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日田から高千穂峡へ小旅行:5 土地に宿る力 天安河原
今回の旅行に限らず実際に訪れなければ纏った世界が分からない場所はある。以前どこかで見た写真通りだわとその風景が映ることもある一方で、事前に第一印象を侵食しない程度に調べた情報では辿り着付けない奥深い所が確かに存在する。今回は、その後者になる天安河原。
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天安河原へ行くには駐車場の関係もあり天岩戸神社が準備している駐車場を利用し神社を参拝後、神社を抜けて岩戸川沿いの細い道を10分ほど歩く。
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御祭神
思兼神(おもいかねのかみ)
八百萬神(やおよろずのかみ)
天岩戸神社西本宮から岩戸川に沿って徒歩で約10分、天照大神(アマテラスオオミカミ)が岩戸にお隠れになったさい、天地暗黒となり八百万(やおよろず)の神がこの河原に集まり神議されたと伝えられる大洞窟。別名「仰慕ヶ窟(ぎょうぼがいわや)」とも呼ばれています。以前は社のみがあり信仰の対象となっていたが、いつのまにか祈願を行う人たちの手によって石が積まれていくようになりました。現在では無数にある積まれた石が天安河原の神秘的かつ幻想的な雰囲気を一層引き立てています。
高千穂観光協会HPより
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私には霊感は備わっていない。まして、信じる宗教さえ異なるが、それでも此処に八百万の神が集まられたのねと納得させられる土地の力が在った。
それは案内に書かれているような祈願する人らが積んでいった石がそこかしこにある為ではない。
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間口が40メートル、奥行きは30メートルと決して広くはないその祭られた場所。しかし、新緑の中で光溢れる世界と境界線を持つような空間だった。
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境界線の内と外で感じてしまった力を単にスピリチュアルとは表現したくない。人を静かに導き内省させる不思議な場所だった。
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まだ、観光が始動し始めた時期で訪れる人は少ないだろうと友人と話していたが、実際は写真撮影に時間がかかるほど人が中々途切れなかった。
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既に積まれた石を倒さないようにと積まれた石、石、石。
誰が始めたのか、その始点と広がり方を定点カメラで収められているのであれば見たいほどあらゆる所にまで積まれていた。その風景は笑えるようで視点を変えると欲深さのような人間ぽいものが周囲を埋め尽くしていることを許している懐深い場所でもあるのか。
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神話の世界がしっくりくる渓谷。
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