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ビジネスチャットの絵文字リアクションによる爆速コミュニケーションの実現

絵文字やスタンプによるコミュニケーションの普及

スマートフォン等のモバイル機器の普及に加え、LINEやFacebook等が普及したことにより、文字ベースのコミュニケーションの主流は、従来の電子メールによるコミュニケーションから、メッセージングアプリを利用したコミュニケーションへと変わってきました。そして、メッセージングアプリにおいて、絵文字やスタンプでメッセージをやり取りする機能が生まれ、それに伴い、文字での返信ではなく、絵文字やスタンプ等の画像によって返信を行うという文化が形成されてきました。特に友人グループというような関係の中でのコミュニケーションでは、送信されたメッセージに対してリアクションをするということがグループに所属し続けるための重要な意思表示となり、絵文字やスタンプでの返信は、そういった関係の中でのコミュニケーションにおいて、気軽にリアクションができる手段として、利用が拡大していったと考えられます。

最近では、企業内のコミュニケーションにおいても、ビジネスチャットといった、メッセージアプリを利用するケースが増えてきています。そこで、このような絵文字を利用したコミュニケーションを企業でも活用することは、職場で日々やり取りされる文字ベースのコミュニケーションをより、スピーディーにかつ、円滑に行うためにも有用であると考えられます。最近のビジネスチャットでは、絵文字により返信ができる機能のあるサービスが大多数であるため、ビジネスチャットを導入した企業であれば、誰でも簡単に試してみることができます。

絵文字の利点 1: 1クリックでリアクション

絵文字の優れている点は、送信されたメッセージに対する返信をいちいち文字をタイプすることなく、リアクションできることです。例えば、「本日13時に駅で待ち合わせてお客様先に行きましょう。」といったメッセージを受信したとします。それに対して、「承知しました。それでは、13時には駅におります。」と打つより、「👍」とリアクションをした方が、1クリックで返信が済みます。特に、予定が詰まっていて、なかなか返信をする時間がなく、とり急ぎ、何かしらリアクションしなければいけないケースでは、とても役に立ちます。もちろん、こういったコミュニケーションの方法を相手が容認していることが前提となりますので、時と場合によって対応を変える必要はあると思いますが、気心が知れているチームメンバー同士であれば、こう言ったコミュニケーションの方が、気軽でありながら、迅速かつ確実に情報を認識した旨を送信者に伝えることができます。

現在、ビジネスにおいて、やり取りされるメッセージの量は増え続けています。こういった、多数のメッセージを迅速に処理をしないといけない状況において、こういった1クリックによる返信ができることは、返信の処理速度があがり、生産性の向上につながります。

絵文字の利点 2: 返信メッセージだらけにならない

メッセージを複数のメンバーに対して一度に送信した場合、皆が律儀にテキストで返信した場合、メッセージは、返信テキストであふれてしまいます。仮に、10名のメンバーにメッセージを送信し、10名から返信テキストがあった場合、1回メッセージを送る毎に、10個の返信テキストが発生することになり、必要なメッセージが埋もれる原因にもなります。

もちろん、心を込めて書かれた返信メッセージは大切ではありますが、効率性を考えると、特別想いを込めて返信をしたい場合以外は、絵文字を利用し、迅速にリアクションをする運用の方が、返信メッセージにあふれかってしまう運用よりも適していると考えます。

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絵文字の利点 3: リアクションを得ることで情報共有のインセンティブ向上

メーリングリストなどにおいて、よくあることですが、多数のメンバーに対して情報共有をした際、なかなかその内容について、「とても有用な情報ありがとうございました。」とテキストで返信する人は多くありません。よって、情報を共有したとしても、それに対してどのように受信者が受け止めたかわからない状況となります。望まれているかどうかがわからない中で、継続的に情報を発信することは、精神的にもなかなか辛いものがあります。

絵文字を利用し、リアクションを行う負荷を下げることで、より多くのメンバーがリアクションを行い、送信者がその反響を確認することによって、送信者の情報共有に対するモチベーションが上がります。マズローの5段階欲求にあるように、人は、承認欲求があるとされています。よって、送信者が情報を共有することで、リアクションを得、情報に対して承認されたという承認欲求が満たされると、それを繰り返したいという欲求につながり、結果的に積極的に情報共有を行う文化が形成されていくと考えます。

絵文字の利点 4: 返信における過度な配慮が不要

 日本語はハイコンテクストな言語であるため、同じ言葉であっても、文脈によっては違う意味に捉えられてしまうことがあります。ポジティブなメッセージを返信したいと思っても、相手の捉え方によっては、上から目線での発言というようにネガティブに捉えられてしまう可能性があります。このため、テキストベースでコミュニケーションが行われる場合は、誤解がないように配慮する必要があります。しかしながら、大量のメッセージのやりとりが必要な場合、全てのメッセージの返信において、こう言った配慮を毎回行うことは、効率的ではありません。

絵文字の場合、微妙な表情があることは事実ですが、そういった絵文字の利用さえ避ければ比較的、単純明快にメッセージが相手に伝わります。よって、返信において、どのような捉え方がされるだろうかと過度に配慮する必要がありません。

絵文字によってミニマル労力でリアクション

コミュニケーションは、相互に情報をやりとりするからこそ成り立つものです。だからこそ、受け取ったメッセージに対するリアクションは、円滑にビジネスを進めるためだけでなく、従業員のモチベーションを維持するためにも重要です。しかし、リアクションをすることにあまりにも労力を割いてしまうと、やるべきことに時間が割けないということになってしまいます。絵文字のように、ミニマルな労力でリアクションができるという方法は、リアクションは重要だが労力がかかるというジレンマへの解決策として、とても有用な方法だと考えます。


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