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子ども達が考えて動く仕掛け〜時間編〜

 子ども達の行動が、僕ら大人達が思ったよりもスムーズに進んでいない時などに「早くしないと時間がなくなるよ」と急かす事ってないですか?

 僕は、ありましたが「いつも急かすだけで良いのかな?」と気になっていたので、子ども達の様子を観察していると「スムーズに進まない」要因を見つける事ができたので、それを見つけて後からは、子ども達を急かす事なく活動ができています。

 そして急かす事が無くなったので、僕は「子ども達を動かさないといけない」というストレスから解放されて、子ども達は「今は、何をすればいいのか?」を考えるようになってきたので、娯しく活動しています。

 では、なぜ大人達は、急かすのでしょうか?

 ほとんどが「この時間内に準備したメニューを終えないといけない」とか「ダラダラしていて時間を無駄にしている」という答えだと思います。

 急かす事の中心にあるのは「時間がない」「時間がもったいない」・・・つまり「時間」についてです。

 大人達は、これまでの経験から「時間は大切」という事を学んで理解していますが、「時間が大切」だという事を理解できている子ども達はどのくらいいるのでしょうか?

 そう考えていくと、スムーズに進まないのをただ単に急かすのではなくて「時間って大切だよ!」と子ども達に理解してもらう事が必要になります。

 僕がやっている巡回スクールでは、子ども達ができるのを待つことにしています。

 例えば、ミニゲームを始める時にミニゲーム全体の終了時間を子ども達に伝えます。その後は、ダラダラしていても急かすのではなくて、子ども達の活動を見守ります。そして時間が来たらキッチリと終了します。

 チームわけの途中であろうが、ミニゲームの途中であろうが、時間が来たら終了です。子ども達からは「まだやっていない」などと不満の声は出ますが、そこは妥協なくキッチリ終了します。

 そして「なんで、できなかったんだろうね」と子ども達に問いかけをするのです。最初は気がつきませんが、数回繰り返していくと「早くやることで、サッカーをやる時間が多くなる」と気がつく子が出てきます。子ども達はミニゲームをやりたいので、行動は早くなります。

 「大人達は「時間」の価値を知っているから子ども達も知っているだろう。」との考えから子ども達をせかしてしまいます。急かす事で、その場は取り繕う事はできますが、また同じことを繰り返します。でも、「時間」の価値を子ども達に理解してもらえるようになると子ども達は、自分たちで考えて行動ができるようになって来ます。

 子ども達は、行動の意味を理解していくと、できる事が広がり、それが楽しくなって、いろんなことに挑戦していきます。僕ら大人達は、子ども達に理解してもらう事に工夫を凝らすのを忘れずに関わっていきたいですね。


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