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ただ「指を絡ませたい」だけで西明日香を10年推している男

2024年2月24日。
なんだか数字の並びが綺麗な日ですが、いかがお過ごしでしょうか。
その年月日の語呂合わせをすると「に、にし、に、にし」となりますね。

というわけで今回は、長らく僕が推している「西明日香」さんについて書いてみようと思います。

ツイッターだと纏まって書けなかったり書くきっかけがなかったりと、自分が前のめりで書きたいと思う動機が無かったのですが、今年でもう10年推してるし、日付が良いし、そろそろこのきっかけとなった気持ち悪い想いを供養するためにも書いてみることにしました。

要約

・西明日香さんはえびてんで知り、洲崎西とてさぐれで興味を持った
・2014年の夏コミでお渡し会があり、それが初めての西明日香イベ参加
・そのイベントで並んでるときに、参加者が西さんと指を絡ませているところを見てしまい、「俺も指を絡ませたい」と思ってから推し活が始まった

あとはひたすら自分の頭の中を整理した、備忘録的な内容です。興味ある方は、以降の本編を見ていただければ〜。
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第一部:そこに至るまで

声優

 オタクとしての始まりは2010年まで遡る。ニコニコでアニメが最新1週間無料という取り組みがあり、俺妹やまどマギ、シュタゲなどの盛り上がっている作品に魅了され、いつしか深夜アニメをテレビでチェックするような一般的なアニオタが形成されていった。

 1つキーポイントとなったのは2011年に放送された「gdgd妖精s」である。MikuMikuDance(MMD)を取り入れた3DCGアニメ、前半台本後半大喜利と、アニメながら一風変わった要素は、テレビ放送される公式アニメでありながらニコニコらしく、自分もハマった。

 同じ時期にニコニコでは「声優面白場面集」なる動画が再生数を稼いでいた(言わずもがな違法動画です)。声で演じてる時以外の声優さんってこんなにもはっちゃけてて面白いんだ!と、それでまでの声優に対するイメージ像はここから覆され、特に面白いなと思って見ていたのは「いぐちともこたん(井口裕香・阿澄佳奈のコンビ)」で、そこからまず阿澄佳奈さん推しになり、出演アニメ、ニコ生、ラジオをチェックするようになった。ちなみに初めての声優イベントは、ひだまりスケッチの「超ひだまつり in 武道館」(2013年3月)だった。

はじまり

 なので僕が「西明日香」という名前を知るきっかけになったのは、阿澄佳奈さん目的で視聴した「えびてん 公立海老栖川高校天悶部(2012年秋放送)」だった。
 ただ、その時の西さんの印象はあんまり覚えておらず、演じていた役がお色気担当で、やたら脱がされてアンアン言うとるやつくらいの感想だった。

 アニメ視聴時の記憶はこれくらいだが、その後に放送された阿澄さんのラジオ「星空ひなたぼっこ」では、「西ちゃんは面白い子」という情報も得ていた。ただ、推し変するには弱い情報だった。

2013年

 2013年2月、先ほど紹介した「gdgd妖精s」の脚本であった石舘光太郎氏が監督を務めた「直球表題ロボットアニメ」が放送された。こちらもMMDと前半台本後半大喜利と「gdgd」の魂を継承した作りとなっており、同じくハマった。主役を担当されていたのは西明日香さんである。今でこそ担当されたフジイの「のどかのどかー」「うけとめわんちゅー」などのセリフがクセになるが、ここでは「えびてんに出ていた人」という印象止まりだった。

ただ、2013年は西さんにとって飛躍の年となる。

 2013年7月 TVアニメ「きんいろモザイク」開始
 2013年7月 冠ラジオ「洲崎西」開始
 2013年10月 TVアニメ「てさぐれ!部活もの」開始

 特にこの3つは知名度を一気に上げた作品群だったんじゃないかと記憶している。自分こそえびてんで名は知ったものの、興味を持つようになったのはこの頃だった。きんモザでは正統派(?)な日常系アニメの主人公を演じ、てさ部は直球表題と同じく後半大喜利のCGアニメで、前の作品よりも化けの皮が剝がれていた。特筆すべきは洲崎西で、元々ラジオ好きで地上波の深夜ラジオもちょくちょく聴き、声優ラジオも満遍なく聞いていたが、女性声優ラジオの中では頭一つ抜けている面白さだった。
 今回の話とは逸れるが、放送開始してから2~3年ほどは、放送されている火曜25時からの30分は洲崎綾さん西さんから出たパワーワードがことごとくTwitterのトレンドに出るフィーバー状態だった。のちにラジオ内でのトークを原作に毎話5分の地上波アニメが作られ、イベントでは中野サンプラザを満席にしたり、大宮ソニックシティでライブを行うなど、声優ラジオ発端ではなかなか見られない貴重な現象をリアルタイムで観測できたのはいい体験だった。

悔しさ

 そんな、てさぐれ!部活ものは2014年1月に2期が放送され、4月に1期のイベントが開催されることになった。だが正直自分はそこまで興味がなく、チケットの抽選応募もしなかった(お金も無かったし)。ただ、なんとなくイベントの日がこの日であるということは覚えていた。

 イベント当日、自宅からTwitterのタイムラインでイベントをレポートしているてさ部公式アカウントと、参加者の「#tesabu」をつけたツイートをひたすら追っかけていた。流れてくる楽しそうな様子を見れば見るほど、なんだか悔しいと思うようになった。羨ましいを通り越して悔しいだった。行けなくて羨ましいと思ったイベントはごまんとあるが、「自分はそこにいるべきだったのになぜ行かなかったのか」と、自らチケット未応募という形でこのビッグウェーブに乗らなかった決断は、「どうしても行きたいイベントは必ず行く」という哲学を植え付けられ、後に人生を大きく変えてしまう出来事となった。(この話は今後書く予定)
 これが推し始めのきっかけである。

第二部:30秒前の衝撃

共通点

 時系列が前後してしまうのだが、洲崎西は開始当初から毎週必ずリアルタイムで聞くリスナーとなり、てさ部のこともあって少しずつ西さんのことが気になってきた。アメブロや連載ブロマガの過去のログも少しずつ見ていた。その中でアメブロのプロフィールを見ていたら、好きなアーティストの欄に「Mr.Children、Superfly、YUKI」と書いてあった。

ミ、ミ、ミスチルが好きなのかい!?

 自分にはこれが大きい共通点だった。2004年のアルバム「シフクノオト」が出たころからミスチルを聴き始め全アルバムをTSUTAYAで借り、自分の音楽好きの始まりと言えるほど大ファンになったアーティストを、自分が気になっている声優さんが好きであることは、興味が沸くに沸いた。言葉強く言えば、この共通点が無ければ、この先ずっと強めに推すことは無かったんじゃないかと思っている。割とマジで。

 この時点ではお渡し会などの予定は決まっていなかったが、いつか直接会ってミスチル話がしたい・・・!と、一つの欲が生まれた。

オタクとの交流

 てさぐれは後に「てさぐり部部会」という、出演者1,2名を交えたスタッフトークショー的なイベントが5月から3ヶ月連続で行われた。5月vol.1はロフトプラスワン(ここに上田麗奈さん出てたのすごない?)、6月vol.2はTV放送していた日テレ関連のホールにて開催し、どちらも参加(vol.3は不参加)。
 vol.2に関しては終了後にオタク主催の打ち上げがあり、興味があったので参加した。約30名ぐらいの参加者だったろうか、今もてさぐれや洲崎西のイベントで会う人はだいたいここで知り合った人が多い。その中には、今でこそイベンターノートの西明日香出演イベントランキングで上位を連ねる者たちが勢揃いで、TOもそこにいた。ただ、TOとの最初は2次会を途中で抜け出すときに軽く会話したくらいだ。
 この後、偶然その席にいた人たちで「洲崎西のファンイベントをやる」という話になり、自分が主催側として携わってから界隈で色々やることになる…という話は別軸なので今回は割愛する。

その日はやってきた

 オタクとの交流もTwitter上で徐々に活発になり、洲崎西も聞き始めて1年というタイミングで、お知らせは突然にやってきた。

夏コミで、西明日香ハイタッチ会を開催します!

 早くも「西さんとミスチルトーク」の夢が叶う!!願っても無い機会が訪れた。
 システム的にはグッズ1セットを10,000円で30秒ほどハイタッチとお話ができるシステムだった。今でこそこの10,000円はポンと出せる金額なのだが、そうは言われても大学生の自分、訳ありで長期バイトが出来ず親の仕送りで何とかするしかなかった僕にとって10,000円は大きかったので、すぐさまに短期バイトを探した。その結果、3日間のコミケ内コンビニの仕入れバイトをすることになった。つまり、ハイタッチ会の日はビッグサイト内のコンビニで深夜からバイトをしていたのだ。
 コミケ前日から深夜にパンやペットボトル飲料を並べ、何も食わずに10時間ぶっ通しで働いたら、業務終了15分前に目まいで倒れるといった緊急事態もあったが、あくせく働いて手に入れた日給1万円を握りしめ、休憩も踏まえて直行でハイタッチ会のあるブースまで向かった。ちなみにこれが西さん出演イベント初参加であった。

ハイタッチ、じゃない・・・?

 ハイタッチ会参加券が購入できるブースに到着したのはコミケ始まってから少し時間が経ったときのことで、自分が貰ったのは整理番号が13番だった。 
 集合時間になるまでは、どんな流れでどんなことを聞こうかひたすら考えていた。「ミスチル好きのきっかけは?」「ミスチルで一番好きな曲は?」「一番好きなアルバムは?」「ライブ行ったことある?」「彼氏は?」考えりゃ考える程膨らんでしまう。まず30秒って人とどれくらい話せるのかも試したことが無いから分からない。あーだこーだ考えてたら集合時間になってしまった。
 ハイタッチ会の順番は先ほど配られた整理番号順であり、整列したらこないだの打ち上げにいたオタクが割と早めの番号に並んでいた。何ならTOは一番だった。さすがだった。

 いざ開始時刻になり、西明日香さんご登場。キャーカワイイー
 並んでいる途中は先にハイタッチする参加者の様子もじっくり見ることが出来たので、どんな様子なのかと参考がてら見ていたところ、最初のTOとのやり取りがいきなり

西「あー○○さんー!」と、
最初1秒は手と手の面を合わせてハイタッチしていたところが突然、西さんの方から指を絡ませに来ていたのだ。

えぇぇぇ!?ハイタッチどころか、指を・・・!?

 向かい合って手を組んでいるので、見た目的にはプロレスラーの手を組む瞬間と一緒ではあるが、解釈を変えると恋人繋ぎだった。ハイタッチならまあソフトタッチでも成り立つわけだが、指でがっつり握ってくるのは信頼の証とも言えるので、古くから推してきた人だからこその褒美じゃないかと見ていた。
 そんな衝撃を喰らっていたら、あっという間に自分の番がやってきた。ちゃんと話すぞー、ちゃんと話すぞー、ちゃんと話すぞー・・・ドキドキドキドキ・・・・

では次の方どうぞ!

「こんにちはあばおーっていいますすざきにしにもメールをおくってますミスチルが好きときいたんですがいちばんすきな曲はなんですか!!!!」

ハイタッチしながら呪文を唱えてしまった。

西「私はエソラが好きでよく聴いてます♪」

ア「ありがとうございますではまた!!!!」

思ったような会話は出来なかった、というかほぼ会話じゃなかったし、30秒は一瞬だった。だが強烈だった。そして可愛かった。

俺もなりたい

ハイタッチ会終了後にTOと話す機会があったので先ほどのことを聞いてみた。

ア「なんか指絡めてましたけど、一体何が・・・?」
TO「にしつづり(連載ブロマガ)にコメント書いてるって伝えたらやってくれた」
ア「なるほど・・・!」

それ以降、僕は週1で更新されるブロマガに毎回コメントを書くようになった。
とにかく覚えてもらおう、印象を残そう、次会った時には「アバオーさんだー!」と再開の喜びと共に手をギュッギュして貰おう。

俺も指を絡ませてくれるようなオタクになりたいんだ!!と、ちょっとした下心を抱えながら様々な形で推し活をしていたら、気付けば2024年になっていた。

エピローグ:推し活は続く、だって

 自分は今のオタク活動を「余生」と呼んでいる。若手声優のイケイケな時代をメインの生命活動期としたとき、いずれやってくる推しの結婚は本人にとってもターニングポイントで、推し活をしている人も他界するきっかけとなる。自分もかつて結婚報告でショックになる瞬間があり、ゆっくりとフェードアウトとしていた。その結婚報告からフェードアウトまでの時間が余生だ。
 アイドル声優が結婚後に落ち着いていく前例を見れば、ここで他界してもよかった。ただ、自分は他に行くところなんて無いし、西明日香という異性ではなく(多少のガチ恋はあったかもしれんけど)、西明日香という人間が好きだったので、結婚出産後も引き続きフェードアウトの先も生きながらえるゾンビとして居座っている。そしてこの余生は非常に長い気がしている。
 推し活のきっかけはアイドルにありがちなガチ恋製造機みたいな仕草を見てからだったが、いま推している理由は長年、西明日香という人物に触れ続けたおかげで分かった、面白さ、人の良さをラジオやイベントを通してファンにも提供してくれるところに胸を打たれているからだ。「良い人の周りには良い人が集まる」を体現しているからこそ、その様子をずっと見続けたいと思って今もここにいる。

 あと、もう一つ。まだ指を絡ませてもらってないんだ

 この10年間はお渡し会も結構あったけど、DVDや本を直接渡されることはあっても物理的に触れ合うイベントが無かった。コロナ以降はZOOMお話会という形で、そもそも本人を物理的に目の前にすることができないイベントも増え、やむを得ない理由なのだが、自分はあの時から抱いている指絡みを達成できないまま去ることは出来ない。別に絡めたら去るというわけではないが、積年の思いが功を奏せず、そのまま叶わないままとなってしまったらやり切れない。なので僕はまたいつかそういう機会があることを願っている。
 例えば真実の口みたいなセットを用意して、口に手を突っ込んだら西明日香が手を握ってくれるか、おもちゃのワニに手を挟まれるかのチャレンジを参加者にしてもらうイベントとか、「箱の中身は何でしょうクイズ」コーナーで参加者が手を突っ込み、正解は箱の下から手を出している西明日香さんの手で、あわわー!!みたいな・・・

無いか~~!でもいつかは。

終わり

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 最後の方は上手く纏められていない気がしますが、これが推し始めの話でした。
 「嫉妬心」「承認欲求」みたいなところが本筋かと思いますが、この時期の出来事は濃厚だったので、こうして整理し文字に起こしてみることで少しスッキリしました。

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