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神に背いたわたしたち【詩/ポエム】

君の影をみた。
学生の頃、まるで恋人のように手を繋ぎ、
寄り添っていた私たち。
それが普通の友情だって、
信じて疑わなかったけど、
きっと賢い君は違うのだと知っていた。
唇を重ねたりはしない。
ただ、寄り添って、笑いあって、
指を、絡めた。
制服から投げ出された白い四肢。
擦り寄せて、青い空を見上げた。
若さとは恐ろしかった。
知らないとは罪だった。
あのころの私たちは、
神に背いた何者かだった。

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