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ちょうどいいの3拍子【呪眼】デッキの紹介〜ドヤ顔ダブル呪眼で差をつけろ〜

こんにちは、あばた~(@avater_2015)です。
なんとなくデッキを組み、スリーブも買い足したはいいものの飽きたり汎用カードが足りなかったりして結局崩し、あまりに余ったスリーブをどうすることもできず結局デッキを組んで処理してしまうことってありませんか?
僕は無計画すぎてしょっちゅうです。

さてそんな僕にも組んで以来、中身こそ変われどずっと崩さずに使い続けているデッキがあります。いわゆるお気に入りデッキ、あるいは魂のデッキですね。この手のデッキって、環境で勝ち続けているような1軍(K〇NAMI感)デッキよりはフリーでしか使わない2軍デッキなことが多い気がします。環境デッキの場合、活躍しすぎて規制されてしまうことが多く、時にはデッキが組めなくなるほどの規制を貰うことすらもあるからですね。僕はいま【召喚獣】と【エルドリッチ】、【ドラゴンメイド】の行く末が心配です。弱くなりすぎないようにほどほどの規制で環境落ちしてほしい(ワガママ)。

話は逸れましたが、そう、僕にとってのお気に入り、かつ2軍のデッキこそが今回紹介する【呪眼】デッキなのです。

引っ張るのもアレなんで先にネタバレしておくと【呪眼】は「ちょうどいい強さ」「ちょうどいいカッコよさ」「ちょうどいい値段」のデッキ。
フリー向けのデッキとしてはかなり理想的だと勝手に考えています。
この記事を通して「呪眼、いいなぁ……」と皆さんの右目がうずくことを願っています。
(あと有料部分がありますが最後のおまけだけなのでデッキ構築紹介はすべて無料で読めます)
(2021年4月24日更新)
時間も経ったのですべて無料で公開します!ぜひ読んでください。

それではどうぞ。

呪眼って何よ

「そもそも呪眼って何する連中?」が分からないとデッキを説明されてもよくわからないと思うのでまずはそこから紹介していきましょう。

「呪眼」は第10期から販売されているデッキビルドパックの4弾目として2019年2月23日に発売されたデッキビルドパック- インフィニティ・チェイサーズ -にて初登場したテーマです。

同期には一時期閃刀姫と関係あるかも、みたいな噂があったけど別にそんなことは無かった「無限起動」と、数多の決闘者が「大人がこんなかわいいだけのガキに負けるわけないだろ!」と言いながらクリエイションの価格に涙した「ウィッチラフト」です。

「地属性・機械族」という恵まれた種族からエクシーズ主体の地属性・機械族デッキへの出張も見られる無限起動と、最近露骨に関係ありそうなテーマが登場したりデュエルリンクスで猛威を振るったりしたウィッチクラフトに比べるとなんだか影が薄い呪眼ですが、実はわりと継続的に強化を貰っていてK〇NAMIから愛されているテーマでもあります。

K〇NAMIの愛についてはあとで解説するとして、まずは呪眼のキーカードでありエースモンスターを紹介しましょう。

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。デッキから「呪眼の死徒 サリエル」以外の「呪眼」カード1枚を手札に加える。②:このカードが「セレンの呪眼」を装備している場合、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。この効果は相手ターンでも発動できる。③:このカードの②の効果を発動した場合、次のスタンバイフェイズに発動する。自分フィールドのカード1枚を選んで破壊する。

『呪眼の死徒 サリエル』です。サムネだと顔が隠れてしまっていますが、肩とか膝から飛び出した目玉とか無駄に露出した腹筋とかいろいろカッコいいポイントを抑えていることから分かる通り呪眼にまつわるストーリーの主人公です。効果の方はというと召喚時に呪眼カードをサーチする効果に、「セレンの呪眼」を装備していれば相手の特殊召喚されているモンスターをフリーチェーンで破壊する効果、そして破壊効果を使った次のスタンバイフェイズに強制発動し自分フィールドのカードを一枚叩き割る効果があります。

なんだかつらつらと書いてありますが、お気づきの通り呪眼にはもう一枚のキーカードがあり、それこそがまさに「呪眼」の由来となっているカードです。それがこちら。

「呪眼」モンスターにのみ装備可能。このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:装備モンスターは戦闘及び相手の効果では破壊されず、相手の効果の対象にならない。②:自分が装備モンスターの効果またはこのカード以外の「呪眼」魔法・罠カードを発動する度に発動する。装備モンスターの攻撃力は500アップし、自分は500LPを失う。③:このカードが墓地に存在する場合、1000LPを払い、自分の墓地から「セレンの呪眼」以外の「呪眼」魔法・罠カード1枚を除外して発動できる。このカードを自分フィールドにセットする。

『セレンの呪眼』です。呪眼モンスターにのみ装備可能な装備魔法で、サリエル君が右手に持っているものがコレです。効果の方はというと、装備モンスターに戦闘・効果による破壊への耐性と効果対象耐性を付与し、さらに装備モンスターが効果を発動するか自分がほかの呪眼魔法・罠を発動するたびに強制発動して500ライフと引き換えに装備モンスターの攻撃力をその分上げる効果、そして墓地にある場合ほかの呪眼魔法・罠カードと1000ライフを引き換えに自身を墓地からセットする効果を持っています。正直これがないと始まりませんが、サリエルを召喚するとサーチでき、墓地からセットすることも可能なのでアクセスできないということはありません。また注意すべき点としては500ライフを「失う」効果のためコストでもダメージでもないことと、攻撃力を上げる効果は発動し装備モンスターに適用する効果のためたとえセレンが破壊されても上がった攻撃力はそのままなことでしょうか。

イラストの通りサリエルに装備することで本領を発揮するカードで、サリエルと合わせると戦闘・効果破壊耐性に対象耐性に加えてフリーチェーンのモンスター破壊効果を持ち、そのたびに攻撃力が永続的に500ずつ上がっていくレベル4の下級モンスターという意味不明のバケモノが誕生します。手軽に出てくるうえに凄まじい耐性も妨害効果も持っている欲張りモンスターなんかカードプール広しといえど中々存在するものではありません。
え?既視感があるって?

気のせいです。

さてもうお察しの通り【呪眼】デッキは基本的にこのセレンを装備し最強のモンスターと化したサリエルと、彼をサポートする(場合により)超強力な魔法・罠を駆使して戦う中速のコントロールデッキです。

サリエルやセレン以外にも呪眼カードはたくさんありますが、基本は本当にこれだけです。それではデッキ構築と基本的な展開の紹介に移ります。

デッキ構築と基本的な展開

まずは構築から。

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フリー想定なのでサイドはありません。

最初にポイントをまとめておくと
デッキ内の「呪眼」カード比率を高めておく
②妨害を敷きつつ、奇襲的に一撃必殺を狙う
いのちだいじに
の3点です。

まずは基本的な展開を紹介し、①から順に解説していきます。

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基本的には『呪眼の死徒 サリエル』かそれを手札に加える手段+コストとして切る呪眼カードがあれば展開することができますので、今回はとりあえず↑の手札でスタートします。展開の途中で意味不明のカードが大量に出てくると思いますが、ひとまず「ああそういう効果のカードがあるのね」と流していただけると幸いです。
あと呪眼デッキの禍々しさにそぐわないうえに数ある手札誘発の中でも特に採用されない娘が見えると思いますが、この娘は特に今回のような純【呪眼】においてはかなり重要なカードとなります。もうフリーデュエル用の【呪眼】を組もうと考えている人はとりあえず買っておくといいと思います。手札誘発という言葉に気が引けてしまいますが、幸いにも(ちょっとかわいそうだけど)(イラストにこだわらなければ)ストレージ漁ったら出てくるはずです。

①フィールド魔法『呪眼領閾-パレイドリア-』を発動し、発動時の効果処理で『呪眼の死徒 サリエル』を手札に加える。そのままサリエルを召喚し、効果で『セレンの呪眼』をサーチ。そのままサリエルに装備する。
②手札の『喚忌の呪眼』を発動、セレンが場にあるのでデッキから『呪眼の眷属 バジリウス』を特殊召喚。セレンの強制効果でライフを500失い、サリエルの攻撃力を500上げる。
③バジリウスの効果を起動し、デッキから『ゴルゴネイオの呪眼』を墓地へ送る。
④墓地のゴルゴネイオを除外し、手札から『死配の呪眼』を墓地に送ってデッキから『断罪の呪眼』を手札に加える。手札の罠を伏せてターンエンド。

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結果としてフリーチェーンで特殊召喚されたモンスターを1体破壊するバケモノ耐性のモンスター+魔法・罠を無効にし破壊するカウンター罠+素引きしているカードの盤面ができていると思います。

今回はしませんでしたが、1000ライフポイントと引き換えに『呪眼の女王 ゴルゴーネ』をリンク召喚してセレンを装備することで、場のモンスター一体を効果無効にするフリーチェーンの妨害を用意することもできます。しかし、個人的には無効効果こそないものの、セレン装備のサリエル+バジリウスの特殊召喚したモンスターをフリーチェーンで1体破壊+罠二枚+壁の布陣が好みです。最近は墓地発動の効果も増えましたし、一方で無効にはせずとも適切なタイミングでモンスターを除去するだけで十分な場面も多いですからね。あとこのご時世、EXゾーンからでたモンスターがいなければアレだのコレだのに悩まされなくて済みます。『超融合』には弱くなっちゃいますがね……。

とにかく、これが純【呪眼】の標準的な先攻盤面になります(僕はそう思います)。また後で話しますが、呪眼はその特性上後攻から捲るのが苦手なデッキなので、ダイスロールにはなるべく勝つようにしましょう。
それでは各種ポイントの解説に移ります。

デッキ内の「呪眼」カード比率を高めておく

テーマカードをたくさん採用するって、純構築のテーマデッキ解説なんだから当たり前では?と思う方も多そうですが、純【呪眼】の場合「呪眼」ネームを持つカードの比率を高めておかねばならない切実すぎる理由が存在します。

まずそもそも【呪眼】は展開ルートでも見せたように、セレン装備のサリエルと呪眼罠による妨害盤面を形成します。じゃあサリエルはともかく「呪眼」罠って強いのか?という疑問が生まれると思うので、ここで展開ルートに登場した二種類の罠に関して軽く効果を確認してみましょう。

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:自分フィールドに「呪眼」モンスターが存在する場合、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを持ち主の手札に戻す。自分の魔法&罠ゾーンに「セレンの呪眼」が存在する場合、この効果の対象を2体にできる。
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:自分フィールドに「呪眼」モンスターが存在し、魔法・罠カードが発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。自分の魔法&罠ゾーンに「セレンの呪眼」が存在する場合、このカードの発動と効果は無効化されない。

途絶は場のモンスターのバウンス、断罪は魔法・罠に対するカウンター罠です。どちらもセレンの呪眼がある場合に強化され、妬絶の場合はバウンス対象が2体に、断罪は実質スペルスピード4(チェーンで妨害されない、の意)になります。

おお、セレンの呪眼があればかなり強いですね。特に妬絶なんか1:2交換を行っています。これにはカードアドバンテージ警察も激おこです。
しかし!そんなことよりも重要なことがひとつ書いてあります。

そう、なんと呪眼モンスターが自分の場にいないと発動できないのです!

もし万が一呪眼モンスターを立てられなかったり、罠の発動前に除去されてしまった場合、伏せカードとしては何の役にも立たないハリボテになり下がり、強制脱出装置や神の宣告の下位互換と化します。

いくらセレンの呪眼を装備したサリエルを立てる前提のデッキとはいえ、妨害の激しい現代遊戯王でこれはちょっと不安定なんじゃ……と思いますよね?そうなんですよ。呪眼罠ってめっちゃくちゃ不安定です。なんなら「呪眼」魔法もだいたい全部呪眼モンスターがいないと発動すらできません。

じゃあ何で多く採用するんだ!?
その理由は何を隠そう、すべてセレンを装備したサリエルと罠による妨害を構えるという前提のためです。

ここで展開途中に使用した『ゴルゴネイオの呪眼』の効果を確認してみましょう。

「呪眼」モンスターにのみ装備可能。このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードは魔法&罠ゾーンに存在する限り、カード名を「セレンの呪眼」として扱う。②:自分のLPが相手より少ない場合、装備モンスターの攻撃力はLPの差の数値分アップする。③:墓地のこのカードを除外し、手札から「呪眼」カード1枚を捨てて発動できる。デッキから「ゴルゴネイオの呪眼」以外の「呪眼」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

いま注目するべきは③の効果です。手札から「呪眼」カードを1枚捨て、デッキから「呪眼」魔法・罠をサーチします。このカードによって先攻で「呪眼」罠を用意し妨害の1枚とするほか、中盤以降も欲しい札を探すために多用することになる効果です。

そう、まずこの効果に「呪眼」カードが必要なのです。

サリエル単体では1妨害にしかならず、いくらフリーデュエルといってもそれだけで勝つのは難しいです。さらに言えばサリエルによる『セレンの呪眼』のサーチを何らかの手段で妨害された場合はゴルゴネイオの呪眼による立て直しを図ることになるため、ゴルゴネイオの呪眼は発動したい時に確実に発動できる必要があります。

さらに確認してほしいのは『セレンの呪眼』が墓地から自身をセットするためのコストとしても墓地に「呪眼」カードが求められます。後述する『静冠の呪眼』の手札補充効果にも必要です。とにもかくにも「呪眼」デッキを回すためにはコストとなる「呪眼」カードを常に確保しておく必要があるのです。

さらにさらに、そもそも『セレンの呪眼』の攻撃力上昇効果もまた「呪眼」魔法・罠の発動を要求するため勝ち筋の確保のためにもなるべく「呪眼」魔法・罠の発動が必要になります。

それゆえに、時に下位互換と化してしまう取り回しの悪さを許容してでも「呪眼」魔法・罠を多めに採用する必要があるのです。

②妨害を敷きつつ、奇襲的に一撃必殺を狙う

「呪眼」カードがどうして多く必要なのかを確認したところで、次に勝ち筋の話です。このデッキはここまででも再三言及したように、サリエルと罠による妨害を行いつつ中期的に闘います。

では実際にどうやって勝つのか。
簡潔に言うと、妨害によって疲弊した相手に超高火力を叩き込んで(ほぼ)一撃のもとに葬り去ります。

一撃、すなわち攻撃力を高めに高めたモンスターでぶん殴るということなのですが『セレンの呪眼』による攻撃力の上昇値は一回の発動につき500。攻撃力1600のサリエルが一撃で試合を決めるには、6500も攻撃力を上昇させる必要があります。仮にセレンだけで到達しようとすれば13回もの効果発動が必要になり、あまり現実的ではないように思えます。

しかし【呪眼】には当然セレン以外にも火力を出す手段があります。

ひとつは『ゴルゴネイオの呪眼』の②の効果。

②:自分のLPが相手より少ない場合、装備モンスターの攻撃力はLPの差の数値分アップする。

彼我のライフ差だけ攻撃力を上げるこの効果は、セレンによるライフロスをそのまま攻撃力に変換します。この効果のおかげでサリエルが破壊効果を一回発動するだけで次ターンの強制効果と合わせて2000もの攻撃力上昇を得ることができるほか、罠や魔法の発動による攻撃力上昇もそのまま倍化するため、サリエルの攻撃力を劇的に高めることができます。
セレンと違いライフ差さえあれば装備した瞬間に攻撃力が上昇するため奇襲性が非常に高く、妨害によって棒立ちになった相手の下級モンスターや低リンクモンスターをどつくだけで大ダメージを狙えます。

もうひとつは『呪眼の王 ザラキエル』をリンク召喚する方法。

「呪眼」モンスター2体以上
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:攻撃力2600以上のモンスターを素材としてリンク召喚したこのカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。②:このカードが「セレンの呪眼」を装備している場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。この効果は相手ターンでも発動できる。③:このカードの②の効果を発動した場合、次のスタンバイフェイズに発動する。このカードのリンク先の効果モンスター1体を選び、その効果を無効にする。

展開力の無い呪眼デッキでまさかの呪眼ネーム指定のリンク3という激ヤバ召喚条件でやってきた彼は効果の判明当初から「サリエルで足りるだろ」「絶対出せない」「金満のエサ」等々ひどい言われようでしたが、呪眼を含む2体で出せるリンク2のゴルゴーネ(後述)の追加や『眷現の呪眼』のおかげでかなり出しやすくなりました。

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドに「呪眼の眷属トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守400)1体を特殊召喚する。自分の魔法&罠ゾーンに「セレンの呪眼」が存在する場合、この効果で特殊召喚する数を2体にできる。このカードの発動後、ターン終了時まで自分は悪魔族モンスターしか特殊召喚できない。②:墓地のこのカードを除外して発動できる。このターン、自分フィールドの「呪眼」魔法・罠カードは相手の効果の対象にならない。

攻撃力2600以上になった「呪眼」モンスターを素材にすると二回攻撃可能になるので、ライフ差が少なくサリエルの攻撃力を上げづらくなった場合や相手の動きをほとんど止められた返しのターンに出して、二回攻撃によって一気に火力を出します。②の効果によって相手にターンが返る場合でも妨害の質を上げられるほか、強制発動の③の効果もフィールドのリソースを削らないのでうまく早期召喚を狙いたいカードでもあります。

これらの火力を活用し、一瞬の隙をついて決着をつけるのが【呪眼】の勝ち筋になります。

ところで相手の場が守備表示モンスターで埋め尽くされてしまったり、戦闘・効果で破壊できないモンスターを出されたりする場合があります。

↑こういうやつですね。
『妬絶の呪眼』で対処できればいいのですが即効性に欠けます。
そんなときは相手の場に攻撃表示モンスターを用意することで解決します。

はい、使うと大好き使われると大嫌い「壊獣」です。面倒なモンスターをどかしてコイツをこづいてゲームエンドというわけですね。
このデッキには一応ですが悪魔族縛りがつく場合があるので、悪魔族繋がりで『多次元壊獣ラディアン』を採用しています。ですが、まあ相手をどかせれば誰でもいいところがあるのでより攻撃力の低い『海亀壊獣ガメシエル』と入れ替えても問題ないと思います。
サリエルを「壊獣」でどかされるのは滅法ニガテな【呪眼】ですが、一方で『妬絶の呪眼』によってバウンスすることで再利用も可能なので、前述したように敵にはしたくないが味方だと心強いのが【呪眼】における「壊獣」となります。

③いのちだいじに

【呪眼】は相手の疲弊を待ち、一瞬の隙をついて高火力をぶつけるデッキです。が。
矛盾するようですが【呪眼】は根本的にリソース勝負が苦手なデッキです。
というのも単純な話、妨害を維持すればするほどライフという有限の資源がゴリゴリ減っていくからですね。

セレンを装備したサリエルで効果破壊を行えば往復で1000ライフを失いますし、妨害用の魔法でなくても使用するだけでセレンにライフを吸われます。さらに「呪眼」には似たことをしている他の連中とは違ってライフを回復する効果はありません。サリエルを筆頭とした「呪眼」による妨害は保って4、5ターンが限界なのです。

おまけに戦闘・効果ダメージは他のデッキだと死な安(死ななきゃ安いの意)なことが多い中、【呪眼】にとっては直接リソースを削られるため大変危険です。ハンデスを貰うようなもんですね。

ですからライフポイントの管理が非常に重要になってきます。例えば罠とサリエル、どちらでも十分な妨害ができるならよりライフロスが安く済む罠の方を使う、次のターンにゴルゴネイオによる決着が見えているなら逆にサリエルでライフを削る等、戦局によってライフを削るべきか否かを見極める必要があります。

特に相手に先攻を取られると後攻1ターン目には十分な動きができない場合があり、そのまま戦闘破壊耐性を得たサリエルを上から殴られてチマチマと削られ、身動きが取れなくなってジ・エンドとなることでしょう。また「呪眼」カード比率を高めなくてはならない都合上、汎用の手札誘発を大量に採用するわけにもいきません。

【呪眼】は罠を構える都合上引き込みたい札が多いため『増殖するG』はかなりの有力候補ですが、前述したように手札誘発を大量には採用できないため「増Gでさらに別の誘発を引きに行く」という強力な妨害方法を取ることができません。同じ理由で『屋敷わらし』等も採用しづらいため『増殖するG』をそもそも通しにくいうえに、通ったとしても【呪眼】は展開力の乏しさからどうしても上振れることができません。増Gにビビった相手が止まってくれることを祈るしかなくなります。

ですので前述のようにダイスはなるべく勝つようにするしかないのですが、「呪眼」の比率を落としてでも採用したい手札誘発カードが1種だけ存在します。

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できず、相手ターンでも発動できる。①:このカードを手札から捨てて発動できる。このターン、以下の効果を適用する。●相手がメインフェイズ及びバトルフェイズに効果モンスターの特殊召喚に成功する度に、自分はそのモンスターの攻撃力分だけLPを回復する。この効果で自分のLPが回復しなかった場合、エンドフェイズに自分のLPは半分になる。

それがこの『儚無みずき』です。うららを始めとした誘発娘たちの中でも特に採用されない彼女ですが、それは殆どのデッキにおいてライフゲインが直接のアドバンテージにつながりにくいからです。

しかし【呪眼】は違います。ライフを湯水のように使うこのデッキでは、ライフはいくらあっても足りないリソースです。ライフがあればあるほど妨害できる回数が増え継戦能力が向上するため、ちょっと大げさですが【呪眼】における『儚無みずき』は『増殖するG』にも近い威力を発揮します。

そのうえ『儚無みずき』は増Gと違って他の手札誘発カードに止められることは無く、他のデッキでは採用されていないため『抹殺の指名者』も効きにくい。さらに「ライフ?いいよ別にいくらでもやるよwww」みたいな感じでみずきに突っ張ってくるプレイヤーはかなり多い(主観)ため、気がつけばライフが20000近くなり、戦闘耐性をもったサリエルでボードアドバンテージを取りつつ耐えているだけで相手が息切れしてくるなんて展開もざらにあります。

総じて、ライフ管理が難しい【呪眼】では、デュエル進行を楽にしてくれるだけでなく後攻でも負けにくくなる『儚無みずき』はかなり強いと考えています。あと、基本的に禍々しくシリアスなメンツが多いためかわいらしいみずきはまさにアイドル。おまけに安いので二軍デッキとして紹介しているこの構築にぴったり。おススメのカードの一枚です。

このデッキの弱点

散々言ってきたので察しはついていると思いますが、サリエルの着地を狩られるのが一番キツイです。『灰流うらら』や『エフェクト・ヴェーラー』もそうですが、一番ヤバいのは『幽鬼うさぎ』や『PSYフレームギア・γ』などサリエルを破壊してしまうカードです。

サーチが止められるだけならともかく、召喚権を使った後に場から「呪眼」モンスターがいなくなるとデッキの機能がほとんど崩壊してしまいます。対策としては、セレンかゴルゴネイオを素引きしていて、相手から怪しげな””気””を感じたらサリエルのサーチを発動せず素引きしたカードだけでなんとか妨害盤面を作るかまともに受けて『喚忌の呪眼』によるリカバリーを図るしかありません。

「壊獣」に関しては……割とどうしようもないんじゃないかな(諦め)

また『王宮の勅命』や『魔封じの芳香』、『魔法族の里』など、魔法の発動や効果を封じるカードは天敵です。

対策としては発動にチェーンして『惨禍の呪眼』で破壊する方法があります(『サイクロン』よりも二回りほど使いづらいですが)。

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:自分フィールドに「呪眼」モンスターが存在する場合、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。自分の魔法&罠ゾーンに「セレンの呪眼」が存在する場合、この効果で破壊したカードは墓地へは行かず除外される。

あるいはやはり悪魔族縛りの中でも動ける『トロイメア・フェニックス』の採用も考えられますが、結局呪眼モンスターがいないと何の妨害もできないため出しどころは考える必要があるでしょう。

あとは『ハーピィの羽根帚』や『レッド・リブート』も苦手ではあるのですが、こちらが『断罪の呪眼』を伏せた後に発動されるカードのため比較的対処は容易です。

まとめ(一応大会用構築も)

以上が純【呪眼】デッキの紹介となります。

無効効果を乱打するわけでもなく、長いソリティアをするわけでもなく、しかし現代遊戯王に通用する勝ち筋を持っている。冒頭で紹介したように「環境デッキにはなり得ないが、環境デッキとも闘える」よき二軍デッキ、それが今回紹介した純【呪眼】です。

あと一応大会に出るならこうかな~という構築も用意してみました。

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誘発は使いにくいとはいえやはりないと相手の展開を止めにくいため似たようなビートデッキである【ドラゴンメイド】を参考に採用してみました。また『抹殺の指名者』の採用によって手札誘発だけでなく汎用カードである『強欲で金満な壺』『金満で謙虚な壺』『ハーピィの羽根帚』の面倒が見られるのはいいところと言えるでしょう。
あれだけ推したのでみずきは入れていますが【ドライトロン】などの強力な制圧モンスターを立てるデッキも多いため「壊獣」と選択かもしれません。

この後に紹介しなかった各採用カードの解説も書きますが、全体的に安く組めるデッキなので実際にパーツを集めて回してみるのが一番わかりやすいしおススメです。

また、今回は詳しく紹介しませんでしたが『呪眼』は各カードに込められたストーリーも分かりやすく、使っていて楽しいカードばかりです。

もし「ちょうどよく強くて」「ちょうどよくカッコよくて」「ちょうどよく安い」デッキが組みたくなったら、ぜひこの記事を参考に【呪眼】を組んでみてください!

それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました!気に入りましたらぜひいいねを押していただけるとうれしいです。あと、ツイートの方もリツイートしていただければ(強欲で貪欲な筆者)
さらに、もし僕を応援してもいいよ!と言う方がいましたら是非よろしくお願いします!灰流うららを買う資金の足しにでもします(強欲で金満な筆者)

次回はどうしようかな、【ファーニマル】とか?

各採用カードの解説

以下採用カードの解説です。基本的に本文で紹介したものは紹介しませんので、参考までに見ていただければ幸いです。

あと、コレの後に一応不採用カードも何枚か紹介しようと思います。
僕を応援してくださる方へのちょっとしたお礼のようなものなので、気になった方はぜひ読んでください。

呪眼の死徒 メドゥサ

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが召喚に成功した時、「呪眼の死徒 メドゥサ」以外の自分の墓地の「呪眼」カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。②:このカードが「セレンの呪眼」を装備している場合、相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを除外する。この効果は相手ターンでも発動できる。③:このカードの②の効果を発動した場合、次のスタンバイフェイズに発動する。自分の墓地のカード1枚を選んで除外する。

死徒の名を冠するもう一人の「呪眼」モンスターです。①の墓地から「呪眼」カードを手札に加える効果で2ターン目以降のリソース回復を行う担当。また②のセレン装備中は相手の墓地のモンスターをフリーチェーンで除外する妨害効果を持ちます。デメリットは③の自分の墓地のカードを除外する効果です。サリエルより攻撃力は低いですし、効果もボードアドバンテージを取れるものではありませんが先攻でどうしてもサリエルを立てられそうにない場合に出番が回ってくることもあります。
一応設定上はバジリウスを従えているようですが、デッキ的にはサリエル君に相棒を取られてしまっている何とも不憫な子です。

呪眼の眷属 バジリウス

このカード名の、①の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドに「呪眼」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。②:自分メインフェイズに発動できる。デッキから「呪眼」魔法・罠カード1枚を墓地へ送る。

実はメドゥサの手下。呪眼モンスターの中でいちばん燃費がよく、そして単体性能が高いです。まず①の効果はチェーンブロックを作らない効果なので、単純にモンスター効果の発動無効に引っかからないのもそうですが特殊召喚されるモンスターでありながら召喚主体で闘うデッキの強みである「増殖するG」が効かないこととよくかみ合っています。もちろんリンク数を稼ぐにも好都合です。さらに②の起動効果でコスト無しにデッキから呪眼魔法・罠を墓地に送ることができます。セレン、ゴルゴネイオの2枚の呪眼カードは墓地で発動する効果を持つうえ、墓地の呪眼カードをコストとして要求するカードもあるので非常に使い勝手がいいです。上記の展開例ではゴルゴネイオにアクセスし、妨害をひとつ増やすのに一役買っています。また守備力が2000もあるので、生き残って効果の再発動も狙えます。
そして呪眼デッキにおける最後の手段である「バジリウスビート」ではその400ぽっちの攻撃力をセレンでムキムキに鍛え上げ勇猛果敢に殴りかかってくれます。ここでもデッキに残ってさえいれば他のカードやコスト無しに効果を発動できる点が活きることとなります。総じて呪眼の領主であるサリエル君の良き相棒といえるでしょう。まあ、サリエル君が従えているのは正確にはほかのモンスターですが……。

喚忌の呪眼

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:自分の手札・墓地から「呪眼」モンスター1体を選んで特殊召喚する。自分の魔法&罠ゾーンに「セレンの呪眼」が存在する場合、代わりにデッキから「呪眼」モンスター1体を特殊召喚する事もできる。

手札か墓地から呪眼モンスターを特殊召喚する通常魔法です。実は呪眼モンスターがいなくても発動できる貴重な呪眼魔法なのですがこの特殊召喚というのがネックで、サリエルのサーチ効果が召喚時効果のため出してアドになるモンスターは呪眼イチ燃費の良いバジリウスくんしかいません。しかしセレンの呪眼の存在下、つまりすでにセレンを装備した呪眼モンスターがいる状況であれば出す範囲が手札と墓地だけでなくデッキにまで拡大します。展開例でもやっていますが、デッキからバジリウスを呼び出すことでゴルゴネイオの呪眼へアクセスすることができます。これも後で解説しますがゴルゴネイオは自身を墓地から除外しサーチする効果を持つので、罠による妨害を用意しやすくなります。あとは召喚直後にサリエルくんが何らかの理由でいなくなっちゃった場合に、苦肉の策ですが手札か墓地から「呪眼」モンスターを用意することで魔法・罠の発動条件を満たすといったこともできます。

眷現の呪眼

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドに「呪眼の眷属トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守400)1体を特殊召喚する。自分の魔法&罠ゾーンに「セレンの呪眼」が存在する場合、この効果で特殊召喚する数を2体にできる。このカードの発動後、ターン終了時まで自分は悪魔族モンスターしか特殊召喚できない。②:墓地のこのカードを除外して発動できる。このターン、自分フィールドの「呪眼」魔法・罠カードは相手の効果の対象にならない。

本文中でも少し紹介しましたが、①で場に「呪眼」の名を冠するトークンを1体出します。セレンの呪眼があれば、これが2体になります。実はこのカードは【呪眼】がこの世に登場してから1年以上経ったパックにて登場したいわゆる新規カードなのですが、最初見たときは「えぇ……しょっぱ」みたいな印象がありました。というのも従来の【呪眼】ではザラキエルの召喚条件が厳しすぎてEXデッキはあってないものとして扱われていたからです。ゴルゴーネの登場でちょっとEXが使いやすくなったな……という程度。そしてそのゴルゴーネからすらそれなりの時間が経っていたので、ザラキエルの存在は完全にロマン砲として忘れられていました。ところがこのカードはザラキエルの召喚難度をグンと下げてくれました。極端な話、サリエル出してセレンを用意してコレ使えばもう出てきます。返しのターン以降であればなおさら容易です。そして、出せるのであればザラキエルは能力・火力共に優秀なカードです。一見地味なカードですが、【呪眼】の火力事情を劇的に変えてくれた良カードと言えるでしょう。あとまあ、せっかくのエースカードですから使いたかったのは本音です。
ちなみに②の効果ですがマジで使いません。ほんとに。これが破壊される場合にこのカードを墓地から除外できる、とかだったら最強でした。ハイ。

テラ・フォーミング

①:デッキからフィールド魔法カード1枚を手札に加える。

4枚目のパレイドリアです。サリエルにアクセスできないと話にならないこのデッキでは必須です。3枚入れたいです。

惨禍の呪眼

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:自分フィールドに「呪眼」モンスターが存在する場合、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。自分の魔法&罠ゾーンに「セレンの呪眼」が存在する場合、この効果で破壊したカードは墓地へは行かず除外される。

「呪眼」サイクロンです。というか「呪眼」モンスターがいなくても打てて自分のカードを対象に取れるぶん本家サイクロン』の方が強いです。しかしながら、このカードは「呪眼」の名前を持っているので、イヤーな感じの永続罠を貼られたりしてもゴルゴネイオからアクセスする等してテーマ内で解決できるのが強いところ。また本文でも言った通り【呪眼】はテーマカード比率を高めにする必要があり、手札も回復しづらい、ライフも大事なので今回は『ハーピィの羽根帚』や『ツインツイスター』、『コズミック・サイクロン』に優先しての採用となりました。

静冠の呪眼

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:このカードは自分の墓地から「呪眼」カード1枚を除外して発動する事もできる。その場合、自分はデッキから1枚ドローする。②:1ターンに1度、「セレンの呪眼」を装備した自分の「呪眼」モンスターが相手モンスターを攻撃したダメージ計算後に発動できる。その相手モンスターを除外する。③:魔法&罠ゾーンのこのカードが効果で破壊された場合、除外されている自分の「呪眼」カードを3枚まで対象として発動できる。そのカードを墓地に戻す。

【呪眼】のリソース管理を支えてくれるカードです。発動時に①の効果で墓地から「呪眼」カードを除外すれば1ドローをさせてくれます。使い終わった『喚忌の呪眼』などをコストに手札交換をしましょう。また②の効果によって、戦闘破壊できないモンスターを除外ゾーンへ飛ばすことができます。【呪眼】はビートダウンデッキなのでこの効果は結構役に立ちます。とりあえず攻撃した相手モンスターを飛ばしておけばリソース勝負においても差をつけられます。またサリエルのデメリット効果によってこのカードを破壊することで③の効果を発動し、セレンの③の効果のコストとしたカードやサーチ効果を使用したゴルゴネイオを墓地に戻すことでリソース回復ができます。総じて地道に活躍してくれる縁の下の力持ち的カードです。
ちなみにイラストで奥に写っている牛みたいなのが本デッキ唯一の不採用「呪眼」カードのカトブレパスくんです。よろしくね!

呪眼領閾-パレイドリア-

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:このカードの発動時の効果処理として、デッキから「呪眼」モンスター1体を手札に加える事ができる。②:1ターンに1度、自分の魔法&罠ゾーンに「セレンの呪眼」が存在し、自分の「呪眼」モンスターが攻撃されたダメージ計算時に発動できる。その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは相手も受ける。③:フィールドゾーンのこのカードが効果で破壊された場合、自分の墓地の「呪眼」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。

発動時の効果処理として「呪眼」モンスターをサーチする効果を持ったフィールド魔法です。最近規制された暴走魔法陣や、いつまでも帰ってこないトリックスター・ライトステージのようなテーマカードへのアクセスを良くするありがちで、だけど強いカードですね。基本的にコレかサリエルを引いていると呪眼デッキは始まります。逆に言えばないと少し厳しい……さておきサーチ以外にも効果があり、攻撃された場合に戦闘ダメージを相手にも共有する効果と効果破壊された場合に墓地から呪眼モンスターを回収する効果を持ちます。ダメージ共有の効果はぶっちゃけあまり使う機会はないです。セレンの呪眼を装備したモンスターは攻撃力も高くなるし戦闘破壊耐性もありますからね。ただ③の回収効果はよく使います。静冠と一緒で、サリエルの③の効果でこの城を割ることで墓地からリソース回復をすることができます。罠による妨害を多く行い、手札コストを切る機会も多いため手札を消耗しやすい呪眼にとってはかなり貴重なリソース回復手段となるので覚えておきましょう。

強欲で金満な壺

①:自分メインフェイズ1開始時に、自分のEXデッキの裏側表示のカード3枚または6枚をランダムに裏側表示で除外して発動できる。除外したカード3枚につき1枚、自分はデッキからドローする。このカードの発動後、ターン終了時まで自分はカードの効果でドローできない。

EXデッキに頼って展開するデッキではないうえに罠を多用するためもちろん採用。万が一ザラキエルやゴルゴーネが全飛びしても全然戦えるのでガンガン使います。『金満で謙虚な壺』とは選択ですが、特定のカードだけでなく手札コストとしての「呪眼」カードも引き込みたいのでこちらを採用しています。

死配の呪眼

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:相手がモンスターを攻撃表示で特殊召喚した時、そのモンスターより高い攻撃力を持つ「呪眼」モンスターが自分フィールドに存在する場合にその相手モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターのコントロールを得る。そのモンスターは自分の魔法&罠ゾーンに「セレンの呪眼」が存在する限り、「呪眼」モンスターとしても扱う。そのモンスターがフィールドから離れた時にこのカードは破壊される。

簡単に言うと「呪眼」ネームを持った劣化版『大捕り物』です。自分の場の「呪眼」よりも低い攻撃力の、攻撃表示で特殊召喚されたモンスターをその瞬間に対象に取ってコントロール奪取します(弱い!!!)。『大捕り物』よりも制約がもうハチャメチャに厳しくなった分、奪ったモンスターには何の制約もかからないのでその点は強いと言えます。しかしこのカードで真に重要なのは、セレンがある場合には奪ったモンスターが「呪眼」扱いになるという点。つまり奪ったモンスターは「呪眼」リンクモンスターの素材にすることができます。狙いどころはリンク2のモンスター。サリエルの素の攻撃力は1600なのでそれよりも低い攻撃力を持つ、たとえばハリファイバーなんかが狙い目です。サリエルが十分に高火力になっている場合は、攻撃力2600以上のモンスターを奪えば自身のリソースをほぼ使わずに2回攻撃可能なザラキエルを出せます。
とはいえ『妬絶の呪眼』より優先する場面は本当に少ないので、基本的には素引きしたときにそっと伏せておく役割になります。マイナーな「呪眼」の中でもさらにマイナーなカード(スーパーレアなのに!)なので読まれにくいところも一応評価ポイント。

断罪の呪眼

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①:自分フィールドに「呪眼」モンスターが存在し、魔法・罠カードが発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。自分の魔法&罠ゾーンに「セレンの呪眼」が存在する場合、このカードの発動と効果は無効化されない。

妬絶は本文で言った以上にいうことは無いのですが、こちらは少しあるので改めて解説します。効果は単純で、呪眼モンスターが場にいる時に魔法・罠カードの発動を無効にするという単純というか少し物足りなさすらも感じるものですが、【呪眼】においてはこのシンプルさが非常に重要です。まず前提として、【呪眼】は基本的に場に立てたセレン装備のサリエルと伏せた罠、その他永続・フィールド魔法によるリソース回復を行いながら戦います。そうなると当然の弱点として魔法・罠の除去が非常にキッツイものとして現れてきます。特に『ハーピィの羽根帚』が直撃した日には目にも当てられない状況になります。また『神の宣告』と違って、対応範囲は狭いもののライフコストが存在しないので、脅威から身を守る手段として呪眼ネームによるサーチが効く『断罪の呪眼』は十分な働きをします。モンスター効果に対してはサリエルの効果や他の罠で擬似的に対応できるので、必要な分だけの性能になるように絶妙に調整されたカードであると言えるでしょう。

呪眼の女王 ゴルゴーネ

「呪眼」モンスターを含むモンスター2体
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードの攻撃力は、自分の墓地の「呪眼」カードの種類×100アップする。②:このカードが「セレンの呪眼」を装備している場合、相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。この効果は相手ターンでも発動できる。③:このカードの②の効果を発動した場合、次のスタンバイフェイズに発動する。このカードのリンク先のモンスター1体を選んで破壊する。

2体目の「呪眼」リンクモンスターです。召喚条件が「呪眼」含むモンスター2体とザラキエルより若干緩いのがポイント。①のパンプアップ効果は墓地の「呪眼」の種類だけ100ポイントと伸び幅は小さいですが、セレン装備状態だと1回攻撃力アップしておけば墓地に2種類あるだけでザラキエルの2回攻撃の条件を満たします。またセレン装備で使える②の効果は呪眼で(ほぼ)唯一のモンスター効果の無効効果です。簡単に言えばいつでも使えるようになった『エフェクト・ヴェーラー』ですが、最近は手札・墓地発動の効果や罠カードも多いので過信は禁物です。③の効果は②のデメリットとして発動する強制効果ですが、壊獣をこのカードのリンク先に出すことで相手に再利用させないというオシャレプレイができるため覚えておくといいでしょう。

その他EXデッキのカード

あとは自由枠です。このデッキリストを作成した時は【召喚ドラグマ】が流行っていたためヌトスやスカルナイト、ウィンペガを入れました。基本的に好みで入れるとよいと思いますが、トロイメアなんかは悪魔族で縛りにも引っかからないのでおススメです。

とりあえず採用カードの解説はここまでとなります。
改めて、ここまで読んでくださりありがとうございました。
記事のRTといいねをよろしくお願いします!

あとできれば応援してくれるとうれしいです!

では、この後は不採用カードの解説に移ります。
応援してもいいよという方、どうかよろしくお願いします!

不採用カードの紹介

ここからは不採用カードの解説です。
「呪眼」唯一の不採用カードや、相性の良さそうな悪魔族テーマの「破戒」をなぜ採用しないかを紹介していきたいと思います。
よければ僕の『灰流うらら』購入を応援してくださるとうれしいです。
ではどうぞ!

呪眼の眷属 カトブレパス

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドの「呪眼」魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。次のターンの終了時まで、そのカードは1度だけ相手の効果では破壊されない。②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「呪眼の眷属 カトブレパス」以外の「呪眼」モンスターが存在する場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。

サリエル君の本当の手下です。①の効果で「呪眼」魔法・罠に1度だけですが耐性を与えることができます。また②の効果によって、墓地に存在する場合に自己蘇生することができます。このカードの不採用理由は極めて単純で、

コイツを出している余裕が全くないからです。

まず「呪眼」魔法・罠への耐性ですが、基本的には『断罪の呪眼』で羽根帚などは対応しますし『トロイメア・フェニックス』は出させないようにプレイします。また召喚権はサリエルに使ってしまう以上、直接アドバンテージを得られないコイツの優先度はバジリウスに比べてどうしても低くなってしまいます。②の効果もバジリウスの墓地肥やし能力が魔法・罠にのみ対応している以上、手札コストとして捨てるしか墓地に送る選択肢がありません。しかし前述の理由でコイツが手札にあっても基本的にどうしようもなく「呪眼」ネームでのコストとして扱うにはセレンの③の効果のコストになれる魔法・罠の方が他の場面でも使える分適しています。蘇生後は除外されちゃいますしね、コイツ。総じて、いまの呪眼では申し訳ないが採用する余裕がありません。せめて自分から墓地に行く効果があればな……。

「破戒」カードの皆さん

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊し、このカードを手札から特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は悪魔族モンスターしか特殊召喚できない。②:フィールドのこのカードが戦闘または「破械童子アルハ」以外のカードの効果で破壊された場合に発動できる。手札・デッキから「破械童子アルハ」以外の「破械」モンスター1体を特殊召喚する。

自分のカードを破壊することでアドバンテージを稼ぐ悪魔族テーマ「破戒」の皆さんは、確かに相性がいいのですが今回は不採用となっています。

例えば上記のアルハ君は場のカードを破壊することで場に出てくることができるうえ、自身が破壊されるとアルハ以外の「破戒」を後続として連れてくることができます。これで、破壊することでアドバンテージを取れるパレイドリアや静観を破壊したり、破戒の他の同僚を破壊することで一気にリンク2までつなげるなどの動きができます。

また『破戒神の禍霊』は相手を巻き込んでリンク召喚することができ、間接的な除去として利用できます。

このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードの攻撃力は、自分の墓地の「破械」カードの数×300アップする。②:相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。その相手モンスターと自分フィールドのこのカードのみを素材として闇属性リンクモンスター1体をリンク召喚する。③:フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合、「破械神の禍霊」以外の自分の墓地の「破械」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。

そのほか「破戒」リンクモンスターも相手を巻き込むリンク召喚を得意とするほか「破戒」魔法・罠は共通でセット時に破壊されるとアルハやラキアと同じく後続を呼び出す効果があり、これらをサリエルの③のデメリット効果によって破壊することで誘発するといった動きができます。これに着目したデッキタイプとして【破戒呪眼】が存在し、安定性に乏しかった両テーマはそれぞれの足りない部分を補い合っていました。最初のころは筆者もこのタイプにしていました。

しかしながら【呪眼】は後に『ゴルゴネイオの呪眼』を獲得しました。手札コストとして「呪眼」カードを要求する強力なカードが出たことで、デッキ内の「呪眼」比率を高めることで安定性を獲得するという道が開けました。

さらに【破戒】側にも優秀な新規カードが登場しました。

これらのカードも【破戒】内では強力な効果ですが、手札コストが要るものであったり「破戒」ネームを要求しているなど【呪眼】とはイマイチかみ合わせがよくないものでした。

つまるところ何もかもが足りなかった初期の頃ならともかく、テーマ内に十分な強化を貰った【呪眼】にはもはや【破戒】の要素は不要になったのです。方向性の違いで解散というよりは、お互いに助け合いながら市立カードが足りない高校を卒業して別々の道を歩み始めたといったところでしょうか(意味不明)。

このような理由から今回の【呪眼】は純【呪眼】として紹介させていただきました。また状況が変われば「破戒」とタッグを組むこともあるかもしれませんが、とりあえず今はそれぞれの方向性を模索した方が強いと思います。

というわけで不採用カードの解説でした。【呪眼】は最初からだいぶテーマの色が強く、混ぜ物があまり考えられない(それこそ「破戒」は珍しい例外)デッキであったため他に採用を検討したカードはありません。
もしこれを読んでいる方の中で「こんなカードの採用を聞いたことがあるよ!」という方がいらっしゃいましたら是非教えてください。

では、わざわざここまで読んでくださりありがとうございました!
あなたの応援が僕の力となっています。
それではまた次回も読んでいただければ幸いです!

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