空想マンガごっこのやり方。

空想マンガごっこをご存知だろうか。

いや、違う。
ドラえもんが出しそうな道具大喜利で誰か1人ぐらいは出しそうな回答ではない。

知らない人がほとんどであると思う。
この遊びは僕が幼少のころに、勝手に作り出した一人遊びだ。
逆にそれを知っていると言われると怖くて震える。

遊び方は簡単。

まずは何も知らないノートと、無邪気なペンを用意する。
そしてマンガを頭の中で作る。
こういう設定で、主人公はこんなんで、仲間はあんなので。

ある程度固まれば、1話目のタイトルを純粋な気持ちでノートに記入。

で、ここからが肝である。
その後、1話目の展開を漫画として、ノートに描いたりしては駄目だ。
子供なのだから描きたい気持ちも湧くだろうが、そこはじっと我慢。

必ず頭の中のみで展開させていく。

おそらくノート側も「え、タイトルなのだけ?描かないの!?」と驚きのあまり口をあんぐりと開けていることだろう。
目の前で、唐突に空想へと入り浸る人間を不審に思っているかもしれない。

そろそろいい感じのページ数に達したかな、と思えば1話目終了、2話へ。

その内、単行本が出せるぐらい話数がたまれば、脳内発行。

わかってくれる人がいるのかいないのか、判然としないが、僕にはファミコンソフトの結局南極大冒険よりも面白い遊びであった。

ただ残念なのは、未だ頭の中に空想マンガたちの残滓が溜まっていることである。
ちょっと時間があると、ふと頭の中に奴らが現れて、楽しそうに冒険を繰り広げる。

僕も今や30歳を越え、40歳へとひた走る成人男性である。

誰にも発表出来ないマンガたちを頭の中で、密かに連載しているおっさん…

こいつ結構やばくない?

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