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「フッド ザ・ビギニング」

原題:Robin Hood
監督:オットー・バサースト
製作国:アメリカ
製作年・上映時間:2018年 116min
キャスト:タロン・エジャトン、ジェイミー・フォックス、ベン・メンデルソーン、ジェイミー・ドーナン、イヴ・ヒューソン

 伝説上のロビン・フッドである以上、その解釈は自由だ。
 評価はこの作品に何を観たかったか、で分かれるのだろう。「新解釈」と謳われてしまうと、スタイリッシュに洗練された衣装にも黙るしかなくなる。

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 脇役が堅固にも拘わらず、スタイリッシュな衣装ではもうそこに中世観は消えていき、さながらアサシンクリードのようにゲームの世界のように映ってしまい個人的には残念だった。

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 タロン・エジャトンは今回弓さばきを習得。前回ロケットマンでは歌唱力に驚かされ、今回は弓をこなしたアクションをスタントマン無しに自らこなす。この役者魂には脱帽。彼の役者として進化する姿を見る上では満足を得られる作品になっている。

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 黒い馬たちの走る姿は画面が引き締まると同時に生命の躍動感がありとてもきれいだった。只、そこに既に十分な迫力があるにも拘わらず過剰な音量を重ねるとアメリカ映画が出来上がる。終始パイレーツ・オブ・カリビアン調の重いBGMが重なり続け作品の個性を消していくよう。

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 「プライベート・ウォー」に続き今回の役柄も興味深かったジェイミー・ドーナン。ジェイミー・フォックスについては云うまでもなく彼あってのタロンのロビン・フッドだ。修道士役ティム・ミンチンの存在も忘れられない。州長官悪役ベン・メンデルソーンもピースが嵌った演技。だが、マリアン役イブ・ヒューソンの演技は表情がワンパターン、周りに俳優が揃っているだけにその途上の演技が浮いてしまう。
 制作陣にレオナルド・ディカプリオの名がある。イングランドの伝説であっても制作国で味付けは如何様にもなる。
★★

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