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2年前に感染した新型コロナの後遺症に半年以上気が付かず、できることが1~2割減ってた話

はじめに

初めまして。あわわといいます。
第7波と言われているさ中、新型コロナ後遺症のヤバさを伝えたくて、このnoteを書いてます。

タイトルの通りなのですが、2020年10月に夫婦で新型コロナに感染しました。オミクロンとかデルタとかが出てくる前です。

当初、私(妻)は熱は出て嗅覚が一時的に消えて隔離入院したものの、退院後は重症化もなく職場に復帰。「幸い後遺症もありません!またお仕事頑張ります!」とか無邪気に言ってました。

逆に微熱と軽い頭痛で済んでいた旦那は、何故かその微熱と頭痛が何カ月経過しても治まらず、「これが…後遺症!?」となりながらプログラマという頭脳労働者のため5カ月休職する羽目に。

いや~旦那は本当に大変だけど、不幸中の幸いで夫婦ともに後遺症で休職とかにならなくて良かったね…とか話していたのですが…

ありました。私にも後遺症。


いや、本当に私、後遺症も無く治ったって思っていたんですよ。
普通にフルタイムで仕事できていたし。

でも、10か月後の2021年8月、旦那が後遺症治療の一環でBスポット治療(上咽頭の炎症治療)というのを受けるので、念のため一緒にどう?となり、試しに受けたら…

お医者さん「奥さんも上咽頭炎症してますね」
私「え?マジすか?」

そして治療を受けた午後
旦那「いつもより集中しやすい!」
私「あ、あれ?最近溜まりがちだった仕事が片付く!?」

私(その日の晩、仕事の記録を見返す)

私「新型コロナに掛かった後の約10か月間、仕事の消化率がずっと下振れの状態で推移しとる…」
私「もしかして…

半年以上…新型コロナの後遺症で仕事の効率落ちとったんかい!!??気づかなかったーーー!!

気が付かなかったんかい!?そんな馬鹿な!!でも、確かに毎日働けてはいるけれど、なんか苦手な仕事が積みあがっているし、趣味で描いているイラストが全然描けなくなってるし(元々生産量が低いので気が付いていなかった)し、全体的にできることが減っているような…。

あれ?これって凄く怖くないか?

そんな訳で、n=1ではあるものの、私の感染してから~今に至るまでの後遺症の影響の振り返りと、治療の経過についてこのnoteに纏めようと思います。

上記の通り、旦那はもっと症状の酷い後遺症になっているのですが、そちらの症状と治療の詳細は別記事に纏める方針です。
同じ家庭内で同時期に感染してもこれだけ後遺症のバリエーションがあるとか、改めて嫌な病気ですね新型コロナ。バリエーションがあって嬉しいのはお昼の定食の選択肢とかであって、症状で種類を展開するのは止めてくれ。

因みに感染して2022年8月現在で1年10カ月。治療で後遺症の影響は減ったけど完治まではいってないです。

【注意!】新型コロナはまだまだ不明な事が多く、後遺症に関してもそれは同じです。私がこの記事に書いている”後遺症”は1素人が「新型コロナの感染前後と、治療の前後を比較して、これが後遺症だったのだろうと判断した症状」の話となります。明確に医療機関で後遺症と診断を受けた訳ではないので、そこはご注意下さい。


1.感染(2020年10月)した時の症状

まずは私が、2020年10月に新型コロナに感染した時はどのような症状だったのか?の話をします。

1-1.新型コロナに感染、入院

2020年10月、テレワーク中心に働いていたものの発熱、PCR検査の結果陽性(前後に旅行や会食は無し)。インフルエンザのように熱が39度位まで急激に上がるが、熱でボーっとする以外普通に料理など行動できる状態。
旦那も4日後発熱。おそらく私経由で、こちらは普段の体温より0.5~1.0℃程度高い微熱と頭痛が続きました。

保健所と連携して、旦那も私も入院隔離措置。
私は入院中は特に重症化せず、だんだん熱も下がり4泊5日で退院。
喘息持ちで高リスクだった旦那も、ひたすら平熱より0.5℃程度高い微熱が続いていたけれど、37℃は下回っていたので4泊5日で退院。

ちなみに入院前後に二人とも嗅覚が消えました。本当にある日すっと消えるんですね。
L’OCCITANEのシャンプーの匂いが分からず、カレーうどんは茶色い塩味うどんになりました。普段の食事がいかに風味(嗅覚)によって彩りが出ていたか痛感です。

1-2.退院後


私自身は会社のルール通りの日数休んだ後、回復と判断してフルタイムで勤務再開。
旦那は微熱と頭痛が続くので、休養を続ける。(この微熱と頭痛が収まらず、頭脳労働者の旦那は2021年3月まで休職)。
嗅覚は私は1か月以内に、旦那は2か月後に戻りました。

1-3.感染時の纏め

見ての通り、私も旦那も軽症です。
今流行りのオミクロンでは喉の痛みが激しく飲食も辛いと聞きますが、全然そんなこともなく、私の場合はインフルエンザのそんなに辛くないバージョンみたいな症状でした。
重症か軽症か?と後遺症の有無は関係ないと聞きますが、自分はこの後少なくとも1年9カ月は後遺症の影響が残っているので、掛かって後遺症が残った時のペナルティが重すぎる…と書いててシオシオになっています。

2.退院後(2020年11月)~今(2022年8月)に至るまで

2-1.退院後の仕事の様子


退院後は普通にフルタイムで勤務で復帰。
よく新型コロナの後遺症で聞く、ブレインフォグだとか頭痛だとか倦怠感も感じず、日常生活を送り同僚とは「いや、大変だったね~」「ありがとうございます。後遺症も無く無事でした」ってのんきに会話して、いつも通り働いて、いつも通りご飯を作って生活していました。

変わったのは旦那の生活で、退院しても微熱が下がらず頭痛もあり、ちょっと激しく体を動かすと途端に息が切れます。風邪のひきはじめでボーっとしているあの状態がいつまでも続く感じです。プログラマの旦那は「これでプログラミングは無理だ…」となり、2021年3月まで休職していました。

なかなか回復しない旦那を心配しつつ、ここは生活を守るためにも自分が頑張らないとな、と気負っていたのですが…しかし、復帰してから半年後、上司に怒られました。
「あわわさん、この書類がもう何カ月も出ていないじゃない!?作るのが大変なのは知っているけど、流石にこれはあんまりだよ」

そうなのです。苦手な書類が月単位でスタックしていたのです。
元々、私にとって作成が大変な書類で、仕事としても重要な位置づけで手が抜けません。そのため仕事全体が忙しくなったり体調が悪い時期が続くと溜めがちな仕事だったのですが、今回はいつもの比ではなく長く沢山溜めてしまっていました。

私も状況は把握しており、マズいとは思っていました。早く仕上げないと!と焦ってもいました。しかし、それまでは苦手な書類でも調子の良い時に纏めて仕上げていたのですが、気が付けばその調子の良い時がなかなか無い。あったとしても短期間。そのため貴重なボーナスタイムも急ぎの仕事を仕上げるので手一杯になっていたのです。

幸いその時は、上司や周囲の仲間の手を借りて仕事の調整をしてもらい、何とか一通り片付けることができました。

その時から「あれ?感染した後から頭の調子おかしくないか?」と思い始めたのですが、(仲間の手を借りつつも)仕事が片付いたこともあって調子も戻りつつあるのかな?と楽観視していました。

2-2.後遺症の治療開始(2021年8月~)

夏のある日、旦那が新型コロナの後遺症には喉の奥の上咽頭の炎症の治療(Bスポット治療)が効くと調べて、近所で治療が受けられる病院を調べてきました。
この頃の旦那の体調ですが、掛かりつけのお医者さんが後遺症治療について論文を調べてくれたり、その過程で良い漢方医を見つけて何とか仕事をできるまでは回復して復職していました。
しかし、長時間の業務の後は徹夜明けのような疲労感や頭痛に襲われ、このままではまずいと、先生にも相談しつつ治療の手段を模索していました。

新型コロナ後遺症で有名なヒラハタクリニックが発信している情報の中で「新型コロナ後遺症患者の多くは上咽頭に炎症が起こっており、この上咽頭の炎症治療(Bスポット治療)が有効である」とあったため、治療が受けられる病院も近いしと、私も一緒にBスポット治療可能な自転車で通える耳鼻科にて受診することに。

治療を受けたところ、夫婦ともに上咽頭に炎症が有るとのこと。
薬液を染み込ませたガーゼを巻いた鉗子を喉の奥にグリグリされると炎症による血がにじんでいました。
午前休を取得しBスポット治療を午前中に受け、私も炎症していたんだ…と喉の奥をジンジンさせながら、その日の午後から仕事に取り組んだところ…

あれ?

むっちゃ集中できる…!?


一方、リモートワークで隣の旦那も「凄い!久々にちゃんと集中できる!!!」と調子が良い。

こ、これは…私も…

上咽頭の炎症で集中力が阻害されていた!!??


その日の晩、仕事の記録ノートをバラバラとめくってみると…
2020年11月以降、仕事の消化率が少ないままで推移している惨憺たる有様。
本当は薄っすら分かっていました…なーんか、最近ずーっと仕事完了のチェックが少ないな~って。大事なお仕事を示す付箋が何枚も貼られたまま、消化されずに古くなっていくな~って。

でも…

まさか…

10か月間もその状態で推移していただなんて、記録をしっかり見返すまで気が付いていなかったよ…

これは…

私も…

受けてますね。新型コロナ後遺症の影響を…!


そんな訳でBスポット治療リピ決定です。
それからは今(2022年8月)に至るまで、旦那と一緒に毎週Bスポット治療を継続しています。

掛かりつけのお医者さんも引き続き後遺症については調べて「ステロイド点鼻薬も良いですよ」と教えてくれて、2022年4月以降はこちらも処方を受けて毎日使うことに。私たち夫婦には、Bスポット治療と併用することでかなり効果がありました。
特に旦那と比べて症状が軽かった私は2022年8月時点で、かなり後遺症の影響が減ったと感じています。※まだ少し症状が残っている感じはします
旦那の方はまだ影響が強めに出ています。

3.新型コロナの後遺症ふりかえり

3-1.どんな症状だったか?


上記のように、自分に新型コロナの後遺症があることに10カ月気が付いていませんでした。そもそも、どういった症状だったか?を一言でまとめると

自分の能力が1~2割低下したまま本調子にならない

です。

仕事復帰直後は、「まぁ先日まで入院していたし、その内調子が戻るでしょ?」と思っていたら、いつまでたっても本調子が戻っておらず、いつの間にかそれが普通になっちゃっていたというか。

健康な人でも普通に生活したり勉強したり仕事をしていると、毎日100%元気!って人ばかりではないと思います。今日はちょっと疲れていて80%くらいしか本領が出ないから今日は早く休んで明日回復してから仕事片付けよ~~!っていう日もあったりしませんか?
私はその立て直した明日がなかなか来ない感じでした。
最近ちょっと調子でないな?というまま10カ月。ひどく調子が悪いわけでもないので、なんだかズルズルと気が付かないまま「やべ~!仕事溜まってきた~頑張らないと!!」と焦ってました。そうしている内に本調子ってどんな状態だっけ?と見失っていたり。

そんなこんなで、全体的に疲れていることが多くて、本来よりできることが少し(10~20%くらい?)減っている感じ。
世の中の新型コロナの後遺症の酷い事例などを聞くと、10~20%減なんて大したことないのでは?と思うかもしれません。
たかか10%。されど常に10%減
人間としてできることが10%以上縮小した結果、確実にできることが減っていたという。

怖っ!いや~もっと早く気が付きたかった。

いやまぁ、自分の場合気が付きにくい事情がもう一個ありまして。
私、8年くらい前にうつ病の診断を貰って半年ほど休職した事があるのですが、寛解した後もそこそこの頻度で不調が出ていたのですね。4年ほど前から自分のうつ症状の誘発要因を分析して対処したり、治療をして体調改善が軌道にのった矢先の感染でした。
新型コロナの後遺症による不調と、うつ病の後遺症による不調が凄く似ていたんですよね。
私の場合は、集中力が下がる。頭がぼ~っとしやすくなる。短期記憶の機能が落ちる(うっかりや見落としが多くなる、頭に入れている情報を切り替えにくくなる)が主な症状でした。(これって所謂ブレインフォグに該当するのかもしれない)
あとは一定以上集中すると頭が痛くなる。目と鼻の奥、こめかみがジンジンする感じ。ある程度回復して集中できるようになると、今度はこっちに煩わされるようになりました。

感染する前は、うつ病の方の不調でアウトプットが下振れする日が1週間の間に何日かあったのですが、それと同時に調子の良い日(上振れ)も何日かあって、そういう日に難しい仕事やたまった仕事を一気に片付けてました。
が、感染後は、気が付けば調子の良い日が断然減っており、苦手な仕事が溜まる一方、それを無理して片付けるの繰り返しという悪いループにハマっていたという。

私自身、仕事の能率が落ちている自覚が薄いうえに、自覚したとしてもうつ病の後遺症の方だろうと思って、自分の体調管理が悪いのか?と悩み、それが新型コロナ後遺症の影響と気が付かずに長いこと治療の機会を失っていました。

でも、そういう事情がなくても、気が付きにくい微妙なラインの能力低下だとも思います。むしろ、うつ病の後遺症があったからこそ細かく記録を付けて気が付いた、という側面があるんじゃないかと思っています。

3-2.治療のまとめ

そんなこんなで、2021年8月に後遺症に気が付いてから今(2022年8月現在)に至るまで、いくつか治療を試し、私自身は大幅に新型コロナ後遺症から受ける不調が減ったと感じています。その中で個人的に効果を感じた治療を下記に纏めました。(今も完治していないため治療は継続しています)

  • Bスポット治療(治療期間:約1年)

    • 詳細は2-2.の通り。

  • ステロイド点鼻薬(治療期間:約3か月)

    • こちらも詳細は2-2.の通り。

  • 睡眠の質向上(治療期間:1年10カ月以上※)※うつ病の後遺症治療も兼ねる

    • 別件のうつ病の後遺症対策もあり睡眠改善は以前から取り組んでいました。そして新型コロナ後遺症からも頭が影響を受けている以上、より良い睡眠は必須だろうと判断し、従来の改善に加えて睡眠外来に通ったり、寝具や睡眠環境に追加投資しました。実際、効果があったと思っています。

  • 鍼灸院による首肩の凝りの解消(治療期間:約1年)

    • 感染後に、元々凝っていた首肩が更にひどく辛くなりました。調べてみると上咽頭の炎症で首肩の凝りが酷くなることがあるらしいので、これも新型コロナ後遺症の一つなのかもしれません。

    • 後遺症に気が付く前からあまりに凝りが酷く、机仕事や睡眠にも支障がでるので、こちらは北京堂という筋肉に鍼を刺すタイプの鍼灸院に1年以上通って各部位を治療し、かなり楽になりました。睡眠の質も上がったので、本当に通って良かった。

  • その他(やってみたけど続けていない治療)

    • 漢方薬は掛かりつけ医の勧めもあり、人参養栄湯などを試しましたが自分にはピンときませんでした。(旦那は漢方が無茶苦茶効いた)


4.最後に

いや~第7波ですね。
そうでなくとも、新型コロナの流行が始まって早2年以上。
全国に、感染したことがある人はかなりいると思います。

その人たちの中には、自分と同じように「新型コロナ感染前でできていたことは一通りできるのだけど、なんだかちょっと調子が上がらない」という人がいるのでは?と思って本記事を書いています。
もし、そういう方が自身の不調に気が付いて、治療の機会を得ることができれば嬉しいです。

また、新型コロナに感染せずに済んでいる方は、この記事で後遺症のいやらしさが伝われば良いな、とも思います。ニュースで報道される重篤な症状の方以外にも、こういう事例もあるよ、と。こういうリスクがあると事前に分かって行動するのとしないのとでは、やはり違うと思うのです。

まだまだ先行きは見えませんが、改めて、新型コロナは掛からないにこしたことはないです。皆さんもできる範囲で感染対策、気を付けてください。

また別途、旦那の後遺症の事などこのnoteで書いていくつもりです。
興味があれば、また覗きに来ていただけますと幸いです。(私が遅筆なもので、少し時間がかかると思います)

5.参考記事

本noteを書くにあたり参考にした記事、情報へのリンクまとめです。


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