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完璧主義だった私が、自分で自分にマルを出せるようになるまで

昔から、できない自分が許せない性格だった。

小1から習いはじめたピアノは、自分が納得のいく演奏ができるまで練習しつづけて、気づいたら5時間経っていたなんてこともザラだった。発表会や合唱コンクールの伴奏が終わると、「あそこはうまく弾けなかった」と一人反省会がはじまった。

最初に入った会社では、どれだけ目標を達成しても社内で表彰されても満たされず、自分のアラを探しては「どうしてこんなに仕事ができないんだろう」と落ち込んでいた。そんな姿を見かねた当時の上司からは「修行僧」と呼ばれていた。

今思い返すとちょっとヤバイやつだな…と思えるが、そのときの自分は大真面目だった。きっと、自分に自信がなかったのだろう。

そんな私も、ここ1,2年で少しずつ肩の力を抜けるようになってきた。「今週はがんばった」「これはうまくできた」と、自分で自分を褒められるようになったのだ。そうしてふと気づいた。私のまわりには、私と同じく肩の力を抜くのが苦手な人が結構いるぞ、と。

このnoteでは、完璧主義だった私が自分で自分にマルをだせるようになるまでに、意識してきた(今もしている)ことを書いてみようと思う。

他人と比較をしない

私の考えが大きく変わるきっかけになったのは、一度フリーランスを経験したことだった。会社の看板を外してみて思い知らされたのは、私では到底足元にも及ばない人間が、この世の中には数え切れないほどいるという事実だった。

それまでの私は、いつも自分と誰かを比較していた。自分よりすごい人と自分を比べて、今の自分じゃ足りない、がんばらなきゃ!と奮い立たせていた。けれど、どんな世界にも上には上がいる。誰かと比較しつづける限り、私は一生満たされない。もうこの戦いは終わりにしたいと思った。

それから意識するようになったのは、「他人と比べてどうか」ではなく「過去の自分と比べてどうか」だけに焦点をあわせること。前回やった時よりもうまくできたか、去年の自分よりも前進しているのか。そもそもどんな方向に進みたいと思っているのかをひたすら自問自答するようになった。

はじめはすぐに切り替えられず、ふとした瞬間に人との比較をしてしまうこともあった。そんな時は強制的にSNSを絶ったり、人と少し距離を置いたりして、そもそも比較する情報が自分に入らない状況を作るようにした。

自分を客観視する

そんな風に自分自身と向き合うようになると、今度はまた違った精神力が求められる。目の前のことに取り組む上で、いやでも自分の足りないものが見えてたり、なりたい理想像が高まったりするのだ。

だけど、当時フリーランスだった私には上司がいなかった。もちろん相談に乗ってくれる人はいたけれど、いつでも甘えられるわけじゃない。どうしようかと考えた私は、自分で自分の上司役をやるようになった。たとえばこんな感じ。

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こうやって客観視してみると、実は結構どうでもいいことに悩んでいると気づく。もしくは、これからにつながる健全な葛藤なときもある。いずれにせよ、一度他人事のように受け止めてみると、それだけでスッキリしたり少し前向きになれたりするのだ。こんな風に。

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とはいえ自分だけで完結しすぎると、自分の世界のなかだけでおさまってしまうので、必要なときにはまわりの力を借りている。ただ、その前に自分のなかの上司を召喚することで、葛藤する時間が格段に減って目の前のことに集中できるようになった。

ごほうびを用意する

そうして少しずつ自分を客観視するようになってから大事にしているのが、自分で自分を褒める機会を意図的に設けること。

私は無意識のうちに1日の振り返りをはじめてしまうので、そのときに必ず自分のよかったところも思い出すようにしている。(見当たらなくても、「今日は早起きできた」でもなんでもいいから捻り出すことが大事!)

よくがんばったな!という日には、晩ご飯を大好物のタイ料理にする。今月やり切ったぞ!という月には、大好きな日本酒をたらふく飲みに行く。

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そんな風に、自分で自分のことをちゃんと認めてあげることで、他人からの承認や評価がなくとも、「よーしやるぞ!」と自分でエネルギーをチャージできるようになってきた。

マルを出せば出すほど、仕事が楽しくなった

こんな風に少しずつ自分の受け止め方を変えていったら、肩の力が抜けて楽になった。それだけじゃなくて、大変な状況も面白がれたり、自分にとって難しいことにもチャレンジしやすくなったりして、仕事が格段に面白くなった。

それでも、いまだにひょっこりと完璧主義な自分が顔を出すので、まだまだ訓練が必要だ。もう少し(自分のなかの)上司にがんばってもらわないと。

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先月がんばった自分へのご褒美は、生まれてはじめて買った一輪のひまわり。来月はどんなご褒美にしようかな。

(よければこちらの記事も合わせてどうぞ。)


追記:「文中のねこのイラスト、自分で書いたの?」と数名から質問いただきましたが、私が書いたものではなく、こちらのサイトの素材を活用させてもらっています。ゆるくてかわいい。


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