執着と執着を手放すこと
「執着」は私たちを情熱的にさせ、継続的な喜びをもたらし、
「執着を手放すこと」は、私たちに自由という喜びを与えます。
執着をポジティブに表現すると「愛着」
執着からくるネガティブな感情は「嫉妬」
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旦那さんの束縛がひどくて結婚を後悔している女性からお話を伺いました。
結婚して6年経っているのに、いまだ一人で出かけたい、一人になりたい、というと反対されるといいます。
彼女自信、失恋後のまだ精神的に弱っているときに、今の旦那さんと付き合うことになり、しかも6ヶ月で結婚が決まったので、きっと判断を間違えたのだと言います。
私自身、嫉妬深かったので、嫉妬してしまう気持ちもよくわかります。
不安だったのです。
ですが、束縛をすることは相手を不幸にすることに気づかなければいけません。
人は動物の本能として「自由」を求めます。
自由を奪われることは苦しみなのです。
本当に好きな相手であれば、相手の幸せを願うでしょうし、逆に苦しみを与えれば、相手の心は離れていきます。
「北風と太陽」の話そのものですね。
あるいは、人との関係をチェスや将棋などのゲームでイメージするのもいいかもしれません。
相手に求めると逆効果なこともあります。
自分なら大丈夫なことでも、相手にとってはとても嫌なことも、人それぞれなので沢山あります。
超内向型の私は、絶対に一人の時間が必要です。
その時間がないと、気持ちが不安定になるし、ネガティブになったり、イライラして、周りに優しくする心の余裕がなくなります。
どんなに忙しい時でも、自分の中で限界を感じたら、できるだけ早く時間をつくってエスケープします。
なので、一人ですごす時間を与えてもらえない彼女の辛さもよくわかります。
人によっては、そういう一人になる時間が必要だということをよく説明して話してみることをアドバイスして、彼女も一生懸命旦那さんに話したそうですが、理解してもらえなかったそうです。
私が嫉妬深かった時のように、その嫉妬が不安からくるものであれば、その不安を取り除けば、多少よくなるようにも思えます。
ですが、相手の不安を取り除いてあげるという努力は、私はおすすめしません。
不安や嫉妬は相手の問題だからです。
どんなに安心させようとする言動を続けたとしても、執着が強くなる可能性が高く、望む芳方向には状況は変わらないでしょう。
小さな子供がいるとなかなか大胆なことはできないですが、最大限、自分の不満が”相当深刻で本気だと”表現することです。
このままでは、あなたのことが大嫌いになる、家の中で口をきかなくなる、笑顔をみせなくなるよ、と。
ふと出ていくかもしれない、と真剣に思わせることが大事だし、本人も本気でその覚悟をもつ必要もあります。
執着や愛着そのものは悪ではないですが、視野を狭くしてしまい、相手の気持ちを無視してしまうこともあります。
あらゆる人やもの、事とは、必ずいつか別れがきます。
目の前にある時は最大限「愛情」を持って接し、「執着」はできるだけ手放しておく。
愛着あるものとの別れで苦しむ時間は少しにして、目の前の景色に集中しよう。
自分の体やこの世界との別れもいつか訪れるのですから。