえる理論をでっち上げてしまう。もしも、変則事例を糸口として、論証の間違いを修正することに成功すれば、現象を精密に説明することができることになり、確実性・有効性は格段に高まり、広く応用することが可能となる、そのような理論は人々の生活を豊かにする。

現代医学はこれまでに最も成功した医学である。しかし、不確実性を解消できず副作用などの問題もある。現代医学は真正科学といえる医学ではない、天動説のように論証の仕方を間違った誤謬科学であることを疑うべきである。     そのような中で、物理療法においてメカニズムは不明でも即効的に完治する事例がある。法則に従っている物理的現象はデタラメに起きることはない。それを解明することができれば、現代医学をはるかに上回る真正科学としての医学を確立することができるだろう。

遺伝子異常など一部の病気を除くが、日常経験する大部分の病気においては、本質的に物理的現象であるのに、それを化学的に治療しようとすることが間違いなのである。病気は量子レベルにおいて発現するために、量子力学についての知識が必要となる。これを理解すれば、患者が自分で即効的に完治させることができる。