【キャリコン試験対策】「1級技能検定」でまとめて対策!<第9回第5問の選択肢に出てきた内容③自己効力感>
当ブログでの過去問の取扱い方について
1級学科試験問題は、5択。適切(不適切)なものを1つ~2つ選びます。
なので、まともに取り組むと、間違った記述を相当数目にすることになり、効果的ではありません。
当ブログでは、過去問で扱われる事項をすべて「正しい記述」「これが認識できていれば正当できる内容」に変換して記載することで、正しい知識のみを印象付けることに集中します。
※====で挟まれた文章が過去問で扱われる部分
また、キャリアコンサルティングは、「実務」です。実技で活かすイメージをすることで、「実技に活かせる知識」としてストックすることを目指します。
「社会認知的キャリア理論」の認知に影響する「学習経験」。
自己効力感(実行することができる)が向上し、結果期待(実行したらどのようなことが起こるかを予測)できるようになることで、人の認知にポジティブな影響を与え、行動変容がおこります。
今回は「社会認知的キャリア理論」において、「学習経験」が人の認知に与える影響として挙げれらた、「自己効力感」と「結果期待」について、記述します。
自己効力感とは
自己効力感(self-efficacy)とは、バンデューラ(Bandura)によって提唱された概念で、自分がある行動についてしっかりとやれるという自信(効力感)のことである。自分の行動について自分自身でコントロールできているという信念、さらに、自分が周囲からの期待や要請にきちんと対応できているという確信である。
ーJIL資料シリーズNo.165ー
自己効力感と自己肯定感を同じように使っているケースに度々遭遇しますが、まったく違うものです。
順番としては、
①自己肯定感(自分自身の存在そのものを肯定すること)ができ、その次の段階として、
②自己効力感(自分自身が何かをできているという実感を持てること)を持つことができます。
クライアントにどちらの支援が必要かは、様々な情報から判断する必要がありますが、キャリアコンサルティングを受けようとする方々は、自己効力感を上げる支援を必要とされる方が多いように実感しています。
自己効力感の情報源
ー出典:JIL資料シリーズNo.165ー
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自己効力感は、4つの情報源から形成される
①遂行行動の達成
②代理的経験(モデリング)
③言語的説得
④情動的喚起
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JIL資料シリーズNo.165には、自己効力感を上げる関りとして、学生の就職活動の例が挙げれていました。
①遂行行動の達成
職業体験、インターンシップ
②代理的経験(モデリング)
職業体験、インターンシップ、職業講話、OB/OG 講演会、職業人インタビュー、OB/OG 訪問などを通して、何をやり遂げれば成功といえるかを明確にし、仲間や見習いたい人(モデル)の行動をよく観察する
③言語的説得
職業体験、インターンシップなどで出来たことを称賛
④情動的喚起
職業体験、インターンシップなどとその前後での関りによって、職業に対する不安・恐れが低下し、新しい選択肢に対しての興味・関心が向上する
また、4つの情報源を確認することで、クライアントがこれまでたどってきたキャリア選択を知ることができる、と言っています。
①「やり遂げてきたことは何か?」
(遂行行動の達成)
②「仕事におけるロール・モデルは誰で、どのような人か?」
(代理的経験)
③「どのようなことで周囲から認められてきたか?」
(言語的説得)
④「冷や汗をかくようなドキドキした仕事・場面は何であったか?」
(情動的喚起)
⇩整理します⇩
<4つの情報源の活用方法>
【過去】すでに経験している4つの情報源を振り返ることで、自己効力感を上げる関わりとなる
【未来】4つの情報源を獲得するための行動をする
キャリアコンサルティングでは、
過去を振り返る対話を通してクライアントの自己効力感が上がる関りをし、また、今後自己効力感が上がる情報源の獲得ができるよう行動変容の支援をしましょう!
結果期待
それを実行したらどうなるのか、という結果に対する予測ができること。下記3つに大別されます。
①物理的成果(給与、賞金、賞品などの形ある成果)
②社会的成果(他者から与えられる承認や賞賛、地位や名声など)
③自己評価成果(自分で決めた目標を達成したことへの満足感)
さて、
この中で、最も「努力を継続する粘り強さ」に関係するのはどれでしょう?
「継続する粘り強さ」、が、ポイントです!!
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答えは、「③」。
①物理的成果 ②社会的成果 との決定的な違いは、「主体」がどこにあるか。①も②も他者からの評価であり、他者との比較結果であることに対し、③は個人の中での評価、個人が設定した目標に対する結果。
①②相対評価と③絶対評価の違い、ですね。
☆絶対評価と言えば☆
ゆとり教育が導入された2000年前後から、学校教育の現場でも絶対評価が取り入れられるようになりましたね。子どもたちの、「継続する粘り強さ」を引き出すことを狙いとしたのかもしれません。
少しの努力でできるところから。スモールステップで目標設定、目標達成を繰り返し、その努力を自分で認め、他者からからも認められて、自己効力感はうなぎのぼり~~~(≧▽≦)!!
で、前回の流れからすると、その継続学習の先に、行動変容が起こり、環境へよい影響が出てくる!!という社会認知的キャリア理論モデルですね。
短期的に得られる成果①②は目標にするべきでしょうし、その期待を糧に認知を変えていくことができます。しかしこの①②は相対評価による能力差が顕著に表れてしまうところ。評価軸により得られる結果は大きく異なるため、①②だけではなく、③も含めてバランスよく結果期待することが必要だと考えられます。
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これまでの経験で、なんとか自分の役割に気づくことができました。与えられた役割を全力で全うするため、「わくわく」と「ドキドキ」のど真ん中を走ります。 サポートでの勇気づけ、素直に嬉しいです\(^o^)/