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【キャリアコンサルティング技能検定 2級】論述試験|取り組み方

論述問題では、キャリアコンサルティングの逐語記録を使用しています。だから、論述試験は、実技試験です。

論述問題に向き合うことは、基本的なキャリコン思考を鍛え、1つのキャリコンのプロセスにじっくりと向き合う事例検討として、とても有効です。

非言語的コミュニケーションに惑わされない論述問題。
過去問に何度も取り組むことで、実際のキャリアコンサルティング、面接試験のプロセスの腑に落ち具合が格段に違ってきますよ!


1.ケアレスミスを回避する

◆試験当日は緊張と焦りで思わぬミスを招きがち


 解答は枠内に記述しましょう!


解答用紙には、下記の記述があります。

「解答は設問ごとに、枠内に記述してください。 裏面・および枠外に記述されたものは採点されません。」

<対策>
○A4サイズ原寸の解答用紙をプリントアウトして、実際に書いてみる。
○自分が書く文字の大きさ、文字の間隔などの癖を把握し、解答内容を枠内に納める感覚をつかむ。
○問題の逐語記録の発言部分は1行40文字(※第25回問題)。当日解答する際の頼りにしましょう。



 CCとCLの発言を視覚的に区別できるよう工夫しましょう。

試験当日は緊張と焦りで思わぬミスを招きがち。
逐語記録の発言部分に集中するあまり、CCの発言をCLの発言と勘違いしてしまうことも。

<対策>
〇CLの発言に確実にフォーカスできるよう、視覚的に間違わない工夫をする。
例)CL1、CL2、CL3・・・など、クライアント発言を丸や四角で囲むなど。



 誰の希望で来談したかを確認しましょう。

本人の希望で来談したのか、
本人以外の希望で来談したのか、
この違いは大きく、支援の内容にも影響します。

なお、過去3回はすべて「本人の希望で来談」です。



 相談の時期を確認しましょう。


相談時期が何年何月かによって、支援の内容に影響する場合があります。

なお、過去3回のうち相談時期の記述があったのは第25回のみです。



 逐語記録の「略」の有無を確認しましょう。

国家資格試験では逐語記録中に「略」が出現することがあります。
逐語記録に「略」が現れたら、何かしらの意図があると考えられますので注意しましょう。

なお、過去3回で「略」があったのは、逐語記録の最後の(後略)のみです。念のための心構えとして。


2.設問をよく読み、解答の是非を自己評価する

◆試験当日は緊張と焦りで思わぬミスを招きがち (1)


問1 「相談者が」相談したい問題は何か。

主訴、来談目的、とも言える部分ですね。相談者はこれまでどんな経緯があって、ここに何を話しに来たのでしょうか。何かしらの目的があってきているはずです。

✅ 解答を終えたら、「相談者の視点か」「相談者が相談したい問題か」、自己評価してください。



問2 「キャリアコンサルタントとして」考える、相談者の問題は何か。

「キャリアコンサルタントとして」、見立てた問題を記述します。専門用語を使用してOKです。

✅ 解答を終えたら、「相談者が気づいていない視点が入っているか」、自己評価してください。



問3 上記2つの「問題」を合わせ、相談者を援助するために、①どこに目標をおいて、②どういうことを実施したいか。目標と具体的な方法を記述せよ。

問1、問2で記述した内容を踏まえて考えます。

①どこに目標をおくか

問1で相談者が相談したい「問題」には、相談者が「なりたい姿」になれないという訴えが隠れています。
相談者が「なりたい姿」をイメージしてみましょう。目標が見えてきます。

✅ 解答を終えたら、「問1の解答の先の目標と一致しているか」、自己評価してください。

②どういうことを実施したいか
相談者が「なりたい姿」になれないハードルとして大きいと考えられるものが問2のキャリアコンサルタントとして考える「問題」です。

相談者が自分でそのハードル(問題)を越えられるなら、「なりたい姿」になれるはずですし、相談にも来ていないはずです。自分で越えられないハードル(問題)と考えている、もしくはそのハードル(問題)に気づいていない状態、です。

ーー<実施すること>ーー
〇目標(なりたい姿)になれないハードル(問題)が何かに気づくこと
〇ハードル(問題)を越えるための方策


問題と向き合い、自分から何かしらの行動を起こすことは、容易ではありません。これまでできなかったこと、今できていないこと、これまでやったことがないことをするのですから。

行動するためには、「なんだかできそうな気がする」という自己効力感や「やらねばならぬ」と困難に立ち向かう動機が必要です。
実際に支援するイメージをし、具体的にその方法を記述しましょう。

ーー<具体的な方策とは>ーー
 〇目標設定→合意を得ること
 〇「自己理解」支援
 〇「仕事理解」支援
 〇「啓発的経験」支援
 〇「意思決定」支援
 〇「方策の実行」支援

✅ 解答を終えたら、一度考えたことをリセットして読み返してみましょう。添削員になったつもりで。

実際に支援のイメージができ、相談者が積極的に自己開示をし、「がんばってみます!」「なんだかできそうです!」「とりあえずやってみます!」と前向きな発言をする様子が目に浮かびますか?

その支援をすることで、
問2で書いた「キャリアコンサルタントとして考える問題」をクリアでき、問1で書いた「相談者が相談したい問題」をクリアでき、
問3①の「目標」に近づけそうですか?

目標=「相談者がなりたい姿」をしっかり捉え、一貫性のある支援ができることが合格のカギとなります。


3.出題範囲の文言を確認し、自分の言葉にしよう!

試験受験にあたって、以外と盲点なのが、「試験の出題範囲」

出題範囲が公示されているにも関わらず、確認しないで受験するなんて・・・学生時代の定期テストだったら、「捨ててる」って言われてもしょうがないですよっっ(◎_◎;)💦💦

という訳で。

▽公示されているので、ちゃんとチェックしましょうね~。
2級 試験科目及びその範囲並びにその細目(2020年度版公示用)


◆試験当日は緊張と焦りで思わぬミスを招きがち (3)


◆◆実技試験範囲に使われている文言をチェック!◆◆
2級技能士には、範囲に記されているスキル「キャリアコンサルタントとしてできること」が、安定的にできることが求められています。

何が出来なければいけないのか、その文言を自分の中に染み込ませましょう。

染み込んだ文言は、自分の言葉として論述や面接で表現でき、キャリアコンサルタントの基本的態度として相談者を援助します。



以下、実技試験範囲として公示されている内容です。

ーー相談の実施などに係るスキルーー
〇相談者に対する受容的・共感的な態度及び誠実な態度を維持しつつ、様々なカウンセリングの理論とスキルを用いて相談者との人格的相互関係の中で相談者が自分に気づき成長するよう相談を進めることができる

〇相談者との関係構築を踏まえ情報提供、教示、フィードバック等の積極的関り技法の意義、有効性、導入時期、進め方の留意点について理解し、これらを適切に展開することができる

キャリアシートの意義、記入方法、記入にあたっての留意事項などの十分な理解に基づき、相談者に対し説明できるとともに適切な作成指導ができる

キャリアの方向性の整理や意思決定の確認ができるよう、ジョブ・カード等の作成支援や必要な情報提供ができる

〇相談者が抱える問題の把握を適切に行い、相談過程のどの段階にいるかを常に把握し、各段階に応じた支援方法を選択して適切に相談を進行・管理すること(相談過程全体のマネジメント)ができる

〇相談者との関係構築、抱える問題の把握、その問題に対する目標設定及び具体的展開につながるような応答相談実施過程を意識することができる


ーー相談場面の設定ーー

心理的な親和関係(ラポール)の形成
受容的な態度(挨拶、笑顔、アイコンタクト等)で接する
ことにより、心理的な親和関係を相談者との間で確立することができる

〇主体的なキャリア形成の必要性や、キャリアコンサルティングでの支援の範囲、最終的な意思決定は相談者自身が行うことであること等、キャリアコンサルティングの目的や前提を明確にすることの重要性について、相談者の理解を促すことができる

〇相談者の相談内容、抱える問題、置かれた状況を傾聴や積極的関り技法等によって把握・整理し、当該相談の到達目標、相談を行う範囲、相談の緊急度等について、相談者との間で具体的な合意を得ることができる


ーー「自己理解」支援ーー
〇職業興味、価値観などの明確化
〇キャリアシートなどを活用した職業経験の棚卸し
〇職業能力の確認
〇個人を取り巻く環境の分析など
〇相談者に応じて適切な時期に適切な職業適性検査などの心理検査を選択・実施できる
〇心理検査の結果の解釈を適正に行うとともに、その限界も含めて相談者自身が理解するように支援できる


ーー「仕事理解」支援ーー

〇キャリア形成における仕事の理解を深める支援ができる
〇インターネット上の情報媒体を含め、職業や労働市場に関する情報の収集、検索、活用方法について助言できる


ーー「啓発的経験」支援ーー
〇インターンシップ、職場見学、トライアル雇用等により職業を体験してみることの意義や目的について、相談者自らが理解できるように支援し、その実行について助言できる
〇相談者が啓発的経験を自身の働く意味・意義の理解や職業選択の材料とすることができるように助言できる


ーー「意思決定」支援ーー

〇どのような人生を送るのかという観点や、自身と家族の基本的生活設計の観点等のライフプランを踏まえて、相談者のキャリア・プランの作成を支援できる
〇中長期的な目標や展望の設定と、それを踏まえた短期的な目標の設定を支援できる
〇必要な自己学習や職業訓練などの能力開発に関する情報を提供できる
〇相談者自身が目標設定に即した能力開発を行うためのプランの作成及びその継続的見直しの支援ができる


ーー「方策の実行」支援ーー
〇相談者が実行する方策(進路・職業の選択、就職、転職、職業訓練の受講等)について、その目標、意義の理解を促し、相談者が自らの意思で取り組んでいけるように動機づけができる
〇実行する方策の進捗状況を把握し、現状を理解させるとともに今後の進め方や見直し等について、適切な助言ができる
 

ーー「新たな仕事への適応」支援ーー
〇相談者の状況に応じた適切なフォローアップを行うことができる


ーー相談過程の総括ーー
〇キャリアコンサルティングの成果や目標達成具合を勘定し、適正と判断できる時点において、相談を終了することを相談者に伝えて、納得を得た上で相談を終了することができる
〇相談者自身が目標の達成度や能力の発揮度について自己評価できるようにしえんすることができる
〇キャリアコンサルタント自身が相談支援の過程と結果について自己評価することができる


4.受験は個人戦、資格取得は団体戦。


2級に挑む皆様は、キャリアコンサルタントにとってのネットワーク構築の重要性を十分ご理解していらっしゃることと思います。

今、合格を目的として得られるリソースはすべて手繰り寄せ、頼り、活用してください。獲得したリソースは、今後の活動においても活かされる時が来るはずです。

というわけで、LINEでお友達になってくださーい(*^^*)

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5.過去問 解説・解答例

▽実際の過去問への取り組み、解説 & 解答例付です。


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これまでの経験で、なんとか自分の役割に気づくことができました。与えられた役割を全力で全うするため、「わくわく」と「ドキドキ」のど真ん中を走ります。 サポートでの勇気づけ、素直に嬉しいです\(^o^)/