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なんで星空っていうかなぁ。満天の星だよ!

ちょくちょく「満天の星空」なる気持ち悪い表現を耳にします。これ間違った言い方だと気づかず使っていると思うのですが、テレビCMでも使われていたのを聞いたときは、ずっこけました。
 いやー、校閲的な人はいないのですかね、あの業界には。

 そもそも「満天」とは、「空いっぱい」とか「空一面」という意味ですから、意味を知っていればそのあとに「星空」が続くはずはなく。。天イコール空なので「満天の星空」だと、「頭が頭痛だ」とか「水が増水する」とか「後ろへバックする」みたいな、重複表現なんですね。


 そのうえ困ったことに、SNSなどに「今日の満天の星空、すごくね?」なんて投稿されたりしていて、ネット検索すればさも正しい表現のような顔で、しれっと「満天の星空」でござあ~い、と出てくるわけです。もうどうにも気持ち悪いです。それどころか本家の「満天の星」のほうが、肩身が狭そうにしているではありませんか!


 これと同じような表現に、「満面の笑み」がありますが、これも最近「満面の笑顔」と表現しているのを目にします。ちゃうちゃうちゃう!!!これ間違ってますからーーーー!間違った日本語ですからね!「満面の笑顔」…、こんな状況が実際あったとしたらちょっとしたホラーですよ、まじで気持ち悪い。あたしちょっと集合体恐怖症気味ですし。


 しかも、たちが悪いことに、ライターを名乗る人の文章にもこういった間違いが散見されるんですね。最近は「こたつライター」などと揶揄されてもいますが、報酬をもらえているのであればプロですからね、こたつでもホットカーペットでも、きちんとした日本語を使ってほしいですね。


 これって、言葉の意味を調べないから起こってるんだと思います。どこかで聞いた言葉を、雰囲気で使っているんでしょうね。「おっ、Twitterで見たことある」とか、インフルエンサーが使ってたからマネしましょ、とかね。
最近は、自分もめっきりそんなことは少なくなりましたが、辞書を引くことは大事だと思います。ネットでも調べられますが、誤用も山ほど出てくるのでねぇ。その証拠に、「辞書を引く」で検索したら、「辞書を手前に引き寄せること」と出てきて、なんだか泣きたくなりました(マチガッテハイナイ…)。

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