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レコグニションによる讃え合う文化がチームを強くする

レコグニションとは、英語で認識するという意味です。ビジネス組織の中で、この言葉が使用された場合、成果を評価する、ないしは結果を讃えると言った意味となります。テレワークの普及によって、必ずしも相手が物理的に見えないような環境の場合、明示的にレコグニションを行うことが、従業員のエンゲージメントやモチベーションを維持するために必要という認識が広がっています。

レコグニションの重要性

こちらのMomentive社(旧SurveyMonkey社)が行った調査によると、82%の回答者が、仕事において、レコグニションされた方が、より嬉しい(原文:happier)と回答しています。多くの場合、成果に対して、レコグニションするということは、賞与や社長賞などの表彰といった金銭を伴う対応を想像しがちですが、レコグニションするということは、それだけに留まりません。Great Place to Work Institute社の調査によると、優れた仕事をするために必要な牽引要素として、認識(レコグナイズ)されることと回答した回答者が37%と一番多い結果となっています。これに比べ、給与があがることと回答した回答者は7%と、必ずしも金銭的な見返りがやる気等のモチベーションにつながる訳ではないという結果になっています。このことから、成果に対して、それを認識するというレコグニションは従業員のマネージメントにおいて重要な要素であると考えられます。

期待されるレコグニションの効果

それでは、具体的にレコグニションによって、どんな効果に繋がるかを考えてみたいと思います。レコグニションとは、社員に対して、あなたの達成した成果によってあなたが会社へ貢献したことを認識しますといったことになります。このように、社員が行ったことが会社への貢献に繋がっていると社員が認識することにより、社員のエンゲージメント向上が見込めます。さらに、これからも同様に頑張ってくださいと激励することによって、やる気を喚起し、社員のパフォーマンス向上にも繋がります。また、エンゲージメントおよびモチベーションが向上することにより、離職率の低下につながり、社員のリテンション向上にも寄与します。

一般的に、人材の採用にはコストがかかり、さらに採用後、業務を覚えるといったトレーニングにもコストがかかるため、今ある人的リソースを最大限活用することが重要であり、そのためにも、従業員のエンゲージメント向上およびリテンション向上は重要です。それを実現するための要素の一つとしてレコグニションがあると考えます。

レコグニションを行う上で重要なこと

誰に対しても「よく頑張った」「これからも頑張ってくれ」と同じ言葉をただ単純に繰り返しただけでは、レコグニションとして不十分です。効果的にレコグニションを実施するためには、その社員が行ったことのどんな行動や成果がどのように会社やチームにとって貢献されたかを具体的に伝えなければ、社員自身の話として認識されません。また、社員本人が達成感の余韻に浸っている中でレコグニションをすることで、達成したことが評価されたと実感されるため、レコグニションを実施するタイミングも重要になります。

なお、レコグニションは、実施したことに対して、上司やマネージャーがその貢献を認識し感謝をしているという意を伝えることになりますので、必ずしも、会社に大きなインパクトを与えるような成果である必要はありません。日々の業務の中で、少しづつ行われている業務改善等、小さなことに対してであっても、そういった小さな行為でもあなたの貢献を認識していますというメッセージの意味を込め、レコグニションを実施するということも大切です。

ビジネスチャットがレコグニションを実施する上で有用な理由

業務の成果は、複数の社員のチームワークによって成り立っています。そのため、目に見えた成果にのみ、レコグニションをしているだけでは、最終的な部分を担当した社員にレコグニションが偏ってしまいます。しかしながら、誰がどのような貢献を日々しているかについては、インプットを日常的にしない限り、把握が難しいものです。ビジネスチャットの良い点は、議論の流れを見守るだけで、それぞれのメンバーの発言から行動や貢献を把握できることです。報告という形をとってしまうと、このような過程について、省略されてしまうため、どのメンバーがどんな貢献をしたかの把握がしづらくなってしまいます。しかし、ビジネスチャットのチャネル上で議論がなされる場合は、その過程も共有されることになりますので、どのメンバーがどういった形で関与しているかの把握が簡単になります。

さらに、議論の流れがリアルタイムで把握できるため、それぞれのメンバーの貢献が見えたタイミングで、タイムリーにレコグニションをするといったこともできます。その際に、対面でレコグニションを実施しようとすると、都合がつかない等、タイミングを逃してしまうかもしれません。そのような場合は、ビジネスチャットを活用することで、畏ることなく、気軽にレコグニションすることができます。さらに、ビジネスチャットのスタンプ機能を利用し、この会話について認識をしていますよという意思表示をするだでもレコグニションの効果につながります。

もちろん、口頭で貢献を認識していることを伝えることやチームの前で、貢献した社員を讃えること、または、貢献に対して賞与を追加する等、従来のやり方もレコグニションとして大切です。ビジネスチャットの活用は、これらに加え、日々の業務の中にて、小さなレコグニションを増やすことができ、社員のエンゲージメント向上させる機会が増えるというメリットがあると考えます。

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