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打消しのことばを伴わなくても「全然OK」

おーどりー――学校では、「全然」という副詞の使い方は、打消しのことばや否定的な意味のことばを伴って使うのが正しいとされていたよね。
ハチ――そーそー、「全然おいしくない」とか「全然疲れてない」とかね。今は違うの?
おーどりー――いや、違うかどうかはわからないけれど、もはや「全然おいしい」とか「全然疲れる」なんて言い方は、今どきの学校の先生にとっては正しい言い方なんじゃないかと。
ハチ――そうね。正しいという言い方に語弊があるかもしてないけれど、決して間違った使い方だとは思っていないでしょう。
おーどりー――でもね、実はこの「全然」、昔から打消しのことばを伴わない使い方はあったんだって。だから、全然間違いじゃないんです。全然OKなんですよー。
ハチ――え?じゃあ、うちらが受けた教育が間違っていたの?
おーどりー――もちろん、間違った教育ではないと思うけれど。それに、いまでも国語の授業で、もあえて打消しのことばを伴わない「全然」を教えてるとは思えない。
ハチ――いま思い返すと、うちらが初めて「とても」の意味を表わす「全然」の使い方に遭遇したときは、やっぱり違和感あったよね。
おーどりー――あった、あった。でも、辞書にもちゃんと載ってるんだよね、口語的表現とはしながらも。
ハチ――じゃあ、堂々と使っていいやつじゃん!
おーどりー――そうなんだけどさ、あたしたちみたいないい歳した大人が多用すると、やっぱりねぇ~。ちょっと、おバカっぽくならないでしょうか?
ハチ――そうね、若者言葉の多用はね~。
おーどりー――あっ、若者言葉といえば、いますっごい昔のこと思い出した。
ハチ――突然なに?
おーどりー――とあるおじさんが、「いまの若い人って『やっぱ』って言うでしょ。なに、『やっぱ』って! って、すこしキレ気味にあたしに聞いてきたことがあった。
ハチ――そのおじさん、「やっぱ」が気に入らなかったんだ(笑)
おーどりー――「案の定…」と言ってやればよかったかな(笑)

本日の言葉
全然
意味:(多く話し言葉で)非常に。とても
(大辞林第版)
 
ちなみに、あたしたちも打消しのことばを伴わない「全然」は、全然使う派です。
 


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