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国立歴史民俗博物館「陰陽師とは何者か」展

閲覧ありがとうございます。日本絵画一愛好家です。

初冬の過日、千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館にお伺いして、企画展示「陰陽師とは何者か-うらない、まじない、こよみをつくる-」(2023年10月3日~12月4日 )を拝覧してまいりました。

日本絵画関連の展覧会ではありませんですね。プロフィールに偽りありでしょうか。ご容赦お願いいたします。

それはともかく、弊方、本展にお伺いすることをたいそう悩みました。

いちばん大きい理由は交通費でしょうか。弊方は近畿地方(関西圏)の在住ですので、関東圏も含めて遠方の展覧会に気楽にお伺いすることには費用的にかなりの躊躇が発生します。

しかしながら弊方は自称「陰陽道愛好家」で(知らんがな)、しかも国立歴史民俗博物館、略称「歴博」にはお伺いしたことがなかったということを理由として、かなり強引な日程を組み交通費を捻出してお伺いいたしました。

たいへん素晴らしい、おっさん激萌え展覧会でございました。お伺いして一片の悔い無しです。

備忘録としてですが、東京駅―(JR)―日暮里―(京成電鉄)―京成佐倉…徒歩という経路で歴博にお伺いしました。予想よりも遠く感じませんでした。

京成佐倉駅から歴博までの徒歩の経路については、下記歴博ウェブサイトで公開されている「れきはくまであるいてみよう!」に忠実に沿いました。

https://www.rekihaku.ac.jp/information/pdf/walkingmap_k.pdf

なんで国道296号をまっすぐ行かずにトンネルをくぐって旧成田街道を歩くのかよくわからなかったのですが、現地に行くとよく分かりました。歩道が整備されていないようですね。個人的にはたいへん好みの道ゆきでした。

歴博の入口に到着すると、同展オリジナルキャラクター、セイメイくんにお出迎え頂きました。


さらに坂を上って入口から館内に入ると、またもやセイメイくんにお出迎え頂きました。セイメイくん愛らしいですね。おっさん激萌えでした。


歴博は、大阪府吹田市の国立民族学博物館(略称「民博」)の姉妹組織(歴博ウェブサイトの「よくあるご質問」の「日本史について」の「Q10.「民俗学」は「民族学」とどう違うのですか?」より)ということで、近畿地方(関西圏)在住の弊方は、民博には何度もお伺いしたことがあるので、その広さも同じくらいであろうと推測して、まずは総合展示ではなく本展(企画展示)を優先させて頂きました。

企画展示は、地階の企画展示室Aおよび企画展示室Bで開催されておりました。エレベータを下りて企画展示室Aの入口でも、またもや愛らしいセイメイくんにお出迎え頂きました。


弊方、有給取得して平日にお伺いしたのですが、かなり多くの方々が拝覧なさっておりました。年代的にもお若い方々から弊方のような後期中年世代、さらにはより上の先達世代の方々まで、たいへん多彩でした。

本展の展示内容は、セイメイくんというステキ萌え萌えオリジナルキャラクターがいらっしゃるように、我々一般人に向けてさまざまな工夫が凝らされた解説がなされていたのですが、それでも、かなり学術的(アカデミック)というか専門的な印象を受けました。

しかしながら、弊方を含め、多くの観覧者の方々は熱心に拝覧されておりました。メモを取るほどに激しく熱い方々も見受けられました。おぉ同志よ! おっさん激萌え!!

さて、本展の展示内容について、いろいろ詳細に萌え萌えヲタトークを始めると確実に長くなるので、ざっくりと所感を表明させて頂きたいと思います。

まずは、同展フォトスポット、「泣不動縁起絵巻」に登場されるウフフな「もののけ」(偉大なる緑川ゆき先生の超絶名作『夏目友人帳』風にいえば「妖(あやかし)」)のみなさま方が、格調高くお集まりになられているありさまです。


企画展示室Aの入口側は、古代から近世までの「官人」としての陰陽師に関するさまざまな資料が展示されておりました。実際の資料だけでなく写真パネル展示も多かったですが、少なくとも弊方はたいへん満足でした。

企画展示室Aの奥側は、かの偉大なる安倍晴明さまに焦点を絞った展示がなされておりました。「玉藻前草紙絵巻」などがデジタル画像で閲覧できるのも、おっさん激萌えでした。

そして、企画展示室Bでは、主に「暦」を中心とした展示がなされておりました。個人的には「天文図・世界図屏風」(個人蔵、大阪歴史博物館寄託)が、二十八宿や三垣などにハマったおっさん的には激萌えで、それに続く近世―近代―現代に至る「暦」の在り方の展示も理解しやすく、おっさん激萌えでした。

本展は、まず「官人」としての陰陽師について解説され、偉大なる安倍晴明先生にも言及され、さらに陰陽師の「官」としての職務として近代まで継続した「暦」に焦点を絞られたという風に、弊方勝手に妄想しております。

弊方、自称「陰陽道愛好家」ですので、特に、陰陽道の民間の担い手である声聞師(しょうもんじ、しょうもじ)や千秋萬歳、「豊臣秀吉の声聞師狩り」、近世の声聞師関係の社会的地位などに強い萌えを感じるヲタクなのですが(不謹慎でしょうか? 申し訳ありません。)、本展では、民間の陰陽道とその影響に関しては軽く触れられるだけで、敢えて対象から外されていたように思いました。

「官人」としての陰陽師の主たる役職について、古代中世近世を経て近代に至る「暦」が敗戦後に「カレンダー」に移行するという流れは、ヲタク的にめちゃくちゃ得心がいって、たいへん激萌えでした。無理から有給取得して新幹線乗って初の京成電鉄に乗って弊方的にはかなり高額の交通費をかけて歴博にお伺いした甲斐があったというものです。

弊方個人的には、幸徳井大黒等一件が詳細に紹介されていたことに激萌えでしたが、大黒党の首領の「大黒松太夫」が地下官人化していたことを存じ上げてさらに激萌えでした。

同展を拝覧した後、歴博の総合展示をやや駆け足、いや、かなり駆け足で拝覧したつもりなのですが、いや、さすがに広いですね歴博! 結局、閉館近くまで滞在することになりました。

実は、せっかく佐倉市にお伺いしたので、歴博の後に佐倉市立美術館にもお伺いしようと思っていたのですが、断念せざるを得ませんでした。何とか次の機会を強引に作りたいと思います。

さて、「官人」から「暦」という流れで本展が開催されたとなると、次はアレですかね、アレ! といっても2023年の流行語大賞の「アレ(A.R.E.)」ではございませんことですわよ! (春日部つくし先生風)

そう、アレです! アレ!! 偉大なる国立歴史民族学博物館による「陰陽道とは何者か」シリーズ第二弾! 「うらない、まじないから芸能へ!」みたいな感じで、「官」から「民」へ! ということで、声聞師とか尾張萬歳とか三河萬歳とか三曲萬歳とか音曲漫才とかしゃべくり漫才とか、もしくは、より政治的に、神道系との主導権争い的なアレとか浅草弾左衛門とか車善七とか、そちらの流れでぜひ第二弾をお願いしたいと思います。

・・・政治的になると民間やありまへんね。申し訳ございません。

本展は、福井県大飯郡おおい町のおおい町暦会館のご協力も大きかったようですが、もし第二弾となれば、例えば、愛知県安城市の安城市歴史博物館(安祥文化のさと)のご協力を得られるのでしょうか?! 

まぁ、キモいおっさんの妄想はともかく、弊方、二次元美少女から国宝までいろんな日本絵画を愛好(萌え萌えはふ~ん)する者ですので、そのプロフィールに偽りのないことを明らかとすべく、本展と日本絵画との関連性について無理から釈明させて頂きたいと思います。

その一ですが、本記事において、お可愛らしいセイメイくんについて何度も言及させて頂きましたが、本展オリジナルグッズをいくつか購入させて頂き、そのうちの一つに、セイメイくんのクリアファイルがあるのですが、このクリアファイルを改めて拝見して、弊方、大発見をいたしました! 下記の写真は当該クリアファイルを弊方の微妙なガラケー的なガラホで撮影したものです!!


お気づきでしょうか・・・ セイメイくんの左肩(画像向かって右上側)に、なんと、ナゾの存在が映っているのが・・・

そこで、恐る恐る拡大してみました! それが下記の画像です!!


おぉ、なんということでしょう!!! セイメイくんの左肩に、ナゾの愛らしい存在が!!!

弊方、このステキな萌え萌えのお可愛らしい存在を「シキガミくん(仮)」とお呼びさせて頂きたいと思います。同展にお伺いしたときには全く気付いておりませんでした。

偉大なる歴博におかれましては、もし「陰陽師とは何者か」第二弾を開催される折には、セイメイくんとシキガミくん(仮)とのステキ萬歳を披露して頂けるような演出をして頂ければ、おっさん激萌えのことこの上無し、という感じです。

その二ですが、本展の企画展示室Aにおいて展示されておりました、資料番号63「天曹地府祭御祭典絵図」(宮内庁書陵部蔵)の解説において、日本絵画一愛好家として、どうしても見逃すことができない(見逃すことができようか、いやできない(反語的表現))激萌えポイントを発見しました。

なお、下記写真は、本展図録(一般書籍としても販売されております [ISBN978-4-909782-21-2,税抜2,500円、合同会社小さ子社])の第89ページを弊方の微妙なガラケー的なガラホで撮影したものです。


この絵図の作者は不明とのことですが、同展図録にも記載されておりますが、この絵図の制作に関しては、「鈴木星海・百年ら家司を務めた画家との関係を想定すべきか。」とありました。

おぉぉぉ、これは、幕末から明治初期にかけて京都画壇を席捲した鈴木派を興した、かの偉大なる鈴木百年先生と、そのお父上にして、近世後期の京都においてその名を知られた、かの偉大なる鈴木図書先生のことではありませんか!!!

なお、鈴木図書先生も鈴木百年先生も、かの著名な『平安人物志』にそのお名前が掲載されているという、近世京都のめちゃくちゃ大物でいらっしゃいます。『平安人物志』についてはインターネットの検索でお調べ頂くとして、その掲載に関しては、恐れながら下記にURLを掲載させて頂きます。

鈴木図書(諱:世孝、字:子養、通称:俊平、号:星海漁翁、南山、星斎)
https://lapis.nichibun.ac.jp/jinbutsu/5814/info.html

鈴木百年(諱:世寿、字:子孝、号:百年、大椿翁、志椀培)
https://lapis.nichibun.ac.jp/jinbutsu/5753/info.html

・・・どこがざっくりとした所感やねん、4,000字を超えてまんがな。あかんやん。もっとコンパクトにまとめるつもりやったのに・・・ だらだらと長い記事にお付き合い頂きまして、ありがとうございました。

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