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結局『ウマ娘プリティーダービー 新時代の扉』4DX版を見てきたので感想。


まず

最初に言っておくと、自分はウマ娘に対してはどちらかと言うと否定的立ち位置である。理由はまあいろいろあるんだけど、設定があやふやだったりFGOというか日本のソシャゲ界のトップランカー街道走ってるし、ウマシコ警察が鬱陶しかったりとまあ本当にいろいろあるんだけど
ただ「エアプのままだとアンチするのはダメだろ」精神でウマ娘のアプリはプレイしていたりするわけで、当然攻略情報もTwitterで見るわけで。
そんな折にウマ娘が映画やるって聞いたのである。「新時代の扉」の話を。

にわかアンチ、映画見るか迷う

トレンドがFGOブルアカウマ娘に支配されている我がトレンドは、映画が公開されるや否や「#劇場版ウマ娘」に支配された。
そこにあったのは絶賛の嵐。まあファンが見てるんだから当然っちゃあ当然…と思っていたら、なんと完全初見の人にまで刺さってるではないか。
あの新海誠にまで絶賛されている。まああの人ああいうノリ好きそうだけど。
そうなってくると興味が湧いてくるのが人間というもの。丁度土曜から4DXが始まるという事もあって、「まあ見るだけ見てみるか…」と悩んでいた。
そう、大分天秤傾いていたが、まだ悩んでいたのである。というのも、「ソシャゲの映画化は大体クソな結果で終わる」という先入観があったからである。

何とは言わないがそう考えるに至った前例達

だが、そうこう悩んでいる内に何か興行収入が10億超えたりしてFGO涙目になっているのを見て、「よし見るか。何なら4DXで見よう」と決心したのである。

流石にないと困るんで大まかなあらすじ

主人公はジャングルポケット(通称ポッケ)というウマ娘。
彼女はとあるレースでのフジキセキの走りに憧れ、「最強」を目指してプロのレース界に転向する。
しかし、アグネスタキオンというライバルに敗れ、打倒タキオンを目標に。ところが、タキオンに連敗を喫した皐月賞レースの直後、タキオンは突然のレース引退宣言。
その後、日本ダービーで優勝するも、同世代の強敵たちとの戦いで燃え尽きた上、勝ち逃げ同然のタキオンの幻影のせいで走りも不調に。
そこで、ジャングルポケットを再起させるためにフジキセキが激励、再び「最強」を目指す決意をするジャングルポケット。
そしてジャングルポケットはジャパンカップでテイエムオペラオーと激闘を演じ、その姿を見たタキオンもレースに復帰することを決意。
月日は流れ、タキオンが去った後も走り続けたポッケ達と、復帰したタキオンを交えた新たなレースの開幕を描き、物語は幕を閉じる。

感想(映画の内容)

結論から言えば、「エンタメ作品として、概ね楽しむことができた」に尽きると思う。ウマ娘を詳しく知ろうとしなかった事と、後述の4DXが幸いして心の中の捻くれた部分が全く出てこなかったのが大きいと思う。
とりわけ印象に残った要素を挙げようと思う。

『迫力あるレースシーン』

プリティなんてなかった。やってる事シンデレラグレイと殆ど変わらんぞアレ。走る奴等は逆作画崩壊とも言うべきレベルで顔を崩しており、見ている我々にも必死さが伝わってくる。タキオンのレースシーンは、知識ゼロに近い人間でも「あ、あの足が割れる演出ってそういう…」って瞬即理解できるし、少しでもウマ娘知識があればその直前のイメージも「ウマソウルの導く運命」だと分かるようになっている。
レース中のカメラワークも斜めからや本人視点(これは実際の競馬でもたまにやる)だったりするので、懸念していた「走る姿を真正面から移すと余程でない限りダサイ」問題はほぼ解決してたように思う。

『キャラクター』

主人公のジャングルポケットは勿論、殆どヒロインだったフジキセキ、一歩引いたところから俯瞰するタナベトレーナー、もう一人の主人公みたいになってるアグネスタキオンは流石の描写の濃さ。
マンハッタンカフェとダンツフレームはもうちょっと何か欲しかったかな…カフェは兎も角ダンツは一人でいる描写が殆ど無かったのも大きい。
シマ、ルー、メイ(っていうらしい)3人は賑やかし要員としてはまあまあの出来。まあいなかったらドシリアスな話になるんで
あとちょくちょく他のウマ娘がカメオ出演するのも良い。冠位時間神殿なんて酷かったからな…まあ俺の場合「あ、この娘Twitterで見た奴!」になるんだが。

『ライブ』

一番言いたい事は別にあるんだが取り合えずこれを言わせて欲しい。そもそも俺はウイニングライブ否定派である。というかウマ娘の嫌いな理由TOP3に入るレベルで嫌いである。だってどう考えてもサイゲのメディアミックス戦略の都合じゃんこんなん。
まあそういう訳で、最後の最後に無理やりねじ込まれてきたライブパートに辟易していたんですよ。曲自体はかっこいいのにねえ…
そしてそのままエンドロールだが、ここで流れるのはおなじみ「うまぴょい伝説」。硬派の俺にはあんまり合わない曲。流石に劇場音源で流れたから迫力はあったけど
と、いう訳で、個人的にはライブパートをそのままエンディングに持って行った方が綺麗に収まったんじゃないかなと思ったり。

『4DX』

最後にコイツを挙げようと思う。
俺の4DX最後の体験は、「遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS」の時だ。あの時は雨のシーンで水がぴゃっとかかるだけだったりカオスMAXの攻撃で漸く「おお、揺れる揺れる」だったりとちょっとガッカリだったんで、「ま、どうせ今回もパッとしないやろ…」と舐めまくっていたわけさ。

結論。死ぬかと思った。

まず本編前に「キングダム」の予告編が流れた時点で「ん?何かやべえぞ?」ってなったのが運の尽き。最初のフジキセキのシーンの時点でまあ座席が揺れる揺れる。我が体重は160kg、シートベルトがないのでマジでずり落ちそうになる。雨のシーンもレース中に降っているのをイメージしてか顔に吹き付けてくる。臨場感がまるで違う。
こんなの俺の知ってる4DXじゃねえ。せいぜい匂いぐらいだよ全く変わってないの。
極めつけはテイエムオペラオー。作中最強キャラのせいか彼女が走ると座席が揺れるどころじゃ済まない。「震度6とか7ってこういう感じか…」と思い、かつての自分の防災意識の低さに呆れるレベル。というか座席のカップの中のメロンソーダが暴れださないか気が気ではない。
中盤にはポッケvsダンツ、終盤にはポッケvsオペラオーがあるわけだけど、そこの座席揺れはマジで震災クラス。ホント何でシートベルトがないんだ…
走ってる時に背中に足の衝撃が入ったり、抜いた時に空気の流れがあったりと臨場感の再現度が高いのが素晴らしかった。

というわけで

ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」、全人類見ろとは言わない。ただ、ウマ娘やってるのであればまあ興味ぐらいは持っておいた方がいいんじゃないかなとは思ってます。
このクオリティでグラブルの劇場版とかやんないかな…「どう空」とかさ…
あと、4DXで見る場合は覚悟を決めていく事。160kgじゃなくても振り落とされるぞマジで。


入場特典はポッケだったわ

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