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【映画】「イニシェリン島の精霊」を観た (82/365)

各賞を受賞し、アカデミー賞にもノミネートされているというので何の気なしに見てみました。

いまチーム合宿中でして、山小屋のシアタールームで。

山小屋のシアタールーム

いやあずごい映画見てしまいました。孤島に暮らす男同士の友情の話と思いきや、いや友情の話なんですけどそんなのでは語れない映画でした。

監督や制作背景については外部記事のリンクをご覧ください。

アイルランド沖の架空の島、イニシェリン島。そこに暮らすパードリックとコルムは親友で、毎日連れだってパブに行くのを楽しみにしている仲です。そんなある日コルムが突然絶交を宣言する。そこからストーリーが始まります。

寡黙で本音を語らないコルム。少年のように純粋なパードリックの間に何が起きるのでしょうか?最初の牧歌的な状況からは想像もできない展開が待ち受けています。

ネタバレになるのでストーリーはこのあたりで。架空の島なので距離感がわかりませんが、アイルランド本島が見えて、ときどき銃撃や砲弾の音が聞こえます。

台詞の中に何度も、Civil War(内戦)という言葉が出てきます。映画の設定は1920年代です。当時実際にアイルランドでは内戦が起きていたとのことで、「戦争」特に身内の争いである「内戦」批判が底流にあると思われます。

「思われます」と書いたのは、そういう解釈もできるというだけで、むしろそういう内戦を起こしてしまう「人間の内面の残虐性」を描きたかったのかもしれません。

映画は淡々と進みます。場面としては、
パードリックの家
コルムの家
パブ
雑貨店
島の小径
海岸
くらいしかなくて、ゆっくり時が流れて行きます。

普通なら飽きるところですが、俳優の演技も引き込まれるものがありますし、いったい何が起きているのか見極めないとというある種の不安で最後まで観てしまいました。

6人で観始めましたが、最後まで観たのは私を含めて3人でした。

観終わった直後の率直な感想は
「あれ、もう終わり?いったいなんだったんだ?」

というもの。余韻もなにもあったものではありません。不安と不全感が残りました。でも、それが監督の狙いかもしれません。

あの老婆は精霊だったのでしょうか?そしてラストシーンの意味は?

万人にお勧めできる映画ではないですが、興味ある方はぜひご覧ください。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

ぼーっとしてたら朝になってしまいました。

朝焼けに浮かびたつ稜線

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