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Study76.「ズッキーニ」をポタージュにするときに合う食材はなに?

前回の実験ではズッキーニのアク抜きの最適な方法について塩水、水、塩麹で比較したところ、塩水によるアク抜きが最もアクが少ないポタージュになることがわかりました。

前回の実験はこちらから「Study74.「ズッキーニ」のアク抜きに最適な方法は?」

※この実験は、冷凍ポタージュスープ「朝のひとくちめ」の開発に向けて行っています。

この記事は、地元の農家さんのことをみなさんに身近に感じてもらうことを目指して活動する学生団体「Kitchen Worcar(キッチンワーカー)」の中山と堀井が、野菜Laboと共に実験から執筆まで行っています。同じ東広島で「食・農業」というキーワードで地域を盛り上げているパートナーです。Kitchen Worcarの活動については知りたい方はこちらのリンクから

そこで今回はそのズッキーニポタージュの味を引き立たせる食材を探す実験を行いました。今回用意した材料はこちらです!

図5

<野菜>
・タマネギ(ズッキーニに甘みを加えるため)
・パセリ(イタリアンな風味を加えるため)
<その他>
・ねり胡麻(コクを加えるため)
・味噌(和風の風味を加えるため)
・豆乳ヨーグルト(さっぱりさせるため)
・レモンの皮(爽やかさを加えるため)

タマネギは炒めた後、豆乳を加えてミキサーで撹拌し、ペースト状にしました。パセリは茎を除いて葉のみ出来上がったズッキーニのポタージュに混ぜました。レモンの皮はおろし金で細かくすりおろしました。

以上の材料を前回作ったズッキーニのポタージュに少しずつ加えて試食しました。

タマネギは分量に注意

図6

タマネギは甘みが増しますが、加えすぎるとズッキーニの風味を損なってしまうので分量には注意する必要があることが分かりました。タマネギはあらゆる食材の味を引き立たせるポタージュの相棒としてよく見かけるため今回もそのような役割を期待していたのですが、主張控えめなズッキーニと合わせる際は分量を抑える必要がありそうです。

パセリは色も味も主張強め

図7

パセリは味の主張が強く、ズッキーニポタージュ本来の色を変えてしまい、合わせる食材としては不向きであるように感じました。しかし調理前考えていたより青臭さは少なかったことに驚きました。

ねり胡麻は主張が強く苦味を際立たせてしまう

図8

ねり胡麻は本来の味の主張が強く、アクによる苦みをより強く感じられたので合わせる食材としては不向きであるように感じました。胡麻は他のポタージュでメインの食材を引き立たせてくれる食材だったのでこの結果は意外でした。

味噌が旨味や甘味を引き立たせる

図9

味噌はうま味や甘みを引き立たせていたので、合わせる食材として適していると考えられました。ズッキーニは洋風の食材のため、和風の味噌との相性は悪いかもしれないと半ばダメ元で試してみたので驚きの結果でした。

ヨーグルトは酸味の緩和が必要

図10

ヨーグルトは酸味が引き立ち、本来のズッキーニの味が感じにくかったので、酸味を緩和する他の食材が必要であることが分かりました。冷製ポタージュらしい爽やかさを演出するには一歩足りなかったようです。

レモンは爽やかだが主張強め

図11

レモンの皮は少量でも味の主張が強く、合わせる食材としては不向きであるように感じました。狙い通り爽やかな口当たりにはなったのですが、ズッキーニの味がわかりづらくなってしまいました。

番外編:ヨーグルトの酸味を味噌で中和
タマネギ、ヨーグルト、味噌の組み合わせはヨーグルトの酸味が味噌の甘味で中和され、味に深みと柔らかさが生まれたように感じました。

今回の実験を通し、タマネギ、味噌、ヨーグルト味噌の3種類がズッキーニを引き立たせる相性の良い食材であるとの結果になりました。それ以外の食材は主張が強く、ズッキーニの味を損ねてしまう可能性があるため残念ながら合わせる食材としては不適切だと感じました。

次回の実験では合わせる食材を絞り、合わせる割合について吟味したいと考えています!次回もお楽しみに。

<ズッキーニに関する過去の記事>
Study74.「ズッキーニ」のアク抜きに最適な方法は?
Study49.ズッキーニの和え物に合う切り方

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