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晴れ着を着たムスメを見て。

きょうは、成人の日。
テレビを見ていたら、
浦安市は、ディズニーランドで成人式を行うとか。

いいなあ・・・浦安市の成人。

地方の特色を生かした
いろいろな成人式があるものですね。

うちのムスメの成人式は、2年前。
とはいえ、ムスメはカナダの大学生なので
残念ながら式典には参加しなかったので、

母が代わりに、記念品だけもらってきました(ちゃっかり)。

東京都墨田区の記念品は、
スカイツリー展望台の入場無料券や
すみだ北斎美術館の入場無料券や
その他施設の入場無料券などがたくさん入っていました。

また、記念品として
職人の街・墨田区が誇る、お箸職人さんが作った、
縁起のよい「八角形のお箸」が入っていました。

さぞ、ムスメも式典に出たかっただろう。。。
とはならず、
日本に帰れないし、ま、いいよーというあっさりした返事。

その土地に愛着があったり、
学校時代の友達がいればいいのですが、

ムスメは、13歳からずっと海外に出てしまっているのと、

わたしたち夫婦も、ムスメが海外へ行ってしまってから
なんと2回も転居を経験。

ムスメは、海外から帰ると
「あれ、今度はこういう家なのね?」と聞く始末。

そんなわけで、ムスメはその土地や人々と
深くかかわる機会も少なく、
式典は出なくても別にいいよ、とのこと。

という背景があるので、
ムスメは帰国のタイミングの春に
着物姿の前撮り撮影だけを頼むことにしました。

時はコロナ真っ只中の、2021年。
街には人がだれもいない。

そんな中、ムスメは自分で
晴れ着の着付けをどっかの着付けサロンに依頼し、
プロのカメラマンをインスタで見つけて、
日程も決めた、とのこと。

「あ、あの、お母さんは何もしてないけど、大丈夫?」

「え、別にいいよ。自分でするし」

お金だけ払ってください、とのこと。
ちゃっかりしてるわ。(誰に似た?)

そして撮影会当日。
東京駅と神田明神で撮影するー、と
朝早くでかけていきました。

誰もいない東京駅と神田明神での撮影なんて
ステキー!見に行きたい。

「あ、あの、お母さんはついていかなくていいの?」

「え、来なくていいよ」

・・・つれない(笑)
寂しいが、ま、こんなもんか、とも思う。

じっと家で待ち、時はお昼すぎ。
ムスメから電話がかかってきて、
「いま神田明神にいるから、車で迎えにきてほしい」

慣れない草履で、足が痛いそう。

こういう時に限って、甘えて連絡してくるんだよねー
と、ちょっと意地悪なことを思った矢先、
だんなさんは、「あ、はいはいー」と
二つ返事でいそいそ迎えに行く準備。

いくつになってもムスメはかわいいんだ。
すぐに車を出しました。

神田明神のちょうちんの前に、ムスメはいました。

赤いちょうちんと、大きな社殿の前に
振袖姿で立っているムスメを見ると、

「異次元」から来たような、不思議な感じを覚えました。

キモノ・・・ジンジャ・・・ムスメ・・・
非日常的なこの組み合わせが目の前に現れた
不思議さたるや!

ほんとうにこれは、自分のムスメなのか??

・・・と思ったのはほんの一瞬で、
迎えの車を見つけたムスメの第一声が
「足、いったーーーい!!!! 早く座りたい!」

その声を聞いて、あ、これはやっぱりうちのムスメだわ、
と安心しました。

晴れ着を着ると、なのか
大人の仲間入りの儀式をするから、なのか
わかりませんが、

成人式の、晴れ着を着たムスメは、
なにかをふわっと超え、違う星の人のように見えました。

それが、大人への入り口だったのかも、しれません。

そして、それは
親にとっても、子離れへの入り口だったのかも、
しれません。

お互いにとって、
何かをふわっと超えた瞬間であったのかもしれません。



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