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京都 蘆山寺 桔梗の寺

大暑、梅雨明けの今頃、桔梗を楽しめるお寺が京都にあります。天台圓浄宗 蘆山寺(ろざんじ)、御所の東、寺町通り沿いに佇むお寺です。

祇園祭の山鉾巡行で街が賑わう中、今出川にほど近い寺町通りに位置するこちらのお寺には、源氏庭と名付けられたお庭があります。平安様式の浄土式庭園のような立派な池や島はありませんが、細長く交互に入り組んだ白砂の海と苔の島が極楽浄土の景色を表しているように感じます。

青苔(せいたい)の島の上には桔梗が咲き誇ります。涼しげな青みを帯びた紫、桔梗色と言われるその色は、観る者に涼しさを与えてくれます。暑いこの時期は、日差しから遠い本堂前の廊下側の奥に座り、陰から眩しいお庭を眺めるのがおすすめです。

『青苔(せいたい)の地上に残雨を銷す(けす) 緑樹の陰の前に晩涼を逐う(おう)【白】』 《和漢朗詠集 巻上 夏 納涼》

夕涼みはできませんが、日中 本堂の陰から呼吸穏やかに鑑賞しましょう。

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