モンテスキューとラヴェル 2019.11.19

ラヴェルの弦楽四重奏の練習があった。
3楽章を、チェロパートで。
今回を含めればヴァイオリンで2回(1,2楽章)、チェロで2回(1,3楽章)この曲を弾いたということになる。お馴染み。

今日は昼から本郷で講義。
王寺健太先生の、モンテスキュー « Lettres persanes » を読むというもの。
パリへ来たウズベクから、祖国に残る最愛の妻ロクサーヌへの手紙。修辞に満ちた美しい文章であった。
ペルシャ人の口に、当時のフランスの状況や、彼らの倫理観、政治観などさまざまな要素を語らせる、語らせるというより手紙というプライベートなエクリチュールに散りばめる。モンテスキューはお堅いイメージだったが、彼の凝った技巧や思いがけない性愛描写が楽しい。

ラヴェルの三楽章、弱音器とともに耐えるように進むが、それをかき消すような劇的な展開を経て、さいごは再び美しさを保ったまま天にのぼるように終わる。
作曲家独自の、フレーズの膨張縮小や拍感のずらしが、いつも人間的でないと感じる。人間的スケールではない。だから弾く方も人間的な心地よさを見出すのをやめて、違う生物の違う音楽の違う心地よさを求めて曲に入っていく必要がある。
この曲がいつまでも古びない理由。わたしがいつまでも飽きない理由でもある。

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お金も欲しいですがコメントも欲しいです。