雑日記:『"元気少ないね"はとても優しい』

 出会った瞬間、相手から「太った?」「元気ないね」「顔、疲れてるよ」等、自分の状態に対して否定的な言葉が出ると、途端にMP(メンタルポイント)のゲージが下がってしまうことがある。笑って回避できればいいが、気分と状況によってはもろにダメージを食らってしまいその後に響くこともある。

 特に「元気だそう」とか「頑張ろう」って自分で自分を鼓舞している時なんかは、「元気ない」って相手に言われてしまうと「ああ、これじゃまだ足りないのか。もっと上げなきゃ…」と追い込みモードになって、自縄自縛に陥る可能性もあったりする。

(ちなみに補足ですが、これは受け取る側からの視点から語っており、それらの言葉を使う人に必ずしも悪気があるわけではないことは承知の上です)

 そんな時、どんな言葉を貰ったら嬉しいのかなあとぼんやりお風呂で考えていて、ヱヴァQでカヲルくんがシンジに言った「元気少ないね」という言葉を思い出した。

 「元気少ない」という言葉は「元気がない」とは違い、元気の存在を否定してない。しかもカヲルくんは「元気少ない」という「が」を抜いて具体的な部分を強調せず、さらっと流せるような柔らかい表現にしている。「元気を出したいって気持ちはあるけどうまく出せない」という人に向かって放つ言葉としてはとても優しいなと今更ながら気づいた。

 「元気少ない」という表現は聞き馴染みのない言葉であるから、いきなり言われたら戸惑ってしまうかもしれない。でも直接「元気少ない」という表現でなくても、そのニュアンスを持った否定しない言葉を選ぶ方が人を傷つけないで済むかも…?と思ったりした。

(ただこれは「元気がない」というワードの言葉狩りをしたいわけではなく、相手のテンションが低かったりバッドモードかもしれないと思った時にかける言葉の選択として、という意味で)

 人によってかけられたい言葉も優しさの捉え方も違う。相手との付き合いの中で最適解が生まれるのが一番。ただ、その最適解も日々変わっていくものだよね。

 誰しも言葉の失敗をする可能性はある。自分の本意じゃなく伝わってしまうこと、誤解や行き違い、言い方のミス…。取り返しのつかない事態を招くことだってある。恐ろしいよね。

 だから、自分の放った言葉に相手を傷つけてしまう要素が含まれてるかもって気づいた瞬間に改善・修正していく力が大事なのかなって、お風呂上がりにパックをしながらこれを書いてる私は思ってます。

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