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Mリーグ2022レギュラーシーズン第3週

今週は、急激に気温が下がり、外出時にはコートやパーカーなどの上着が欲しくなる肌寒い日々が多かった。そんな秋の寒さを感じるこの時期、Mリーグでは熱い試合が展開されていた。

1.今週のチームポイント

1.ABEMAS 377.8 pts(+40.4pts →)
2.麻雀格闘倶楽部 156.1 pts(▲18.1 pts →)
3.サクラナイツ 71.8 pts(▲62.6pts →)
4.雷電  ▲44.2 pts(▲28.1 pts →)
5.フェニックス ▲60.4pts(+68.9 pts →)
6.Pirates ▲135.1 pts(+54.9 pts ↑2)
7.風林火山 ▲145.7pts(+28.6 pts ↓1)
8.ドリブンズ ▲220.3pts(▲47.1pts ↓1)

2.今週のチーム状況

堅調のABEMAS
上昇フェニックスとPirates

今週のチームポイントから判断できるようにABEMASの爆速は一息ついたが、それでも今週3番目にポイントを伸ばしたチームであり、安定した強さが際立つ。均衡したポイントの上下限の中、フェニックスとPiratesがジワリと上位を目指す兆しがあり、レギュレーションに該当していないチームの優位性が顕著にでいると感じます。

下位2チームの風林火山と赤坂ドリブンズは、テコ入れが必要でノンビリこのままの状態が続くと上位チームの安定感から鑑みて、後半戦の巻き返しが出来なくなるので、中盤戦に突入する前に4位辺りに上昇したい所だろう。

2-1.ABEMAS

切り込み隊長 松本の雄姿

今週のABEMASの初戦は、10月17日(月)1回戦 瑞原・滝沢・日向・松ヶ瀬戦に出場した日向選手。小場で非常に均衡した試合の中、好調を維持している瑞原・松ヶ瀬選手にいつものリーチが打てず3着となった。

2番手に出場したのは、切り込み隊長の松本選手。佐々木・松本・勝又・小林戦と厳しい対戦相手の中、安定の好守を魅せトップを獲り切った。
松本選手は、開幕日から今週までの成績は2-1-0-0 132.3ptsと個人スコアにおいて僅差の2着につけており、開幕からのABEMAS好調さを牽引する一因となっています。

週末の1回戦では、亜樹・堀・東城・白鳥戦において、堀選手がキレキレの単独トップを走られる中、3~4着目になる可能性があったのを満貫を和了切り僅差の2着を死守した。この試合は、字牌とドラの所在を巡る4名の会話が成立していた試合であり、選手の無言の会話を味わって欲しい。

今週のベストバウトである多井・内川・松ヶ瀬・近藤戦では、ここ最近の充実ぶりを示した白熱した戦いであった。絶好調の松ヶ瀬選手と近藤選手の先行12,000点を多くの先手リーチと好守備で2着目に滑り込んだ。
爆速感は、落ち着いたABEMASですが、堅調を維持している。

2-2.麻雀格闘倶楽部

伊達まり健闘
タキヒサ不完全燃焼

月曜日に登板したのは、滝沢選手と佐々木選手。タキヒサにとってモヤモヤした1週間となる4着4着となる。

明けての木曜日の第1試合。伊達選手が、園田・小林・伊達・瀬戸熊戦においてキレキレの園田選手と小林選手の速度感のある展開に、最後に間4s自摸の満貫を決めて僅差で捲り、園田選手になんなんを味あわせた。

高宮選手は、先週の試合の反省点を活かしてきた様子が見られた。特に中途半端な鳴きが無くなり、攻撃時には放銃までを含め前に進む事ができていた。状態も上がってきてるので、焦らずマイペースを維持したい。

来週以降は、女性陣は堅調を維持した上で、タキヒサの上昇を期待したい。

2-3.サクラナイツ

キレキレな堀
チームは小休止

サクラナイツは、渋川4着、岡田3着、内川4着と小休止な状態だった。
そんな中、堀選手が、キレキレの麻雀を展開してサクラナイツのエース振りを示した1試合を展開した。

来週以降は、渋川選手の初トップをそろそろ拝みたい。

2-4.雷電

本田逆襲の初トップ

今週の雷電は、本田1着、萩原4着、瀬戸熊3着、黒沢4着と本田選手の1勝が大きかった1週間だった。黒髪に染め、ピアスを外したイケメンの麻雀が光っていた1試合だった。

瀬戸熊選手の3着は、非常に大きい。昨年までの瀬戸熊選手であれば2000点の鳴き仕掛けの和了や聴牌料1500点を拾いに行けていない。今年は手牌がリーチ手順に乗らない際に現実的に小技を披露した。その結果、3500点の加点が効いて4着を回避した。

Mリーグのレギュラーシーズンでは、この僅か4着から3着の僅かな点棒差差を制する2000~3000点を獲得するプレイは、積み重ねで非常に大きな差となってくる。このようなプレイを本来の持ち味であるリーチと合わせてできる内は、瀬戸熊選手は今期の軸である事には間違いないだろう。

2-5.フェニックス

茅森 倍返し初トップ

今週のフェニックスは、茅森選手が過去2試合の鬱憤を晴らす程の90000点(+110.0pts)という大トップを炸裂し、個人のマイナスを僅か一試合で返済し、チームに大きなポイントを持ち帰り暫定最高スコアに輝いた。

この試合で少しだけ残念だったのが、5mの暗槓は少しやり過ぎ感がありました。最終的に間2m待ち(2枚残り)のリーチをしたが、これは、5mを槓する前に1mを一枚外してタンヤオドラ4赤2の間4mの鳴きができる体制を維持したかった。

全員が茅森選手の和了過ぎに引き気味になっていたので、確実にこの大物手を仕上げて、10万点オーバーの記録に乗せたかった。未だ巡目も浅かったので35555の間4m仮聴牌からの55556への変化やソウズの変化の伸びも考慮したかった。何れにせよ、この試合は茅森選手が2週間分の溜まっていた和了の連続で、Mリーグ関係者を日付が変わるまで帰さないぐらいの気迫が有った。

他のチームメンバーは、集中力を維持した良試合を魅せていたが展開や他の選手の良好さに圧される展開になっていた。やはり大黒柱の近藤選手の初トップが待ち望まれる。

2-6.Pirates

瑞原・鈴木優嬉しい初トップ

瑞原選手は、開幕週から今週末までで1-1-0-0 69.7pts と安定した成績を収め、Piratesのサブリーダーとして十分な成績を結果として残している。瑞原選手の打ち筋は安定しており、来週以降もこの安定感を継続したい。

鈴木優選手は、オーラスの鈴木たろう選手のリーチに回避できたことが非常に大きかった。待ちに待たれたMリーグ初勝利を家族に届けた1試合だった。

小林選手は、開幕週から0-0-2-1 -82.3とロースタートだが、内容的には悪い手牌でも鳴きやリーチを駆使して食らいついている。非情に好調な選手との対戦が多く、苦戦気味ですがコツコツと返していきたい。

今週のプラスで最下位から4位ぐらいみえる位置まで来たので、今週の瑞原・鈴木優選手のトップの勢いを活かして、来週もプラスの成績を持ち帰りたい。

2-7.風林火山

松ヶ瀬仁王立ち

開幕週そして今週までの風林火山の戦いを振り返ると、チームが低迷の中、松ヶ瀬選手が非常に安定した成績を残しており、開幕から安定した試合内容を展開している。年内は、他3選手が上昇気流に乗るまで「困ったら松ヶ瀬」で良いだろう。

2022年10月21日(金) 第2試合 多井・松ヶ瀬・内川・近藤戦は、非常に内容の濃い試合内容であり、今週のベストバウトです。見返す際にはこの1試合は、必見です。

亜樹選手は、キレキレの堀選手、好調維持の白鳥・東城選手に展開をリードされた試合でしたが、字牌が当たりとなる展開にも我慢が効いていたので、来週以降の活躍に期待したい。

勝又選手は、風林火山を支える大黒柱の選手ですが、開幕週から上手く乗り切れていない。今週末までの試合結果は、0-1-1-1 -73.3ptsと平均的な値ですが勝又選手の力量を考えるとそろそろトップが欲しい所でしょう。

2-8.赤坂ドリブンズ

なんなん PartⅡ

今週は、丸山3着、村上2着、園田2着、鈴木た3着と赤坂ドリブンズとしては、雨天から曇りの天候が開幕から続き、チーム全体で「なんなん」状態が継続している。

特に惜しまれるのは、10月20日(木)第1試合 園田・小林・伊達・瀬戸熊戦の園田選手。園田選手のゲームメイクは完璧だった、1つのリーチを除いては。

この南3局は、非常に悔やまれた。手牌の悪い園田選手は最初守備気味でスマートに構えていた。こんなの手にならないだろうと。すると恐ろしい位に赤ドラが1つずつゆっくりと寄ってくる。そしてドラ表示牌も含めて赤3ドラ1の満貫手が見る見ると出来上がってくる。場に3pが3枚も切れており13456pを保持していた園田選手からみて、リーチを掛ける材料が揃っていた。
・相手のドラ枚数が低い事が予想され放銃時のリスクが低い
・自分の2p狙いが待ちとして自摸や出和了を見込める。
・自摸の牌が縦では無く横の展開できている。
・ここでリーチをして再加点をすると伊達選手に捲られる心配がなくなる。
・危険な伊達選手の親には圧をかけておきたい。

これらの事を総合的に考えて、リーチを決行した。その同巡目に瀬戸熊選手から追っかけリーチが係る。1発目に持ってきたのが5pでリーチ棒1本場付きで5200点を失点した。この失点が最後まで響き、伊達選手の満貫自摸による僅差のなんなん捲りを呼び込んでしまった。
これは、瀬戸熊選手がお見事だったと言えますが、園田選手の自摸がぶくぶく中央の牌に寄って来ていたので、少し様子をみたかった。(結果論ですが) 麻雀の面白さとなんなんを感じた一瞬でした。

赤坂ドリブンズは、1トップが兎に角欲しい。

3.今週のMVP

・ABEMAS 松本 吉弘 選手

開幕日から今週までの成績は2-1-0-0 132.3ptsと完璧な立ち上がり、放銃もあるがそれ以上にリーチも多く打てており、自摸和了も多く見せている。第1週を2着で凌いでから先週・今週と好調が継続しており、他チームにとって厄介な選手の1人となっている。ABEMASが開幕週から第3週まで好調を維持している要因となっているキープレイヤーの1人となっています。

・風林火山 松ヶ瀬隆弥 選手

松ヶ瀬選手は、チームメンバー全員が煮え切らないロースタートの成績の中、明らかに開幕から今週の3週間において、チームを牽引しています。
好調なだけでなく、多井・松ヶ瀬・内川・近藤戦のように超重量級選手の試合においても盤石なトップを獲り切る所に非常に頼りがいを感じます。
今年も松ヶ瀬選手は、MVPを獲る事を胸に秘めているだろう。

4.今週のこの一手

セガサミーフェニックス 近藤選手の間7m自摸 

この試合は、この美しい自摸和了を視聴した折に、近藤誠一選手が制する試合だと思いました。ロースタートの近藤選手の来週以降の上昇を予感させる素晴らしい自摸和了でした。

今週のこの一手の候補としては、堀選手2ソウだけビタ止めです。

「番外編」
解説者 石橋pの読み

超重量級選手による今週のベストバウトを解説する石橋伸洋解説者が、南南の手出しからの顔芸が来るという鋭い読みを披露した瞬間は、面白かった。

5.その他

今年のMリーグは、例年通り長い日程のレギュラーシーズンですが、一つだけ確かな事が言えます。

・1ヶ月、1週間、1日、1試合、1局

の全体の工程にしてみたら極わずかな割合になるポイントですが、
週単位で成績を管理して、現段階でポイントを死守できない、加点できないチームは、後半戦も巻返すのが厳しくなります。

そのため、レギュラーシーズンは未だ長い日程が続きますが、負けをダラダラしているチームは、早い段階で一発ガツンと上昇する週を1~2週作らなければ、Bクラスを独占する可能性がでてきます。

個人スコアもボチボチ順位がおぼろげに出てきましたが、これも毎年傾向は変わりません。セミファイナルやファイナル進出チームは、個人スコア上位10名に必ず2名の選手がランキングしている。
その観点でいうならば、現在ABEMASは暫定的ですが4名全員ベスト10以内にいます。

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