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Universe 25

Universe 25という実験について記事を読んだ。
Universe 25というのは、マウスのオスメス混合の小さな集団に、生きるにあたって何不自由のない快適で閉じた環境を与えると、どんどん繁殖して個体が増えていくのだが、少しずつマウス社会の性格が変わり、ピークが来てからは逆に衰退の道を辿り、最後は集団が滅亡するというものである。

Universe 25はあくまでマウスを使った実験であり、マウスとは違う社会性を持ったヒトが同じ必ずしも行動を取るとは言えないし、学会で認知された正式な実験でもないし追試もされていないから結果が本当かどうかもわからない。
だが、この実験が真実でないとしても人類が滅亡に向かって進んでいるということは否定できない。
「このまま少子化が進むと文明は江戸時代や、もっと過去の縄文時代並みに戻る」ということを言う人がいるが、それは楽観的に過ぎるのではないか。この説は、人口が減れば文明は後退し、人口が下げ止まったところから再度文明と人口は成長するという期待が内在しているように思う。
しかし、Universe 25を見る限りにおいては、文明は後退しているのではなくて破滅に向かって進んでいると言わなければならない。人口は下げ止まることなく、最後のオスか最後のメスが死ぬまで減り続けていくことになる。
我々とその一つ下くらいの世代が、生きることに喜びを感じながら生きることのできる人が過半数を占める最後の世代ではないだろうか。
ということを確かめるためにも、Universe 25をいま一度やってみるべきだと思う。

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