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自然は所有物ではない

 最近、続けて悲しいニュースに触れる。
 自然景観を観光のセールスポイントとしている地域が、今を咲き誇る花それは、チューリップであったり、藤の花を命途中で刈り取る状況に追い込まれた。
 理由は、この花の所為で行動自粛が破られ人が集まってくるから、と何と情けない、また、次元の低いことか。
 決して、刈り取ることを決断された方々への言葉ではない。自分勝手に相手のことも考えずに観光地へ向かう人々への言葉だ。
 花々にも育てられた方々にも責任は全くない。

 花を育てている人には共感してもらえる筈、一年に一度の開花を楽しみに育てていることを。その短い開花を楽しみにその他の時間は手入れという植物との会話をしている。人工的な世界でない為に、その間季節の影響も受ける。
 その花にとっても、育てた人にとっても晴れの舞台を心無い人の為に奪われるなんて、悲しい。

 「自分一人くらい」が良い方向で動くことは幸いだが、抜け駆けのような行動は多くの被害が待ち受けていることを考えていないのだろう。

 自然は、とても逞しい。
 タイトル写真のようによくぞこの状況で頑張ったのね、という情景に会うことがある。自然にとって恐怖対象は、きっと厳しい生存環境ではなく人間に違いない。

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