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ランチ会で鍋を売ってはいけない

ある集まりに参加した。
いつになくモヤモヤしたので整理してみた。

ここに書くのは、あくまで例え話だ。

友達にランチ会に誘われ「楽しそう〜」と参加してみたら、途中から「いいでしょう〜。実はこのお鍋で作っているの」という話になった。
「このお鍋の良さを皆さんにお伝えしたくて今日の会を企画したの」といきなりいわれて私は面食らった。

同じような経験がある方もいるのではないだろうか。

これの何が問題なのだろう?
モヤモヤの原因は、目的が共有できていなかったことだと私は思う。

最初から「おすすめのお鍋があるので、そのお鍋でつくった料理を食べながらランチ会をしましょう。お鍋の説明もさせてね。」と伝えてくれたらよかったのかもしれない。

自分が知っている情報はみんなも知っている。
自分が見えているものと同じものが他の人にも見えているはずだ。
自分がいいと思うことはみんなもいいと思うはずだ。

これらは誰もが持っている思い込みで、目的を共有しようとするときにこの思い込みが邪魔をして上手くいかないことがある。


これと同じことが組織の中で起きている。

上司はついつい自分が知っている情報を、部下も知っていると思ってしまう。でも、部下の持っている情報は上司より明らかに少ないことが多い。

いや、ちゃんと伝えている!何度も言ったじゃないか!と思うこともあるかもしれないが、一度や二度、いや数十回伝えても相手に伝わっていないのはよくある話だ。

また、部下が上司と同じ情報を持っていても、上司と同じようにその情報を扱えるとは限らない。上司と部下とでは情報処理能力も違うかもしれない。

つまり、上司は同じ目的を共有できているかを確認する必要があり、その際には、

自分が知っている情報はみんなも知っているかどうか
自分が見えているものと同じものが他の人にも見えているかどうか
自分がいいと思うことはみんなもいいと思っているかどうか
それらを確認しつつ、スピードを緩めて、段階をおって進めていかなければならない。

上司の方に、目的を共有する重要さをお伝えすると、面倒くさいと思われたり、そんなに時間をかけないといけないんですか、と言われたりすることもある。

ひとりだと、思い立ったらすぐ行動できるかもしれないが、組織を動かすということは面倒くさくて時間がかかることなのだ。

こんなことを言っている私だが、ちょうど受講したコミュニケーションの講座の中のワークで、いかに自分の伝えたいことが伝わらないか、自分と同じ情報を相手も持っていると思い込んでいるかを痛感した。

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