野足 果夏

あいもかわらずあまのじゃく。

野足 果夏

あいもかわらずあまのじゃく。

最近の記事

じわりじわり

ある日、とある記事を 二度見した。二度見する事ってあるのだな… つまり驚きすぎて、受け入れられなかったという事なんだけど。 そして、ああこれはきちんと向き合わなければならない事案だ、だから私も良い大人だし受け止めましょうと気持ちを改める。 過去にとても縁のある人の不祥事は、悲しいとか辛いとかではなく、傷つく。 多分今までだって沢山傷ついてきたと思うのだけど、ああこの傷はどんな傷なんだろ。 あれからずっと考えている。 哀しい気持ちが常につきまとう。

    • 傷つかなかった

      ついこの間の事。 仕事でクライアントさんにひどく怒られた。 私たちの仕事は三人ないし四人のチームでやる仕事なのだけど、最初から雲行きのあやしさはあったものの、ここまでの大事になるとは思いもしなかった。ただ、クライアントさんの怒り方には多少の過剰な、執拗なものを感じたので、私は怒られている間、この人の収まりつかなさは、日々ストレスにさらされすぎているな、何だか可哀想だと、どんどん冷静になって観察していた。自分たちの力のなさを徹底的に責められているのに、私は全くと言っていいほ

      • 記憶に棲むSという街 2

        その街の小さなお好み焼き屋で私たちはよく集まっていた。おでんもあり、値段も手頃でとにかく働いてる人も心地よかった。 あの頃は当然お金はなかったのに、どうしてあれほどまで外で飲めていたのか不思議でならない。私たちに優しいお店は幾つかあったということ。 ある時そのお好み焼き屋で、ちょっとした意見の食い違いから仲間たちが大喧嘩となり、私は私で、その食い違いに腹をたてたのではなく、つい数分前まで楽しく飲んでいたのに、大喧嘩になってしまっていることに腹をたて、くだらない、と吐き捨て

        • 記憶に棲むSという街

          そんなに大きくはないその街には、求めているもの全てがあったのだと思う。当時、住んでいた町からその街は3駅。歩いて行く事も多々あった。一緒に暮らしていた人に私は「この街さえあれば生きていける」と良く言っていたのを思い出す。 気に入りのお店がいくつもあった。喫茶店、定食屋、古着屋、本屋、雑貨屋、劇場、飲み屋…ほとんどが個人店に近いような感じなのも良かった。通いつめた約10年の間に、喫茶店、ケーキ屋二軒で私はバイトしていた。仲間、友人というよりも仲間という言葉がしっくりくるのだけ

        じわりじわり

          推して推しておせるもの

          職場の若い女の子が、SixTONESに夢中だ。私はこの読みを、シックストーンズだと思っていた。彼女が「ストーンズが、ストーンズが」と言うのも、シックス部分を省いて、正確に言えばシック部分を省いて言っているのかと、一昨日まで思っていた。 「Nさん、言いにくいんですが、シックストーンズじゃなく、ストーンズです。Nさん、ずっと間違えて言ってたからモヤモヤして…」 いやいや、早めに言って…恥ずかしいじゃない、私が。1ヶ月は確実にシックストーンズって言ってたよ、私。「はい、そうです

          推して推しておせるもの

          選択ばかりだわ、と憂う。

          朝目覚めてから、夜眠るまで次々と提示される。コーヒー?紅茶?、パンだけにする?それともフルーツも添える?スカート?パンツにする?……… 朝目覚めただけでこんな風。もっと自然と当たり前のようにパンを食べ、ご飯を食べ、珈琲を、紅茶を、はたまた緑茶など淹れ、スカートにパンツに足を滑り込ませたい。 ここからはもう、外出してからも選択の連続。書く気も失せる。 ある時、無性にブロッコリーが食べたくなった。茹でたてをマヨネーズたっぷりとつけ頬張る。昔コマーシャルで菅野美穂さんがやって

          選択ばかりだわ、と憂う。

          余るところ

          良くも悪くもすぐに夢中になる。だからいつも胸が一杯の状態。そのはち切れんばかりの、ちょっと突っついたら一瞬にして弾けて、かき集めることができない事が、ほんとに歯がゆくてならなかった。もぬけの殻になった自分は、新しい1日を万全な状態でむかいいれる事が出来ずにしゃがみこんでいる。おかしいな、昨日までの自分はこわいものなしだったのに。その対象に暑苦しい程の愛情を傾けてたのに。 そんな風に、子供の頃からある程度の大人になるまで繰り返されてきたのだけど、ある時ふっと魔法がとけた。心の

          夜の背中

          その日は、夜の8時にいつものご飯やさんをでた。春に向かうのを感じさせる生暖かい夜風が気持ちよく。緊急事態宣言の最中なので、お店はほぼ時間を守り閉店していく。 けれど、そんな生暖かな夜なので帰宅途中の人々も心なしかのんびりと歩みを遅めている気がし、私も何となくまっすぐ帰りたくなくて、遠回りして帰ることにした。 早朝は年配の方々が距離を保ちラジオ体操を、昼間は近くの会社勤めの人々がベンチに座りお弁当を、そして親子の遊ぶ姿。 夜に立ち寄った公園は、若者、いや、そんな若者でもな

          3駅分の整理

          2年ほど前まで、我が町から3駅向こうの街でワインバーを任されていた。それまでの仕事が色々あって辞める事となり、たまたまタイミング良く「よければ期間限定なんだけどワインバーやらない?」と声がかかった。5年間の限定、内、3年はとある男の子が切り盛りしてたが辞める事になったのであと2年お願いしたいとの話だった。飲む事は人一倍好きなので、ワインへの知識は一切ないがお話を受けることにした。今思えば度胸あるな、と思う。 お店には様々な職種、性格の方が来店。そこはまあ細かく書くとあれなの

          3駅分の整理

          欠かさないものだなんて、欠かせてしまえと思った日

          この街から離れられない、何故なら好きなレストラン、バー、カフェ、本屋、スーパー、好きな人々がたくさんいるから。つまり、自分の生活に欠かすことができないものばかりがあるから。そんな風に多分、何十年も思っていた。 先日、とあることがきっかけでそうしたものは思い込みに近いのだな、と気づいてしまった。朝に、私は珈琲を必ず飲む。いわゆるルーティーンの一つなんだと思う。お湯を気に入りのポットでわかし、豆を挽き、ゆっくりと珈琲をおとす。これが、寝坊しバタバタと準備した朝にはできず、そのま

          欠かさないものだなんて、欠かせてしまえと思った日

          理不尽さ、スナック キズツキへ行きたい。

          最近、イライラしている人が多い気がする。自分も含めてなんだけど、え、そんな事で?という理不尽さに遭遇する事が多々。職場の仲良しの男の子は先日、お釣りを渡したお客様から、そのお釣りを投げつけられたという。そのお客様にしてみたら、彼の何かが気に入らなかったのだろう。彼から経緯を聞いても私にはそのキレどころがわからなかった。お金を投げつけられるって、なかなかない。結構、屈辱的な事だと思う。彼はひどく落ち込んでいた。何が気に入らなかったのかな。私はとても知りたいと思った。そうしないと

          理不尽さ、スナック キズツキへ行きたい。

          なんやかんやで今日も始まり、今日は終わる

          3日前に私にとってはある意味 コロナよりも心かき乱される事があった筈 筈であったのにも関わらず あれ、この平穏な、久々にゆっくりと 深呼吸できるとはどうした事なんだろう この状況をまだ俯瞰しているので あと数日寝かせてみようと思う。

          なんやかんやで今日も始まり、今日は終わる

          錯覚だとか

          なくてはならぬもの、と思い込んでるものが ほぼ錯覚に近いという事実たるや。 ただ、錯覚というのはうまく作用すると 日常が豊かになる。ただ、あ…これはもしや 錯覚?と気づいた時の夢の醒めかたよ。 そこに悲しみなどなく、実に冷静な自分 私を俯瞰している状態。 これが10年ほども錯覚しているというのは お見事!というほかない。

          余白に記す、冷たい空気

          朝は完全防備より、あ、ちょっと寒いか?と思える格好で職場に向かうのが好みで、そうすると、まだうすぼんやりした頭の中がシャキッとし、ああ、新しい今日が始まる、やるかーとエンジンがかかりだす。特別大好きな仕事ではないけれど、この畑違いの職種を一年前に選んだ自分は間違ってはなかったなぁ…と振り返り思う。職場内の人間関係はこんなに平和でいいのか、アットホームってこうしたものをいうのだよね、と太鼓判をおす。お客様はなかなかの個性豊かな人々だけど、全てがアットホームだと又頭の中が平和ボケ

          余白に記す、冷たい空気

          晴天と柚子、冬至ということで

          今年は季節を感じる事少なく。それは季節ごとの行事が失われた一年だったからで。私は週末になると、新宿御苑の年間パスポートを片手にいそいそと向かう。ここにくれば季節の花をほぼ年間通して感じる事ができるから。今年ほど御苑で過ごした週末はなかろう。さて、今日は冬至。柚子湯目的の柚子は購入ずみ。この季節の変わり目を身体中で感じましょう。先日、仕事がえりに夜の丸の内へ。思いがけなくイルミネーションというものをまの当たりに。その時私は不覚にもグッときてしまう。若い頃ならわかるが、ある程度酸

          晴天と柚子、冬至ということで

          タワーマンションに寄りかかる

          しかしマスクかぶれに悩まされる日々はいつまで続くのか…そんなちっぽけな事に悶々としています。今日は寒かったなぁ。さて、仕事柄、タワーマンションに伺う事多く。あのそびえたつ、富裕層の証。これだけ行きますと後一年くらいすれば、どのタイプが良く、どのタイプが今一つか、と分析できるのでは?と思っています。思ったのが、思いの外コンパクトなんだ…ということ。解放感を感じたタワーマンションはまだ1,2部屋くらいしか経験していない。そして住みにくいな、ということ。様々なお宅のお話を聞いている

          タワーマンションに寄りかかる