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土曜の午後

友人から電話が入る。
今、姉の所にいて林檎をいっぱいもらったから届けるけどいい?
ええ是非!

友人のお姉さんは中学の部活の先輩。私の姉と同学年。
ここの林檎が美味しいんだ、ものすごく。
きっと今私が一番おいしいと思っているのがここの林檎。

家の前についたら電話するね。
そう言ってから15分ほどで到着の電話が鳴る。

急に入った予定なので、髪は無造作に結わえて、化粧はおろか眉だって描いていない。どスッピンに部屋着。なかなかな状態だ。笑

彼とは先月、なかなかヘビーな1日の終わりに、温泉に行って帰りに焼き肉が食いたいと私が我が儘をいい、車の彼を思いやることもなく、ひとり瓶ビールを飲み干した間柄なので(私は普段アルコールを飲まないので、本当に何年ぶりかの瓶ビールひとり飲み貫徹に自分でも驚いた。笑)、私の中ではとても気楽な不思議なポジションにある。

だからもう、いいや と。
部屋着の中でもなかなかな部屋着を着て、ボサボサの髪の毛を隠すためにニット帽を被り、眉も描かずにマスクをして。うん、今思い返してみても酷いな。笑

会って、山ほどの林檎と大きな白菜をもらって。
少し話そうか、、、ってなって、公園にドライブに行く。
彼はマニュアル車なので、私は助手席で近況のあれやこれやをしゃべりまくる。

公園は私の通っていた自動車学校の近くにある。
池があって、鴨くんたちが泳いだり丸まったりしていた。
その反対側の池で1羽の白鷺の幼鳥が魚を摂る練習をしていた。



この子は魚を獲ることに一生懸命で、近くにいる私たちを警戒する様子もなく、ひたすらに不器用に魚を狙っていた。


軽く散歩をして、今の近況をざざっと話し尽くし、家まで送ってもらった。
私はもう使わなくなった腰に巻くサポーターを彼にあげて、
お礼とまたねを言って家に戻った。


いい友人だ。本当に。
彼と食べた焼き肉は今までで一番旨かったし、その日のビールも最高だった。
私はあいも変わらず馬鹿みたいに自分を通して生きている。
今は 全わたし で考えて、動いている。
それが合っているかどうかも分からないけれど。

それでも 元気そうだったので安心した とLINEをもらって、
ああ、そう思ってもらえる私で良かったなと思った。

すっかり寒い季節の、暖かくて上着が無くても気持ちの良い
心地よい土曜の午後の1時間。



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