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はじめてのアーマード・コア - AC6感想

アーマード・コア6を3周クリアしたので感想を書かせて頂きます。
ネタバレは最低限に留めておくつもりですが、ちょっとだけあります。ごめんなさい。


まえがき

恥ずかしながら人生で初めてアーマードコアシリーズをプレイしました。めちゃくちゃ面白かったです
僕はそんなにゲームが上手くない方ですし、フロムゲーのヘビーファンという訳でもなく、何なら隻狼から死にゲー系ジャンルに入った新参者です。隻狼には大変ハマり、御守を返してみたり鐘を鳴らしてみたり、最終的に5~6周くらいした覚えがあります。その後に発売されたエルデンリングもかなり楽しんでプレイしました。
話が逸れました。そんな中、僕は「アーマード・コア」の新作が出るというニュースを目にすることになります。タイトルは知っていたけれど、勿論やったことはないし、所謂「ロボットモノ」に熱中した過去がない僕にとっては縁遠いゲームだった…のですが、どうやら10年ぶりの新作らしく、コミュニティの盛り上がりを見ているとどうにも気になってしまう。いや、どう考えても盛り上がりすぎている。
結局、発売日に購入してプレイしてしまい、その週末の殆どをルビコン3で過ごすことになりました。

戦闘について

自機の挙動が機敏かつ直感的なので、かなり爽快感に振ったゲームデザインだと感じました。ボス戦だけが死にゲー寄りになっているかな?という印象で、少なくとも隻狼やエルデンリングよりはゴリ押しで何とかなる場面が多いです。
雑魚は1発ないしせいぜい2〜3発で爆散してくれるし、道中でありがちな「雑魚に囲まれてとんでもないことになる」みたいなシチュエーションもほとんどないです。橋下のデカ車輪軍団の話はやめておきます。これがとても良い。大変気持ち良く戦場を駆け巡ることができます。盗んだ名義で走り出す。気分はエースパイロットです。
しかしボスが出てくると一転、割と死闘になりますね。ここがかなりソウル系というか、そっちに寄った作りになっていて、雑魚戦では意識しなくても問題なかったスタッガーがかなり重要なポイントになる…というよりスタッガー状態にしてバースト火力をぶち込むゲームになります。キックの重要性に気付けるとバーストダメージは更に加速します。ここは多分かなり賛否が分かれる部分で、良くも悪くもスタッガーゲーになっていると思います。個人的にはメリハリがあって割と好きですが、否定的な意見も分かるところ。

悪名高きヘリですが、近接武器(パルスブレード)の強さにかなり早い段階で気付けたので割と早めに突破できました。バルテウスもパルスブレードゴリ押しでなんとかした思い出。
全体を通して一番キツかった戦闘は1周目のシースパイダー。8/26の午前3時から午前5時までずっと戦っていました。こいつに勝った時、誇り高き形をしていたはずの僕のACは全身グレネードランチャーロボと化していました。なんという尊厳破壊でしょうか。シースパイダー以降はそこまで沼ったボスはいませんでしたが、それぞれ歯応えのある強さで面白かったです。ただ、1v1は雑でもなんとかなったりするんですが、1v多は丁寧にやらないとすぐお釈迦になります。物量は正義です。ミシガン曹長手加減してください

後述しますがボス戦の難易度はアセンブル(機体カスタマイズ)の相性がかなり影響するという感じで、そこは賛否を呼ぶ点かと思いました。多分、「ぼくのかんがえた最強のアーマードコア」で戦い抜くのはかなり高いプレイヤースキルがないと厳しい

アセンブル

機体カスタマイズですね。これ、めちゃくちゃ楽しいです。なんか違う…あーでもないこーでもない…と試行錯誤して作り出した自分の機体が動かせる喜びはここにしかない。ペイントまで凝ってたら普通に1時間とか過ぎてました。ロボットモノに熱中してこなかったと言ったのも束の間、僕にも男の子の血が流れていることを実感。2022年、友人とガンダムシリーズをいくつか履修した甲斐もあったというものでしょう。好きなMSはサザビーです。

Twitter(現X)をはじめとするネット上で、ネタ機体からガチ機体まで幅広く見られるのも楽しい。弾痕や傷跡など、デカールまで凝っている機体の情報量は流石です。僕の友人はクリスマスプレゼントのラッピングみてえな柄のACでバルテウスと戦ってて笑いました。顔にデカールを貼ってガンダムを作っていた方のアレとかも定期的に見て笑っています。発想の勝利ですね。

僕の組んだお気に入り機体を紹介します。とにかくデカくして、EN武器を強く使用することをコンセプトとした「ヘラクレス」です。チャームポイントは重厚感のある脚パーツ。

my favorite AC.

最終的に動きが重すぎて二脚である意味がよく分からないし、EN武器を撃つよりもキックしてた方が強いという訳のわからない状態になりコンセプトが崩壊しました。が、これが3周目のラスボスを撃破した機体です。気に入っていることもあり、これがめちゃくちゃ嬉しかった。機体がデカいおかげでムービーシーンの映えがすごいです。

最高の瞬間

ちょっとフェチなところを言うと、この胴パーツのギミックがとても好き。胴パーツにはコア拡張機能の使用後に冷却されるギミックが付いているようなんですが、このパーツの冷却モードが凄くかっこいいんです。こういう細かいギミック、こだわりを感じますよね。

光背のようにも見えてカッコイイ

ボス戦とアセンブル、武器選択

ボス戦では機体・武器相性が難易度に大きく影響を及ぼすので、攻略段階ではいろいろ考える余地があって面白いです。
特に武器の相性はかなり大きいという印象でした。僕はこれが序盤の難易度の原因で、話題になる最初のヘリやバルテウスがこの影響を大きく受けているのではないかなと思っています。ボスはちゃんと後半に行くほど強くなっていると思うんです。難易度曲線がおかしいというより、序盤に取れる選択肢がとにかく少ない。稼ぎをしていなければ当然お金もないのでパーツも足りません。だからこそ、相性が悪い機体や武器で挑むことになってしまうとめちゃくちゃ難しく感じるというわけです。2周目、そこそこ武器を持った状態でChapter2くらいまでのボスに挑んだ時がわかりやすくて、かなり簡単に倒せるようになっている。これはプレイヤーが慣れた・上達したのは勿論なのですが、とにかく武器の質と選択肢が当時と全然違うからなんじゃないかな、と思っています。正直に言えば、もう少し早く色んな武器を解禁してくれても良かったかも。

よく言われていますが、困ったらW重ショットガンで解決できることが多かったです。特に対ACではスタッガー削りもダメージも強すぎます。ダメージ効率がスタッガーシステムに依存していることもあり、ぶっちゃけ武器周りはお世辞にもバランスがいいとは言えないです。ただ、機体やプレイスタイルと相談した方が良いと思いますし、使ってみると「意外にやるじゃん?」という武器もあるので重ショットガン以外全部クソ!みたいな状態ではないかなと。個人的にはEN武器適性を高めた機体+レーザーライフル系がなかなか熱い。全身バズーカロボになってみるのも面白かったです。爆弾魔ボマーに気をつけろよ。

ストーリーとキャラクター

フロムゲーのストーリーはよく分からないのがデフォだと思っていたんですが(アーマードコアの過去作等は全然知らないので、認識が間違っていたらごめんなさい)、AC6はなかなか分かりやすいです。考察勢には物足りないかもしれませんが、大多数が大筋を理解できる濃度という感じ。
アイスワームのミッションみたいにシンプルに熱い展開があるし、キャラクターも個性豊かです。生身の人間のモデルが全く出現しないのにキャラクターにこれほど魅力を感じることができるのは凄いですね。
ハンドラー・ウォルターはパパだし、ミシガンやラスティはみんな大好きだと思うし、エアちゃんは彼女だし、スネイルはくそったれのバカヤローです。イグアスくんも…うん。まあどいつもこいつも大抵どっかのルートで敵対することになるんですけどね。悲しいね。
決して明るい話じゃないんです。なんかいいエネルギーがルビコン3って星で見つかったからみんなで争奪戦をしていて、そんな中プレイヤー(=強化人間C4-621 レイヴン)は傭兵稼業に勤しみます。昨日の敵が今日の味方になったり、昨日の味方が今日の敵になっていたりします。血生臭い戦場です。でも、不思議と「嫌な暗さ」には感じない。これは間違いなくキャラクターと、その台詞回しのおかげでしょう。僚機が褒めてくれたり、敵機からアホほどディスられたり、アイスワーム討伐のミッションなんかみんなワチャワチャ喋っていて楽しいですしね。愉快な遠足の始まりです。その後みんなの亀裂は深まるんですけど

どのエンディングも味わい深いんですが、僕は「ルビコンの解放者」エンドが一番好きです。エアちゃんと一緒に人間の可能性を信じてみたい。ラスティとの共闘も熱いし、BGMも良い。ラスボス戦も辛いけど最高。あと、3周目限定エンドも必見です。本当にこれでよかったの…?となること必至。
また、各エンディングで本作のキャッチコピーである「火を点けろ、燃え残った全てに」という言葉の意味が少しずつ違っているのも最高のエモポイント。オシャレでキレイな回収です。

対戦について

対戦は身内と数戦しかやっていないんですが、なかなか面白いです。狭いコミュニティではありますが、みんなおもしろACを作ってくるので謎の環境が生まれています。誰もWガトリングに対処できない→誰も重戦車ダブルスタンニードルランチャーに勝てない→火炎放射器再評価路線という移り変わり。火炎放射器は「炎がデカすぎて前が見えなくなる」というプレイヤーへのダイレクトアタック的評価です。ちなみに火炎放射は撃っている側も何も見えてません。これがルビコンの火ちゃんですか。

あとがき

操作が難しいとかロボゲーにハマれるかとか、ちょっと心配だったんですが全くの杞憂でした。めちゃくちゃハマったし、とても良いゲームでした。アーマード・コアでしか摂取できない栄養は確かにある。
ソウル系シリーズの新作は勿論楽しみなんですが、アーマード・コアシリーズの動きもすごく楽しみになりました。DLCとか続編とかがあったらとても嬉しい。お待ちしてます!


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