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Study64.白菜ポタージュは、細かくカットすると”良いこと”が多い。

前回の実験「Study63.白菜ポタージュは、炒めてから煮るとクリーミーに。」に引き続き白菜のポタージュを美味しくする方法を探っていきます。今回は白菜の切り方でポタージュのおいしさは変わってくるのか?について比較実験をしていきます。

今回の実験は商品開発を前提にしているためいかにカットの手間を省けるか?と言う視点で実験を行っています。

用意したのはこちらの3種類です。

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A.5㎝幅
B.1㎝幅
C.みじん切り (左から順に)

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Cのみじん切りは、このようにハンドブレンダー様の機械でみじん切りにしました。それぞれ白菜(80グラム)、塩(0.8グラム、白菜の1%)、米油(小さじ1)とともに炒めてから煮ていきます。

炒めてから煮るのは、前回の実験で1番おいしさと甘みが引き出されるように感じられた調理法のためです。この発見をしたときの野菜実験はこちら→「Study63.白菜ポタージュは、炒めてから煮るとクリーミーに。

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まず「A.5㎝」から炒めていきます。炒める時間は、白菜の芯が透き通り、焦げ始めるギリギリまでです。

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やる前に気づくべきだったのですが、切り方が大きく白菜から水分が出にくいため火が通るのに時間がかかってしまいました。

カットの時間は短縮ができますがその分炒め時間に時間がかかってしまうのですね。水分が出にくく、焦げやすいようにも感じました。(炒め時間17分)

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続いて「B.1㎝」を調理していきます。

こちらは細かく切っているため水分が出やすく、すぐにしんなりしてきました。(炒め時間8分)

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炒まったら水(200ml)を入れて煮ていきます。煮る時間は前回の実験と同様11分としました。

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続いて「C.ミンチ」を加熱していきます。

工場での仕込みを前提にしているためインチ機の粉砕でサイズが均等にならない可能性があります。そのため今回も大きな塊が残っていますがあえてそのまま調理を進めました。

細かく切ってあるので水分が出るのがとても早く炒めやすいです。

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じっくり炒めたかったのですが水分が出やすくフライパンについた白菜が焦げ付き始めてしまったので「B.1㎝」よりも早い7分で水を追加しました。

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こちらも他の白菜と同様11分煮ていきます。

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全ての種類が出揃いました。左から「A.5㎝幅」「B.1㎝幅」「C.みじん切り」。どれも煮汁に色がつき、白菜の美味しい出汁が出ている感じがします。

カットの仕方で、大きな違いは出ない

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攪拌したものがこちらです。見た目には全て同じ、そして、「香り・舌触り・味」にも大きな違いは感じられませんでした。これは嬉しい発見です。(玉ねぎでは切り方で味に大きな差が出ます)

工場仕込みの際は、「時間内でいかに作業を終わらせるか」が勝負になってくるため、今回は一度にカットができる、「C.みじん切り(機械での)」を採用していきます。

ご自宅では、機械を洗う手間がかかるため、水分が出やすく炒め時間もかからない「1㎝カット」がおすすめです。

ポタージュ用は小さくカット、炒め物は大きくカット

当たり前のことのようですが、料理によってカット方法を変えることに、ものすごく納得がいきました。今回把握した野菜の変化はこちら。

<大きくカット>
水分が出にくく、しんなり炒めるには時間がかかる。先に表面や葉の部分が焦げやすい。

<小さくカット>
水分が出やすく、しんなり炒めやすい。表面が焦げる前に中間で火が通る。

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つまり、今回はポタージュ用にじっくり”しなしなになるま”で加熱したかったので<小さくカット>が向いていることが分かりましたが、逆に炒め物など”水分を閉じ込めたまま食感を残したい”時は<大きくカット>が向いているのです。

何気なくやっていたことですが、野菜の炒め物は切り方がとてもだいじなんですね。ご家庭での調理でも、意識してみると面白いですね。

次回からは、いよいよどんな野菜と合わせていくか?について実験していきます。次回もお楽しみに*


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