237-238 凜とした静けさの中で
237. いつもと違う日もいつもと同じように中庭のガーデンハウスの上を黒猫が小走りに通り過ぎた。「幼い」というには少し大きいけれど、それでも中庭で遊ぶ他の猫たちよりも小柄で、とっとっとっと、と、軽やかに歩く。緑の鳥が三羽、連なって向かいの家の屋根の上を通り過ぎていった。
今日は日本から友人がやってくるので、ミーティングやセッションをした後、部屋の片付けをする。そうしているときっとあっという間に到着時刻になるだろう。長時間のフライトは予定よりも1時間近く早く着くときもあるので