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【小説】虹色歌灯~ニジイロウタアカリ~

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一浪の末、納得いかない進学をした宇田(ウタ)アカリ。 四月三日、アカリの二十歳の誕生日。大学生活に希望を見いだせず、新入生オリエンテーションを暗澹たる気分で過ごしていたアカリは、…
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2023年7月の記事一覧

【小説】虹色歌灯~ニジイロウタアカリ~⑧

8.アカリ:三月初旬のレインボー    始まることも、終わることも、運命だなんて言葉で片…

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【小説】虹色歌灯~ニジイロウタアカリ~⑦

7.コタロウ:一月半ばのイエロー   この先に行ってはいけないと、立ち入り禁止の黄色いテ…

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【小説】虹色歌灯~ニジイロウタアカリ~⑥

6.ヨウタ:十二月半ばのクリスマスレッド   それは、夢のような、それでいてどこか淋しい…

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【小説】虹色歌灯~ニジイロウタアカリ~⑤

5.トモヤ:九月上旬のパープル  中途半端なことしかできないなら、やめてしまえばいいのに…

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【小説】虹色歌灯~ニジイロウタアカリ~④

4.ミライ:七月半ばのミントグリーン   空っぽのわたしを、何かで、埋めたい。  大学に…

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【小説】虹色歌灯~ニジイロウタアカリ~③

3.トースケ:五月初旬のディープグリーン  声は、一瞬で空に溶けるから、好きでいられる。 …

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【小説】虹色歌灯~ニジイロウタアカリ~②

2.アキヒロ:四月半ばのブルー  大きな、もっと大きな夢が見たい。  目の前の不安が見えなくなるほどの、大きな夢が。 「……オッサン。今日の電子工学Ⅱの講義ノートあとで写メらせて」 「ノートは別にいいけどオッサンやめれ。アキヒロおに―さんと呼べ。ってかお前、電子工学Ⅱとか取ってんの? 初回も二回目もいなくね?」  機材保管用に借りている、教育学部の旧音楽棟にある狭いピアノ室で機材の手入れをしていると(ずいぶん古いから綿密に調整しないと、なかなかいうことを聞いてくれない)、

【小説】虹色歌灯 ~ニジイロウタアカリ~①

目次 1.アカリ:四月初めのオレンジ 2.アキヒロ:四月半ばのブルー 3.トースケ:五月初…

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