チェルシーは売れた(はず)

4月3日のセミナーでチェルシーのブランディングの状況を分析し、終売の意思決定の妥当性を分析した。
終売でなく「どこかに売った」方が消費者ニーズに合致していた、もったいない、買うメーカーはあったはずという結論になった。
<リエゾンインタビューでわかったチェルシーの完成されたブランド>
女性2人のリエゾンインタビューからわかったこと。
ブランディングは完成され強化なもので、硬直性はなく状況の変化に対応してきたフレキシブルなものであった。
食用TPOも確立していて頻度は多くないものの消えてなくなるようなものではなかった。味覚評価の差別的優位性もしっかりしていた。
発売当初のバタースカッチとヨーグルト味が定着していてその他の味のバリエーションは認知しているだけで手を出すことはない。
ブランドイメージに歴史性と個性があり、イメージのコアはパッケージの花模様と黒の地色とあの歌であることが確認できた。
2人とも終売のニュースを知っていて、周囲で話題になったし、残念という印象を持っていた。
<チェルシー終売の代替戦略>
ニュースによると25億あった売上が5億で低迷が終売の理由だったが、新たに5億の商品開発より、現状維持を目的に継続する方が合理的ではないか。あるいはチェルシーブランドを他社に売るというのも検討されなかったのか?ひとつのロングセラーを消すのは残念な意思決定である。
リエゾンインタビューで対象者に作業をさせることでブランドイメージのコアが解明できた。下の写真は「チェルシーの箱・袋の絵を描いて」の結果である。
イメージのコアが花模様であることが明確に分かる。
次の二枚の写真は、メタファー法の結果である。Bさんの写真にある女の子2人は「子供の頃、妹と一緒に食べた」というイメージが語られた。
チェルシーイメージは歴史性と固有性を持った堅牢なブランドイメージと分析できる。
<リエゾンインタビューで対幻想は無理であった>
見知らぬ2人の間に促成される対幻想をインタビューで解明するという目論見はすぐに崩れた。次は学校、職場の友人同士などのあらかじめ関係性ができている2人にリエゾンインタビューすることを試みる。

チェルシーのパッケージを絵に描いて
左Aさん(29歳)右Bさん(49歳)


Aさんのチェルシーメタファー


Bさんのチェルシーメタファー

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