Deadlock 『Wolves』(2007)
ドイツの6人組のエクストリームメロディックSabineカワイイデスメタルバンドDeadlockの『Wolves』を紹介。
1997年にTobias Graf(Ds)、Sebastian Reichl(G)、Johannes Prem(Vo)を中心にドイツはSchwarzenfeld市でハードコアバンドとして結成。
大胆なオーケストレーションやクワイヤをハードコアサウンドにミックスさせたデビューアルバム『The Arrival』を2002年にリリースし、一定の評価を得ると、続く2005年に発表した『Earth. Revolt』は1stアルバムでゲストVoとして参加していたSabine Schererを正式メンバーとして加え、若々しいクリーン女性Voを全面に出すことで、サウンド的に圧倒的に豊かになった。
本作はそれに続く3rdアルバムで『Wolves』という名前の通り?狼のように野心的に色々と取り組んだある意味実験的なアルバム。
電子音•トランスミュージックサウンドを取り入れ、大仰なギターソロをふんだんに盛り込む等、進化した姿を見ることが出来る。
Sabine時代の彼女の全盛期ロリボイスも十分に堪能できる初期Deadlockを代表する一枚。
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Sabine Scherer-Vo
Johannes Prem-Vo
Tobias Graf -Dr
Thomas Huschka-B
Sebastian Reichl -G
Gert Rymen-G
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■World Domination
荘厳に始まるインストナンバー
■We Shall All Bleed
アガるメロデスで開幕。
ツーバスドコドコ、ブラストビート大爆発、ギターソロは弦をアタックする音まで聞こえて来そうな粒立った生々しいサウンドがとても快適。
ザビーネ嬢の歌声が若々しくて艶やかで、重激烈サウンドの中の一粒の爽やかなスパイスになっている。
最後はクリーンギターによるしっとりとした締めで終わる。
■Code Of Honor
叙情感撒き散らし系ギターリフと近未来シンセ音が絡み合うイントロからザビーネの突き抜けるようなクリーンヴォイスとJohannesの煽りに煽るグロウルがスリリングな共演。
ギターワークは王道メロデスのザクザクサウンドでいかつくて大好き。
■Losers' Ballet
ピアノとオーケストレーションサウンドで奏でるドゥーム系の不穏なメロディから、小気味良くザクザク疾走するチューン。
間奏部の大仰なクワイヤも曲全体の構成上必要不可欠なパート…かは諸説ありだが、荘厳な雰囲気を醸し出すのに一役買っている。 全面グロウル。
■Dark Cell
勇壮なギターリフと硬くて切れ味鋭いサウンドでまずはメタラーの皆さんの拳を拝借。
ザビーネ嬢の流麗な歌声はEvanescence より瑞々しく、数多あるガールズバンドより強靭なサウンドを帯びており、現代における爽やかモダンサウンドの最適解なのでは?と思う。
15年前に出たアルバムなので厳密に現代と言えるかは分からんが。
■Crown Of Creation
ダウンチューニングされたメロコアっぽい単音リフとDjent風のギターワークに突然ポップなロリ声が被さり、中々エモみが強い曲。
最後の方に思い出したように出てくる煌びやかなシンセも意味不明でいい感じ(笑)
Periphery meets Britoney Spears
もしくは
Meshggah meets Avril Lavigne みたいなサウンド。
■End Begins
地を這うような重々しい轟音に野太い濁音を孕んだJohannesのグロウルで始まったかと思いきや、透き通るような透明感溢れるクリーンギターとザビーネの美声が空間に染み渡る。
2:40あたりからの謎のEDMサウンドと打ち込み音を経て弾きまくり大会に雪崩れこむ。
そしてまたもやPOPなザビーネボイス。
次の展開が全く読めないプログレチックなデスメタルチューン。
■As Words To Bullets
甘美な端麗Voが極上の爽やかさを振り撒いたと思いきや、下水道でレコーディングしたかのようなひしゃげたグロウルがそれを蹂躙するようで、もはや官能的ですらある。
終わりのピアノが切なさのスパイスをひとつまみ。
■Praeludium II
ピアノと美しいバイオリンの調べ、荘厳なクワイヤが明日への希望を駆り立てるインストナンバー。
■Bloodpact
Arch enemyばりの煽情的、勇壮なツインギターハーモニーが耳をいきなりつんざく。
これは否が応でも拳を振り上げて仕舞うではないか!
ギターソロは長くてメロディアスなフレーズのオンパレードなので、ギターキッズには朗報。一方で他の曲に比べゴシック要素は控えめ。
■To Where The Skies Are Blue
ピアノをバックにザビーネの美声が緩やかに響き渡る癒しの曲。
ドイツ人なのにとてもアメリカ発音の英語が心地よい。
総合満足度 81点(ザビーネの声がひたすら可愛いレベル)
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