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イタリア☆オリーブオイル産地ツアー⑼

オーガニックオリーブオイル「オルチョサンニータ」

2022年のコメント
 日本のオリーブの産地といえば、小豆島。小豆島といえば「二十四の瞳」。壷井栄の小説だが、映画化もされている。小豆島は醤油の生産でも知られているが、坪井榮はその醤油職人の娘だ。
 小豆島には昔仕事にしていた旅行雑誌の取材で行ったことがあり、映画の舞台だった「分校」はすっかり観光の目玉となっていた。今でも「映画村」としてより整備されているようだ。
 坪井栄の小説は、ものすごく昔に読んだことがあるが、戦争や格差、性差別など、今日でも一つも解決されていない社会的問題と真面目に取り組んでいると思う。こういうものがもっと読まれてもいいのではないかと思うこのごろ。
 タイトルの写真は、オルチョサンニータを使ったクリームパスタ。ベジなので豆乳です。

2012年 11月 16日
いよいよ、オリーブオイルの搾油所見学。

 マリオさんが管理責任者をやっているアサクラ農園のオリーブは、私たちが見学した10月末には、すでに収穫が終わり、搾油も済んでいました。この地域の共同搾油所には、農家の方が収穫したオリーブをトラックに積んで持ち込むと、順に搾油してくれるのですが、アサクラオイルは、そのいちばん最初にやってもらえるようになっているとのことです。
 つまり、機械はもちろん、その都度洗いますが、シーズンのいちばん最初がもっともきれいです。さらに、順番を待つために積み終わってから何日か過ぎてしまうこともなく、収穫してすぐ搾油してもらえるわけです。
 アサクラオイルの品質の高さは、こういうところにもあるんですね。

持ち込まれたオリーブ。

 収穫されたオリーブを、農家の方がトラックで持ち込みます。このとき全体の重さを量ります。

まず、枝や葉を取り除かれ、水洗いされます。
それを潰して、潰して、ドロドロにします。
もう形はありません。
オリーブ色だ。

遠心分離器にかけると、油と水分と絞りかすに分かれます。まさにオリーブ色のきれいな油ですが、実は、品質に色は関係ないそうです。

キリスト像が……。

 工場の2階で、オリーブオイルについてのレクチャーを受けました。イタリアではこのようなキリスト像が、どこにでも掲げられています。同じヨーロッパでも、イギリスでは見かけませんでした。

工場長とオイル博士。

 地元の子どもたちが受けるのと同じレクチャーということでした。左側の方が、ここの工場長。右側の方は、オイルの解説をしてくださる「オイル博士」です。机の上のブルーの容器。これが、オイルの検査に使う容器です。おいおい、この色じゃ、オイルの色が見えないよ。そうです、色による判断を入れないために、わざとこの色になっているとのことでした。

オイル博士の説明。

 じゃあ、なにで判断? オイルの良し悪しは、香りと味で見るのだそうです。みんなで、この絞りたてオイルの味を見ました。美味しいのですが、絞りたては辛いです。それが時間が経つとまろやかな旨みに変わっていくのです。なんか、マクロビオティックっぽい話です。

地元の子どもたち用のの豪華なパンフレットまでいただいて、グラッチェでした。


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