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【QUEEN和訳】DeaCury3/3~ベタな友情ソング?「Friends Will Be Friends」~そして伝説は最終章へ~【ディーキュリー3連作】

はじめに

私は友情をあまり信じていない。

「トモダチ幻想」という、ほっとする言葉も存在する(又吉さんだっけ)。


しかし映画からクイーンに再会して数年がたち、この人たちの間にはやはり月並みだがいわゆる「友情」があったような気がしてきた。

映画では「家族family、ホーム、マザーシップ」などと言っていたが、それに近いものが、映画の演出だけじゃなく、本当にあった、と思えてきた。


そうでなければフレディは早死にしたりしない。

生き切ったと思うから、約束を果たした。


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概要

曲名:"Friends Will Be Friends"
作詞者:フレディ・マーキュリー、ジョン・ディ―コン
邦題:「心の絆」
アルバム名:カインド・オブ・マジック(1986年)
シングルカット:あり、「30作目


歌詞

"Friends Will Be Friends"
Written by Freddie Mercury and John Deacon

Another red letter day
So the pound has dropped and the children are creating,
The other half ran away,
Taking all the cash and leaving you with the lumber,
Got a pain in the chest,
Doctors on strike what you need is a rest.

It's not easy love, but you've got friends you can trust,
Friends will be friends,
When you're in need of love they give you care and attention.
Friends will be friends,
When you're through with life and all hope is lost,
Hold out your hand cos friends will be friends right till the end.

Now it's a beautiful day,
The postman delivered a letter from your lover,
Only a phone call away,
You tried to track him down but somebody stole his number,
As a matter of fact,
You're getting used to life without him in your way.

It's so easy now, cos you got friends you can trust,
Friends will be friends,
When you're in need of love they give you care and attention,
Friends will be friends,
When you're through with life and all hope is lost,
Hold out your hand cos friends will be friends right till the end.

It's so easy now, cos you got friends you can trust,
Friends will be friends,
When you're in need of love they give you care and attention.
Friends will be friends,
When you're through with life and all hope is lost,
Hold out your hand cos friends will be friends right till the end.

Friends will be friends,
When you're in need of love to give you care and attention,
Friends will be friends,
When you're through with life and all hope is lost.
Hold out your hand cos right till the end -
Friends will be friends.

"Friends Will Be Friends" by Freddie Mercury and John Deacon


意訳

[ストーリー1]
また(家族が増えて、家族の)祝日が(増えた)。
なので、ポンド(出産した妻か、稼がないといけない旦那の体重、または家計の貯蓄額)が下がり、
(祝日の原因となった)子供「たち」は(幼く)泣き叫んでいます。
あなたの半身(妻?ビジネスパートナー?)は逃げ出しました。
現金をすべてとっていかれ、残ったのはがらくたのみ。
(ショックで)胸が痛むのですが、
医者たちはストライキ中です(診てもらえません)、
あなたに必要なのは休息です。

[Chorus]
「愛」はお気楽(イージー)ではありません、
でも、あなたには信頼できる友達がいます。
友達はいつまでも友達だ。
「愛」不足に陥っているとき、
彼らは愛情あるケアを与えてくれます。
友達はいつまでも友達だ。
あなたの人生が(ある意味)終わり、希望のすべてを失ったとき、
手を差しだしてみて、なぜなら、友達は友達だからです、
最期の最期まで...。

[ストーリー2]
さて、素晴らしい一日(It's a beautiful day)です。
配達員はあなたの恋人(彼)からの手紙を届けました。
(手紙は来るのに)電話だけ来ない。
あなたは彼を追跡しようとしましたが、
誰かが彼の番号を盗んでいた(当時のタウンページみたいなのが彼の番号が載ったページのところだけ破かれていた?)。
でも実際のところ(気づいてしまった)、
あなたは「彼のいない人生」に慣れてきてしまったのだ。

[Chorus]
それも、もうとても簡単なこと(大したことではない)。
だってあなたには信頼できる友達がいるから。
友達はいつまでも友達だ。
あなたが愛を必要としているとき、
彼らはあなたに愛情と気遣いを与えてくれます。
友達はいつまでも友達だ。
あなたの人生が終わり、希望のすべてを失ったとき、
手を差しだしてみて、なぜなら、友達は友達だからです、
最期の最期まで...

[Chorus]

友達はいつまでも友達だ、
あなたが、あなたに愛情と気遣いを与えてくれるような愛を必要としている時。
友達はいつまでも友達だ、
あなたの人生が終わってしまい、希望のすべてを失った時。
手を差しだしてみて、なぜなら、最期までーーー
友達は友達だから


分析

これは皮肉なのか?

特に前半のストーリーが笑えてくるほど踏んだり蹴ったりな状況だが(中年クライシス?)、
妻(旦那かも?)や子供たち、大切なカレより、友達がいるよ、という曲なのだろうか?


「ブレイク・フリー」(ジョン作)もMVからして主婦が演じているので、あの時の主婦の気持ちをも代弁するかのような、

日常(real life)にうんざりしたり、絶望したりするリアルな人たちにも届くような曲なのか?

こちらのMV(ミュージック・ヴィデオ)自体が、ファンの人たちと撮られている。

ファンとの友情も温めた曲だ。


ちなみにこの曲もフレディ・ディ―コン連名だが、私はフレディの作詞だと思うようになっていった。

そのつもりで解説していきたい。


友達がテーマの曲

Friendという単語から想起されるのは、

ジョンの2曲目にして大ヒット作、4thアルバムの「You're My Best Friend」と、

フレディの「伝説のチャンピオン”We Are The Champions”」(6thアルバム)。


ジョンの方は、ベスト「フレンド」とは単数で、奥様(彼女)のことであり、この曲は海外でも有名(なんかどこかで聞いたことある)で、ジョンの代名詞のようなもの。

「伝説のチャンピオン」は、勝利を戦友たちに呼びかけ、わかちあう。


友情

友情に関しては、ブライアンが初期からすでに数多く書いており、しかも性別や国籍、年齢、時代に関係なく、友人とする可能性があるということが分かった。


しかし、改めて、クイーンのメンバーの友情で、というと、

「伝説のチャンピオン」が割と、メンバー4人のイメージに近いかもしれない。

一方、タイトルにはっきり「フレンド」を入れてヒットしたのは(つまり有名なのは)ジョンだけである(意味は親友兼「恋人」だけど)。

よって、二人の連名のこの曲は、ファンにとっても自然なことであるといえる。

友情は時に、うさん臭くとらえられ、ロックにそぐわないようにも思える。

しかし、この曲は作っておかねばならなかったのかもしれない。

新たな段階で闘うために。


クイーンの友情

ともかく、メイキングやオフレコ映像など見ても、いつも4人でそれぞれ楽しそうにしているのは確か。

初期は共に戦い、

ビッグになり、有名になると、それぞれが独立しつつもゆるくつながり、

終盤は険悪になりつつも、

暗いムードの中(イニュエンド)でもユーモアを忘れない。


そんなイメージだ。

初期の絆がよっぽど強かったのだと思う。


みんなで意見を出し合って「クイーン」を作り上げていった。

対等に。


だから悲劇的最期(フレディの病死)を迎えたとしても持ちこたえられた。


1985年にサン・シティ問題でブラック・リスト入りしたり、フレディがソロ活動して険悪になったり、古くなったりして、クイーンの力、人気は弱まった。

しかし、ライブ・エイドでコンビネーションを見せつけ奇跡の復活により、

クイーン人気は不死鳥のようによみがえる。


そして出したアルバムがこの「カインド・オブ・マジック」。

曲のほとんどが、クイーンのオリジナルというより、オファーされた映画のサウンド・トラックだが、ライブエイドでの人気にあやかってか、

アルバムも売れた。


ライブ・マジック(ツアーのこと)は、結果的にクイーン最後の幻のツアーとなった。

(この曲は、ツアーでのセットリストで、定番の締めである「We Will Rock You→伝説のチャンピオン」の間に入れられ、観客もみんなで歌うアンセム的な曲の一つとなった。)


だんだん体調が悪化していったフレディは最後の力を振り絞っていた。

まだ若いメンバーは、まだできるのにと不満顔だったが、

フレディは秘密を隠したままだった。

当時の未知の病気、「エイズ」だ。


未知の病なので、簡単に感染するかもと怖がってもいいのに、メンバーはカミングアウト後も一緒にいた。


フレディの死が近づく中、メンバーは、それぞれの家庭から、レコーディングの日々を共に過ごした。

これは大変な精神力を要する。


友情か、腐れ縁がないとやっていかれない。

又はチキンレースか。

ここで逃げ出したものは男ではない。

まさに地獄のような展開だ。バッド・ロマンス小説だ。


ファンとの友情

この曲は、ファンとの友情もあらわす。

この場合、語りかけるfriendsとはリスナーのこと(「伝説のチャンピオン」と同様)。

MVでは

伝説のチャンピオンやレディオ・ガガの時も同じく、

忠実なクイーンファン組織を呼んだ。


ファンとの友情の曲は、ブライアンが5番目のアルバムの最後に「手を取り合ってTeo Torriatte」

を、主に(おそらく)日本の少女ファン向けに書いていた。

歌詞は日本語。

デビューしたばかりのクイーンを極東の少女ファンはいち早く見つけ、「熱狂的に(ビートルズのように)」支持したことで、クイーンはここまでビッグになったともいえる。


ここまで、フレディのヒゲ・イメチェン事件、ホット・スペース問題(ファンク路線に変更)、ブラックリスト入り、劣化問題など、

多くの問題を抱えながらも10年を超えてもまだついてきてくれるファンへの感謝を示したのだ。


改めて考察

友情ソングとして聞くと、不思議な感じの曲だが、

ここであえて、このタイトルの友情にまつわる曲を作っておかなければならなかったのだと推測する。


ブライアンはすでに友情・絆の曲をひとりで多く作っているし、

フレディとは平和の歌を共作し、タイミングよくライブエイドで新曲として披露した("Is This The World We Created…?"「悲しき世界」)。

(またこのアルバムでは、映画のサントラとはいえフレディやクイーンの死を連想させるような曲「リヴ・フォーエヴァー」も作り、またしても予言している・・・。)


ロジャーは硬派で、友情という柄じゃない。

ちなみに、この「カインド・オブ・マジック」はロジャーのタイトル曲からアルバム名がついており、映画ハイランダーの設定を「一種の魔法みたいだ」と思ったロジャーの感想である。

オープニング・トラック「One Vision(ワン・ビジョン)」はメンバー4人が仲良くセッションしている映像があり、ロジャーのキング牧師のスピーチから発想を得た原曲をフレディがワンONE尽くしにしてしまったとロジャーは語る。ここですでに4人で曲を作り上げ、記録までしている。詩もみんなでふざけながら考えた。


そして、いきさつは不明だが、80年代以降に新路線の音楽性で意気投合したフレディとジョンで、記念すべき30枚目のシングル曲として作ったのではないか?


ジョンはこのころかなり荒れており、生活に支障をきたしていたらしい。

ブライアンもロジャーも、同様だったという。


フレディも、映画のとおり、後半10年はおかしな方向に行きだしているとメンバーは感じており、原因は映画(ロジャー・ブライアンが関与)では、P.Pさんということになっているが、フレディは否定するだろう。


私には、歌詞の1番のストーリーは、子だくさんのジョン(または2人目が生まれたばかりだったというロジャーやブライアン)、

2番はフレディのシチュエーションに近いのではないかとさえ思う。


まとめ

記念すべきシングル30作目は「心の絆」。

よく知らないで聞くとなんのこっちゃという曲だが、

実は個人的な歴史が含まれているメモリアルな曲かもしれない。

そして、復活を果たして、これから新たな戦い(まさに「死闘」)が始まる前の宴の曲かもしれない。


前アルバムの「ワークス(1984年)」で、「悲しき世界("Is This The World We Created…?")」があったことで、悪印象からの復活の一助となったかもしれないように、

クイーンという存在を鼓舞し、

復活を遂げて、永遠に生き続けるための布石だったかもしれない。


4人の友情、クイーンの組織やファンとの友情、家族との絆、

今一度、確認して、心を一つにして(再度)戦う必要があったと私は考えた。


お読みいただきありがとうございました。


Queen - Friends Will Be Friends (Official Video)

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