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'23オリファン向けマジック対象解説 by あとざと

「3連覇が目前なのになぜかマジックの仕組みが全く分からない!」というオリファンへのマジック対象解説です。

まず前提として、優勝が確定するのは「仮に他チームが全勝しても勝率が上回れなくなった」時なので、マジックの対象は「全勝した場合に最も勝率の高い他チーム」になります。

残り試合数が全く同じ場合は全勝しても現在の順位表と順位が入れ替わることはないため、2位チームがマジック対象となります。
しかし、残り試合数が異なる場合は少し話がややこしくなります。

残り5試合のチームAと残り7試合のチームBがそれぞれ全勝する場合を考えてみましょう。
その場合、Aの試合がない日にBが2勝していることになるので、全試合消化後の2チーム間のゲーム差は0.5×2=1.0ゲーム差開くことになります。
つまり、全勝を前提に考えると、残り試合が多いチームに「0.5×残り試合数差」のゲーム差が加算されるというわけです。

これを踏まえて、9/13終了時点のパリーグ順位表(2-4位)を見てみます。

パリーグ2-4位順位表(9/13終了時点)

ロッテがソフトバンクに0.5差をつけており、ソフトバンクは他2チームより残り試合が2試合少ない状況です。
また、ロッテは引き分け数も多いため、同じゲーム差の場合は最も勝率が高くなります。
次に、仮に残り試合を全勝した場合の順位表を見てみましょう。

パリーグ2-4位全勝時順位表(9/13終了時点)

ロッテと楽天が残り20-0なのに対してソフトバンクだけが残り18-0になり、0.5×2=1.0ゲームの差が生まれます。
ロッテとソフトバンクの差は1ゲーム開き1.5ゲーム差、ソフトバンクと楽天の差は逆に1ゲーム縮まり1.0ゲーム差になるわけです。
この場合、勝率が最も高いロッテがマジック対象となります。

この残り試合数の差によって、現状の順位と全勝後の順位が入れ替わるケースも存在します。

例えば、下記の場合で考えてみます。
9/14: ソフトバンク勝利
9/15: 試合なし
9/16: ソフトバンク勝利, ロッテ引き分け
この時、順位表は下図のようになりソフトバンクがロッテに0.5ゲーム差の2位に浮上します。

ある場合のパリーグ2,3位順位表(9/16終了時点)

しかし、この時の残り全勝時の順位表は下図になります。

ある場合のパリーグ2,3位全勝時順位表(9/16終了時点)

1試合の残り試合数の差によって0.5ゲーム差がなくなりゲーム差0になったことで、引き分け数の多いロッテがソフトバンクの勝率を上回るため、この場合もロッテがマジック対象となるのです。

9/16時点ではそのロッテは3位ですから、3位のチームがマジック対象になるという現象が発生したことになります。

以上がマジック対象の決まり方です。
筆者の説明が悪く混乱している読者もいるかと思いますが、そういう方は「現在の順位表に残り試合数の差×0.5のゲーム差を加算して考える」というところだけを理解していただければ、日常生活に支障をきたすことはなくなることかと思います。

最後になりますが、あたかも全てを知っているかのような顔で説明していた筆者も、マジック点灯という初めての経験に驚いて勉強したマジック初心者に過ぎません。
どこか間違って理解している可能性もなくはないので、もし誤りに気付いた場合はこっそり教えてください。

残り試合数も少なくなりましたが、優勝決定日を指折り数えるこの瞬間の喜びを噛み締めながら、3連覇を目指すチームを一緒に応援していきましょう!

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