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徴兵制をめぐる弊社の状況・経営日記2024年2月20日

ヤンゴンから、おはようございます。2024年2月20日火曜日です。
米国公認会計士、アパレルオーナー、ヨガインストラクターのさやかです。毎日の会社経営日記を書かせていただいています。

昨日の経営日記は体調不良のため、お休みさせていただきました。
前日の夜からお腹が痛くなり、嘔吐してしまい、夜中苦しんでいたのですが、翌朝も微熱が続いて、仕事のアポイントが少ない日だったので、全てオンラインに切り替えさせていただいて、自宅にてお休みをしていました。
noteを書くことはできなかったのですが、この機会に色々な皆様のnoteを読ませていただいたのが楽しい時間でした。
YouTubeを見たり、noteを読んだり、本を読んだりしてお休みをしていました。私は体調不良になることがあまりないので、ちょっと珍しい一日です。会社に行くこともできたぐらいの体調でしたけれども下痢が続いてしまっていたので、自宅におりました。

今朝は夫と車で通勤しました。
今の気分は「ほっとしている」です。まだ少し下痢が続いていますが、体調が回復してよかったです。

今週のヤマ・ニヤマ:サティヤは、「真実」「嘘をつかないこと」「Truthfulness」です。自分の気持ちに率直になり過ごしていきます。
昨日感謝したことは、ゆっくりお休みさせてもらったことです。支えてくれる社員たちに感謝です。

本日のスケジュールは下記のとおりです。
午前  6時半~デスクワーク(本書き、メール対応、スケジューリング)
   8時~ ヨガ自主練習
        8時半~オンライン学習
        9時~ デスクワーク続き
        10時~ クライアントオンラインMTG
午後 13時半~ GMミーティング
  終わり次第デスクワーク
夜 ジムでトレーニング&外食(停電の日)

本日はミャンマーの徴兵制について書かせていただきます。
センシティブな内容なので書くかどうか悩んだのですが、私の周りで起こっていることについてメインに据えて書こうと思います。

私が業務を行っている東南アジアのミャンマー連邦共和国。
2011年3月民主化し急速な経済発展を遂げた後にコロナ禍をへて、2021年2月に突如クーデターが起き、そこから国の体を成していない状態になっています。クーデターの直後は、市民による抵抗活動によって通常の生活が全くできないという状態になりました。粛清が行われたので、その後抵抗活動は鎮圧されたのですが、翌2022年4月に突如発表された金融の措置により、お金が引き出せない、不利な為替レートで強制兌換をされる、自由に経済活動ができない・・という私たちビジネスパーソンにとっては何も身動きが取れなくなるような政策が行われ始めました。ここから外資系の会社の撤退が加速しています。日系企業については、ODA事業があったり、ミャンマーの親密な気持ちがあることなどから他国よりは様子を見る期間が長かったですが、さすがに2023年11月頃から本格的に撤退する動きが加速していると私は感じます。
判断はもちろん、企業によってまちまちであり、例えばKDDIと住友商事と国営の通信業者MPTとの共同事業については、人権を守った上で事業を継続するという発表がなされています。
https://www.sumitomocorp.com/ja/jp/news/important/group/20240123

逆に国軍との合弁であった事業などは、クーデター直後に撤退を発表されています。

撤退を発表はしていませんが。国軍との関連が深いYコンプレックス不動産開発事業はクーデター以降ずっと事業停止したままとなっています。弊社の真向かいにある土地なので、非常に不気味な状況です。

さて、こんな中2023年11月頃から開始した、民主派と少数民族による国軍への抵抗活動が非常に熾烈なものとなっており、国軍が劣勢となっている中、投降する兵士が相次ぐなど、国軍は苦境に立たされているそうです。私の暮らしているヤンゴンでは治安が極端に悪化するなどの状況は今はありませんがヤンゴン外の地域では非常に治安が危険になっている場所が多くあります。そういった地域に居住している日本人の知り合いもおり、日本大使館からヤンゴンに来るようにとの指示があったそうです。

兵力不足を補うために突如、2月10日に国軍政府は徴兵制度を開始すると発表しました。今、ミャンマーの一般市民達の間で大きな動揺が広がっています。

当初、このニュースを見たとき、私は一般市民たちが皆国軍に反対している中、このような政策が実行されるできるわけがないと考え、軽く見てしまっていましたが、実際にはヤンゴンにおいて 4月からの徴兵を開始する準備として、既に個別に若者を採用する動きが始まっており、町中には警察や軍隊が入り込んでいます。

そのため、一刻も早く国を去りたいという若者が、各国の大使館の前に行列をなしている状況になっています。
徴兵の対象は男女ともに年齢で定められており、もちろん若年層が対象となっています。弊社のスタッフの解説によると、クーデターが起きたことにより、大学を中退した学生が多数いるのですが、これらの元大学生たちを採用する動きが主なものいうことです。弊社には2名のヤンゴン外国語大学日本語学科を中退した女性の社員がおります。
ヤンゴン外国語大学日本語学科というのは、とても優秀で、卒業する頃にはみんな日本語がとても上手になっています。 N2レベルで卒業する方がほとんどです。弊社の二名の社員も日本はとても上手です。勤務を通してさらに上手になったと感じています。

さて、この2名の社員から、なんとか日本に逃げ出したいという相談が私にありました。もちろん私もこの2名を助けてあげたい、日本に行かせてあげたいと思い、自分ごととして相談に乗ります。
徴兵というセンセーショナルな事象が起きている中、すぐにでも国を出たいという気持ちはとても分かるのですが、10年、15年という自分の人生・キャリアのスパンを考えて、日本語の高い能力を生かして、しっかりとした大学に留学して欲しいと思い、奨学金に挑戦して良いキャリアが描けるような大学に行けるようにサポートしたいと私は考えました。
友人に相談し、 APU(立命館アジア太平洋大学)、岡山大学、広島大学、(この2校はミャンマーからの学生招聘で力を入れていることで有名だそうです)その他の国立大学、また、私の母校である上智大学にも相談してみようというアイディアもあります。
ミャンマーでは中退になってしまった学歴でも、日本の大学で大卒になれれば日本でもよい仕事は得られると考えています。
信頼できる社員たちなので、身銭を切ってでも助けてあげたいと思っています。

ところが、二人から
「いろいろと家族とも話しあった結果、新聞奨学生に応募し語学学校に行き、その後大学進学を目指す」
という衝撃的な言葉がありました。
午前2時にはじまる新聞配達をし、学校に通うのですから、相当きつい生活が待っています。わたしに十分な知識がなくこの決定が正しいのかわたしにはすぐに判断ができません。
しっかりとした大学へ今から1年準備すれば行けるのではないかと思うので、短絡的で刹那的な判断にがっかりしています。とはいえ、二人が決めたのであればわたしは応援します。でも、そんな生活が彼女たちにできるのでしょうか。
カバー画像は、普段の明るい弊社の社員たちの集合写真です。
何気ないこんな平和な日常を、これ以上脅かさないで欲しいです。

今日もお読みいただいてありがとうございます。
それではみなさま今日も素敵な一日をお過ごしくださいね。