【クイーン和訳】私の好きな曲「懐かしのラヴァー・ボーイ」4/5~この曲最大の謎に迫る〜

私はこう思う。

この曲は、

前アルバムオペラ座の夜で、ボラプがヒットし、クイーンが初めてイギリス国内で一位になり、世界的知名度も上がった。

その業績があって、

他のメンバーもフレディに好きにやらせた部分もあるのではないか?


ラバーボーイとは、クイーンのメンバーを意味する感じもするからだ。

一番考えられるのはドラムのロジャー・テイラーさん。


美少女のような容姿(当時)。

1976年春、来日2回目のとき、この曲の作られる前後だと思うが、金髪眩しいロジャーに向かってフラッシュがいっせいにたかれると、フレディが一言、

“Oh, lovely boy!”

(byミュージック・ライフ誌)


彼らは全員、ビンテージっぽいルックスだったし、

ナイト・ライフの様子が気になる。


キラー・クイーンのモデルもロジャーさんが思い浮かぶ。

タバコや車に目がないこと。

天真爛漫。


ラバーボーイは作られたクイーンのメンバー全員のことかもしれない。

メンバーは嫌かもしれないが。


夜は何をしてるのかしら、と神秘的にベールに包み、魅力をアップさせる効果があるのかもしれない。

または茶目っ気かもしれない。


とにかく、他の3人がこんな歯の浮くような歌詞の曲を一緒に作り上げて演奏したのは、ボラプの業績があったからだと思います。

あとはこの素晴らしいピアノ。

ピアノをライブの間弾くのをフレディは嫌がっていたという話もありました。他のメンバーはうっとりとしていたようです。フレディは歌とダンスに集中したかったようです。しかし、スパイク・エドニーさんやモーガン・フィッシャー(元モット・ザ・フープル)さんに頼むようになると、ピアノがいかに休憩になったかわかったと語りました。


とにかく、堪忍袋の緒が切れた(僕達はオカマ:queen なバンドではない)のは次のアルバムではないか。

ブライアンのウィー・ウィル・ロック・ユーでワイルドさを爆発させ、カップリングの伝説のチャンピオンは優雅な勝利後の退廃といった感じで対抗するも、その後はもうワイルド路線でした。

このアルバムの最後のフレディの「マイ・メランコリー・ブルーズ」も何か言いたげ。新しい暴露に一波乱。


そんな妄想をしました。


それでは、歯の浮くような世界へようこそ。

和訳分析

"Good Old Fashioned Lover Boy"

Written by Freddie Mercury

Ooh let me feel your heartbeat (grow faster, faster)
Ooh Ooh can you feel my love heat
Come on and sit on my hot-seat of love
And tell me how do you feel right after-all I'd like for you and I to go romancing.

Say the word-your wish is my command
Ooh love-Ooh loverboy
What're you doin' tonight, hey boy,
Write my letter
Feel much better
I'll use my fancy patter on the telephone
When I'm not with you
I think of you always
I miss you-
(I miss those long hot summer nights)
When I'm not with you
Think of me always
I love you-Love you

Hey boy where do you get it from
Hey boy where did you go?
I learned my passion in the good old
fashioned school of loverboys-
Dining at the Ritz we'll meet at nine
(One, two, three, four, five, six, seven, eight, nine o'clock)
precisely
I will pay the bill, you taste the wine
Driving back in style in my saloon will do quite nicely
Just take me back to yours that will be fine (Come on and get it)

(直訳+手直し)

【2節】
ああ、あなたの鼓動を感じさせてください(より速く、速くなる鼓動を)。
ああ、私の愛の熱を感じることができますか? 
さあ、私の熱い愛の席に座ってください。
そして、直後の気分を教えてください、
私があなたと私に望むすべて、
ロマンチックに行くこと。
その言葉を言ってください、
あなたの願いが私の命令です。

[コーラス]
「ああ、愛しの、恋人の男の子。今夜は何してるの?おい、きみ」
手紙を書いて、ずっと気分が良くなります。
私は電話で私の派手なパター(口上)を使用します。


[ブリッジ]
私があなたと一緒にいないとき、私はいつもあなたのことを考えます。
あなたが恋しい。
(私はあの長く暑い夏の夜が恋しいです)
私があなたと一緒にいないとき、いつも私のことを考えてください。
私はあなたを愛しています、愛しています。
「やあ、どこからそれを(そのスタイルを)手に入れたの?
やあ、どこに行ったの?」
私はそういう(誰かの)恋人の男の子のたくさんいる古き良き学校に行って私の情熱を学びました。

【ギターソロ】

【3節】
リッツ(・カールトン)での食事、9時に会う予定
(1、2、3、4、5、6、7、8、9時)正確に。
私が支払います、あなたはワインを味わって。
帰りはスタイリッシュに運転を、
私のサルーン(セダン)ならかなりうまくいくでしょう。
私をあなたのところに連れ戻して、
それでカンペキです(さあ、それを手に入れてください)


詩の2番

Ooh let me feel your heartbeat (grow faster, faster)
Ooh Ooh can you feel my love heat
Come on and sit on my hot-seat of love
And tell me how do you feel right after-all I'd like for you and I
to go romancing.

前回までは最初のコーラス(サビ)でした。

続くのは、

4音階ピアノで下がって(ド、シ、ラ、ソ?)


また新しいメロディに乗ります。


Ooh let me feel your heartbeat (grow faster, faster)

は、まず問題の箇所その1。。

heartbeatはドキドキのこと。単純に心拍とも。

ボーン・トゥーラブ・ユーの歌詞でも

I was born to love youのあとに

with every single beat of my heart
(愛するため産まれてきた、全ての心拍とともに:全身全霊で)

と出てきます。

心拍は、恋のドキドキとともに、体の生み出す音楽ともいえます。マーチ・オブザ・ブラック・クイーンの、最後の部分、ファニーハウ・ラブ・イズの前奏ともいえる部分も、

Dance with the devil in beat with the band
(そのバンドのビートに乗って悪魔とダンス)

という歌詞もあり。


音楽家にとってはビートはいつも感じているもの、または生命のリズムそのものです。いつも音楽に合わせて踊っているフレディそのものです。


バックコーラスの(grow faster, faster)

は、

let me feel your heartbeat grow faster

とつなげることもできそう。

知覚動詞です。

feel O 動詞の原形や進行形(現在分詞)や過去分詞。

Oが~する(している、されている)のを感じる

感じるfeelは、聞こえる(hear)、見た(saw)などにしてもよい。


let meは~させて、という使役?動詞。

知らせてね、という時、Please tell meでもいいが、

Let me knowというと、よりフレンドリーな感じになる。

「もし、クイーンに関する新しい情報があれば私にすぐ教えてください」、とか。


let meがついて

feel your heartbeat

だけだと、

あなたの心拍を感じさせて。


grow faster

までくっつくとすると

あなたの心拍が速くなるのを感じさせて

となる。


この表現はまだ始まりに過ぎない。

私の心拍数が上がったところで、次の表現に移ろう。


Ooh Ooh can you feel my love heat

ここは、耳ではこう聞こえるが、

let me feel your love heat

と歌詞カードにある。

バイシクル・レースや他の曲のように、歌詞カードとレコーディングされた歌詞が違うことはよくある。ライブでの歌詞も違ったりする。

ラブ・ヒート(愛熱、造語?)がどちらのものかどちらでもいいと言うことだ。

ハートビートと、ラブ・ヒートで韻を踏む。

次アルバムのゲッダゥンはヒートとミート(肉)で踏んでいた。ヒートは物理的な用語(フィジカル)でもある。


Come on and sit on my hot-seat of love

二個目の問題箇所。

最後はホット(ハーット)ースィート。

ハートビート、ラーブ・ヒートに続き。

love seat なら、2人掛けのソファというで言葉である。

またこのような造語が並ぶ。耳で聞くとなんのことやら。

ヒートが熱、続くホットも熱い。ファースターx2は速度。物理。


カモナ・スィッド・マ / ハ〜ット・スィート・ォv・ラ〜v (ェーン)

テール・ミー・ハ〜ゥ、

ドゥ・ュー・フィール・ラィト・ァフター・ロー、、、


と、ところどころ伸ばして歌われ(ア〜:ハート、ラーv、ハーゥ)、ウーのコーラスが入り、右に左にふられるかのよう。風になぶられるように。

sit(座る) とseat(座席、シート)も発音は似ている。伸ばすか伸ばさないか。

まとめると、

ビートからのヒート、ハートからのハット(hot)、シットとシート、ラブやフィールの繰り返し、造語、コーラスなどで、注意して聞かないと何を歌っているのかわかりにくくする狙いがあるのかも知れない。

本当に一語一句ドキドキして聞いてくれるファンにはドキドキをお伝えし、それ以外のファンにはサラッと聞かせる効果があると分析した。


And tell me how do you feel right after-all I'd like for you and I to go romancing.

問題の箇所3。

ここは急にdo you feelからafter-allまで、一部アラビア風の音階になるような気がする。

文法上、注意すべきは3点。

1.how do you feel 

2. after-all

3.I'd like for you and I to go romancing.

Tell me how you feelではなく、doがはいってる。

つまり直接話法か。セリフが入ってる。

And tell me "how do you feel 〜?"

と言うこと。

そして、アフターオールのハイフン(ダッシュ)。アフターオールは結局とか、つまり、とかいう意味だが、ハイフンは普通ない。また造語なのか?耳で聞くとわからない。

アフターで文が一度切れるとも考えられる。

この二つから、ここの一連の文章はどうとでも取れる内容になってしまっている。

・そして教えて、(その、又は全ての)直後に「どう感じたの?」

・やり方(how)を教えて、結局、(自分を)正しく感じている?

など。

最後の

(-all) I'd like for you and I to go romancing.

も、謎。

I'd like (to〜) とは、I would like toのことで、

I want to の丁寧な言葉。

〜したい、できたらいいな、という願望。

for you and I は、you and meではないのか?

同アルバムのディーコンさんのロマンチックな恋人達(lovers)の歌、”you and I”のオマージュ?

all I'd like for you and I is to go romancing.

もしオールから始まるなら、上記のように、isが入る。

君と僕に望むのは、ロマンチックに行くことだけさ。

オールがなきゃ、ただ、

君と僕とでロマンチックに行きたいな。

だが、オールから聞こえる気がする。

つまりいろんな言葉が重なり合い、最終的に、

ゴー、ロマンシング

がコーラスがバックに入り、響き渡る。

要は、ラブヒートとか色々言ったけどhow(どのように)かはご想像にお任せして、結局はロマンチックあげるよ、ということ。

ロマン派を楽しんで、ということ。


そして、最後にラスボス。


これはメロディ的には続くのに、歌詞カードでは次のセクションに組み込まれる。

ロマンシングでもピリオドが打たれる。


これは何を意味するのか?

それでは、この曲最大の問題点に移る。


サビ2周辺とブリッジ一部

Say the word-your wish is my command
Ooh love-Ooh loverboy
What're you doin' tonight, hey boy,
Write my letter
Feel much better
I'll use my fancy patter on the telephone
When I'm not with you
I think of you always
I miss you-
(I miss those long hot summer nights)
When I'm not with you
Think of me always
I love you-Love you

その言葉を言ってください、
あなたの願いが私の命令です。

[コーラス]
「ああ、愛しの、恋人の男の子。今夜は何してるの?おい、きみ」
手紙を書いて、ずっと気分が良くなります。
私は電話で私の派手なパター(口上)を使用します。

[橋]
私があなたと一緒にいないとき、私はいつもあなたのことを考えます。
あなたが恋しい。
(私はあの長く暑い夏の夜が恋しいです)
私があなたと一緒にいないとき、いつも私のことを考えてください。
私はあなたを愛しています、愛しています。


Say the word-your wish is my command

ラスボスです(中間部ですが)。

my commandとは、

私の命令、私の支配下、と一般的に使われます。

イギリスでは王の招待のこととも。

Invitation ですね。kingからの。

your wish is my command

だけを単純に訳すと、

あなたの望みは、私の命令です。または私の支配下です。

ここだけ考えると、

ラバーボーイの相手youさんの望みは、ラバーボーイの支配下になること。または今は命令(とラバーボーイは言っている)。

この言葉が耳にこびりつく。

思い浮かぶのは、奥村ちよさんの唄う「恋の奴隷」。

あなたを知ったその日から

恋の奴隷になりました

奴隷が、あなたの奴隷じゃなく、「恋」の奴隷というところが良い。

アブノーマルだが、何か共感できる。

Love is blind(ブラインド:恋は盲目)。

Prisoner of love (愛の捕虜)のフレーズはクイーンではディーキーさんの大人な曲one year of loveであらわれる。あなた(僕)のすることはただひとつ、降伏(surrender )だ。ロマンチック。

その後のフレディのオペラアルバム、作詞家レジェンド、ティムライスさんと共作「the fallen priest(堕ちた聖職者、フレディのデモのタイトルはラフマニノフの復讐Rakhmaninov’s revenge)」にも。仮タイトルはRしばり。ラフマニノフはリストやガーシュウィン同様ラプラディ形式のピアノ曲を作曲。

あとは宇多田ヒカルさんのプリゾナー・オブ・ラブ。


とにかく、ちょっと聞きづてならないセリフだ。


しかし、その前についている、

Say the word-とはなんだろう。


その言葉を言ってー

その言葉とは?


通常、前の内容を指すが、

歌詞カードを見ると、ここで区切れている。


The wordとは、英単語一語のこともさすが、言葉一言なども表す。セリフとか。


1.後ろの言葉を指す。つまり、「あなたの望みは命令です」という決まりきったいつもの言葉を言ってということ。あなたが言う「あなた」はラバーボーイのこと。ややこしい。直接話法とすると。「言って」がもう命令形だから、かなりややこしい関係。

2.間にbecauseがはいると、

その言葉を言って(または言いなさい)、(だって)あなたの望みは僕の命令だから。

これだと命令形と一致する。

では具体的になんの言葉か。

その後に続く、ラバーボーイ(loverboy)という特別な用語を考えた。

愛しのラバーボーイや、という呼び方を言ってくれという。

その言葉の内容は、あなたの願望を言語化したもの。

ラバーボーイの出現を望んでいる。

それが私の命令という矛盾した形。

ここで仮説を導入する。

my command だって、一般的には私の命令や支配下にすることだが、別の意味では、私自身の支配を示すこともありうる。

The command of English

だと、英語をモノにしている

ということ。

あなたの願望は、僕の支配だから、とすればしっくりくる。

ラバーボーイ!という呼び方が、ラバーボーイの命令となり、ラバーボーイが愛嬌スイッチをオンにして、唄ったり踊ったり、芸を披露する。


このように、たくさんの意味が考えられる。

だからこのセリフはなんの羞恥心も見られず高らかに歌われ、コーラスに移る最後に叫ばれる。

ユーは恋人の片割れというよりは、ファンかもしれないことも示唆する。

ボラプからもずっと現れる「観客」の存在だ。

観客の望みこそ、自分の天職。

人々の望んでいるものを与えるのが運命。

アイドルを望む人にはアイドル、高尚な美を求める人には芸術を、ハードロックをのぞむ若者にはロックを、楽しいものを欲する子供達には楽しい音楽を、両親、家族には安心を、メンバーには繁栄を。

ギブをしながら、最終的には自分の思い通りにしてテイクする。巨額の富。

しかし、テイク自体がギブする目的である。

このような生き方が垣間見える気がする。マリリン・モンローのような。

当時は批判され、死後は神格化され、死後も後世の人たちの心の支えとなる。

死後のファンのニーズまで満たすので、当時のファンが切り捨てられるのも必至だ。

こんな妄想をした。


ラスボスまとめ。

かなり謎の言葉と言える。

その言葉がなんなのかわからない。

あなたの望みなのか、私の命令なのか、直接話法か間接話法かもわからない。

歌詞カードでは前のセクションだが、「君と僕の望みはロマンチックになることだけ」、というセリフなのかも。ピリオド(.)ついてるし。I’d like (to)は望みだし。


お得意の煙に巻く方法で、好きに受け取って、と言っているかのようだ。言葉の魔術師。

だから一瞬アラビア音階が垣間見えるのか。


とにかくロマンチックあげるよ、ということ。

君だろうが、君たちだろうが、まだ生まれてない君だろうが。

そう受け取った。

モデルはルドルフ・バレンティーノ。

フレディでもあり、メンバーでもあり、クイーン自体でもある。


そしてコーラス。

巻きで行こう!

1番のコーラスとの違いは、

夜何してるのか尋ねられた答えが、

手紙を書いて、気分が良くなって、電話しよう☎️というところ。

なぜ、手紙書いて電話するのか不明だが、

手紙魔のフレディ。電話の時代に古風である。

綺麗な字でラブレターを書く。

手紙で一度熱を覚ましてから、電話するのかも。

電話のあとに手紙が届くというラグタイム。

つまり言いたい文面は変わらないと言うこと。(I love you とか?)

電話の内容は、派手なパターなので、

声芸で相手を落とすということ。電話もレコードも変わらない。

テレフォゥンの、「オゥ」は、次の編曲部に移る最後の余韻。

バレンティーノゥやタンゴーゥの発音を思い出す。

パターは雨のシトシト音や、パタパタという音、転じてセールストークなど。


そして、編曲部。

なんとロッカバイ・ベイビーという眠れ赤ちゃんのメロディ(マザー・グースの詩につけたメロディ)。子守唄。

センスに脱帽。

もうこの人の愛は人類愛なのか。

ここの内容はもしかしたら、電話や手紙の内容かもしれない。


あなたが私のそばにいないとき、私はいつもあなたを思う。

(まるで、母を恋しがる子どものように)

あなた(あの長く熱い夏)が恋しい。


あなたが私のそばにいないとき、私をいつも思って。

愛してる×2。


ここで子守唄終了。

まとめると、

1番のコーラス(サビ)では、ナイトライフを尋ねられ、アラームをセットしてスイッチを入れるといっていたが(行動開始)、

2番は、あなたがそばにいない時のパターンとなっている。ツアー中かもしれない。


そして、次の男性的コーラスに移る。


長くなったので、続きは最終回で!

お読みいただきありがとうございます。

お楽しみに!


最終回はこちら





















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