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PC用半導体の開発事情

こんにちは。
半導体開発は日進月歩どころか、秒進分速の世界である。製造工程における微細化やファウンドリー化が進む。モバイルネットワークの世界も高速化の時代となり、半導体チップの高性能化が進む。一方でハイエンドPCのほかサーバマシンにも微細化の技術は今後欠かせない。
 そんな中、アップルは昨年末にM1チップ搭載MACBOOKをリリース。

アップルは、微細化ではなく、チップにソフトウェアを搭載する新しいアーキテクチャのCPUを開発・製品化した。新しいとは、何度も繰り返し行うソフトウェア処理をチップに搭載するするというもの。チップに搭載されることで処理速度は断然に早くなる。今後は、M2チップを製品化し、新たなPCを市場へ送り出すことになる。

FPGA開発の発想をCPU開発に適用

CPU:中央処理装置、中央演算処理装置、PCにおける中心的な処理装置。
FPGA:製造後に購入者や設計者が構成の設定可能な集積回路、PLD

 PLDとは、プログラマブルロジックデバイスの略 。プログラム可能な半導体デバイスの一種でゲートアレイ、つまり汎用的な回路素子を基板上に配置し顧客の注文に応じ、その用途・要望により配線する手法。
 CPUとFPGAは、双方ともプログラムによって機能を自在に変更可能。プログラマブル・デバイスが共通点。ただし、CPUはソフトウエアで機能実現するのに対し、FPGAはハードウエアで実現が大きく異なる。ソフトウエア及びハードウエアは言語を使用し開発するが、使用する言語及び開発フローは全く異なる。

ハードウエア開発の知見・スキルを持つエンジニアは希少、ソフトウエアエンジニアに比し段違いに少ない

 CPUメーカーである米Intelが2015年に米Altera(アルテラ)を買収。競合である米AMDが米Xilinx(ザイリンクス)買収を計画した。アルテラ及び在リンリンクスはともにFPGAを設計・製造する会社。SOCをも最近手がけるようになってきた。

 IntelとAMDは、自社製品の利用者としてソフトウエア・エンジニアを想定してきた企業。高性能・大規模なCPUを提供するメーカーがFPGAメーカーを手中にし、将来のエンジニア育成や新たな開発環境を構築を模索中。

ADMは350億ドルで買収

 CPUとGPUのメーカーであるAMDが、Xilinxを350億米ドルで買収することで合意したと発表。
 頭打ちとなるCPUの性能向上。それをを補う手段としてFPGAの潜在能力が注目される。ハードウエア開発の環境整備は、今後の成長への鍵になる。多くのソフトウエア・エンジニアも、CPUメーカーに対し注目し、私も今後には注目したい。